VRMMOを引退してソロゲーでスローライフ ~仲良くなった別ゲーのNPCが押しかけてくる~

オクトパスボールマン

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第20話 新たな魔法

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 今日もさっそくのんびり牧場ファンタジーを遊んでいく。
 ログインすると目の前でマロンがボールで遊んでいる。

「マロン、さっそくご飯にしようか」

「ぷぅ!」

 今日はニンジンを切ったものをあげる。うーん、そのうちちゃんとした料理をしてみようかな。今のところ素材を切ってるだけだよな。

「マロン、ほら今日はニンジンだぞ」

 俺は手で直接細く切ったニンジンをマロンの口元にもっていく。カリカリと齧ってモグモグしているマロンを見て本日のマロン成分を摂取する。

 次はリムたちへご飯をあげに行く。
 みんなを飼い始めてから数日たって少し体が大きくなってきている。ご飯をあげた後はマロンをリムのところに置いておく。マロンはリムのところに連れていけばリムの背中に乗って過ごすのでその間に畑仕事をする。

「ウォーター」

 水やりに水魔法であるウォーターを使う。この数日で初級水魔法のレベルが20を超えたがそのタイミングで操作術というスキルを習得した。このスキルは覚えている魔法の属性に対応した物質を操ることができる。俺なら水魔法なので水を操ることができる。魔法との違いは魔法でだした水以外を操れることだ。操作術のレベルが上がると複雑に操れるようになる。今は少し動かす程度しかできない。操作できる量は魔法のレベルで変わる。今の魔法のレベルだと1リットルくらいの水を動かせる。

 まあ、操作術を覚えたところで畑作業への影響は今のところ特になかった。畑の隣にでかい貯水池みたいなのがあれば生かせそうだけど今はない。そのうち作れるなら作ってみようかな。
 水の操作についてはそのくらいしか思いつかなかったんだけど、他の属性なら何か生かせることないかなと考えていたら一つ閃いたんだよね。土を操れるようになったら耕すの楽になるんじゃないかなと。なのでこのあと初級土魔法の本を買う予定である。

 あと水魔法の水やりはじょうろの水補給などの工程がなくなる分、作業が早く終わるようになってきた。この調子なら畑はまだ拡張しても問題なさそうだ。

 畑作業も終わったのでマロンとリムのいる動物小屋に向かう。

「ぷぅ、ぷぅ」

「モー」

 扉を開き中をのぞくと2匹は会話をするかのように鳴き声を上げていた。可愛いなと思いスクショを撮りながら眺めていると気づかれたので中に入る。

「ぷぅ!」

「モー」

「作業終わったから少し遊ぶか」

 それから30分ほどプリンとステラも連れてきて遊んですごした。

「さて土魔法の本買いに行くか」

 マロンを抱えて行商人のリックのもとへ向かう。
 リックは村に滞在しているときは広場にいる。広場は普段は子供たちが遊んでいたり、奥様方の井戸端会議の場として使われている。リックのような行商人は日中にこの広場で露天のようにお店を開いている。

「こんにちはノーラ。リックは休憩?」

「うん。馬車の中で休憩してる。呼んでくる?」

 彼女はノーラ。ロングの赤髪をしており身長が170cmぐらいのスタイルがいい女性である。この村の出身で普段はリックについていき傭兵をしている。リックと初めて会ったときは実家に顔を出していたため会えなかったようだ。また、武器として剣を扱うようで腰に帯剣をしている。

「いや、休憩を邪魔しちゃ悪いよ。今日は初級土魔法の本を買いに来たんだ」

「それなら3,000G」

「はいこれで」

「ん、まいど。他の属性の魔法もあるけどどうする?」

 どうしようか。今のところ使う予定はないんだよね。手持ちは13,200Gだから何冊か買えるけど家の増築が遠のくな。火なら使うか?……買っちゃうか。

「じゃあ初級火魔法を買うね」

「ん、まいど。他に欲しいものある?」

「いや今は特にないよ。また来るよ。リックによろしくって言っといて」

「わかった。また来てね」

 それから牧場に戻り、土と火の魔法を習得する。
 土はアース、火はファイヤーが使えるようになった。アースは土、砂、石のいずれかを手のひらの先から50gくらい出すことができた。ファイヤーは手のひらの先からマッチくらいの火を出すことができた。それからレベル上げをするためにアースとファイヤーを繰り返し使って過ごすことにした。
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