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第17話 行商人登場
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今日も午前は仕事をして午後からのんびり牧場ファンタジーを始める。
「こんにちはマロン」
「ぷぅ!」
マロンはボールで遊んでいたが俺に気づくとぴょんぴょんとやってきた。
「今日はカブの葉っぱとリンゴ半分にしようか」
リンゴも食べやすく薄く切り、カブの葉とともにお皿にのせてマロンに与える。
うん、今日も元気よく食べている。
まずは今後の行動を決めよう。
目標は鶏、牛の購入。それを達成するためにやらなければいけないことは主に二つ。
一つ目は家畜を買うための資金を稼ぐこと。
二つ目は家畜用の作物を育てること。
これらを同時にこなせること、それは農業しかない。作物の種は基本安いので今の手持ちでも結構な量が買える。しかし、たくさん育てるということはその分作業が膨大になるということで。そのうち楽になる道具とかありそうだよな。
まぁ無いものねだりしてもしょうがない。しばらく農業に専念しようか。釣り?集中力いるから大金稼ぐのには向いてない。
それにたくさん作物育てれば精霊が来そうだし、積極的に畑を拡大していきたい。
そうと決まれば早速雑貨屋に向かう。するとアマンダさんが知らない人と入り口で話していた。
「あら、いらっしゃい」
「こんにちは。お邪魔でしたかね?」
「ちょうど終わるところだったから問題ないよ」
「姉さん、この人が新しく移住してきた人?」
「あ、そういえば初対面よね。そう、この人が移住してきたコウタさん」
姉さんってことは弟さんかな?あんまり似てはいないけど。
「はじめまして、コウタです。普段は農業してます」
「で、この子はリック。行商人よ。こう見えて成人してるわ」
「こう見えては余計だよ姉さん。あ、どうもはじめまして。姉さんのことを姉さんって言ってるけど血は繋がってないです」
たしかに身長は155mくらい、金髪で目がぱっちりしていてかっこいいよりかわいいが似合う顔立ちのため幼い印象を受ける。
「そうなんですね。これからよろしくお願いします」
「敬語とか俺に使わなくていいですよ。名前も呼び捨てでいいです。多分俺より年上ですし」
「そう?じゃあお互いそれでいこう。よろしくリック」
「よろしく!そういやコウタは農業やってるんだろう?お近づきのしるしにこれやるよ」
すると何かの本を渡される。
「それを読めば、初級水魔法が使えるようになる。最初は大した量の水は出せないけど使っていけばそれなりになるから畑の水やりに使えるぞ」
「え!?こんないいのもらっていいの?」
まさか、いきなり魔法が使えるようになるとは思わなかった。
「そのかわり、たくさん作物作ってこの村を盛り上げてくれよ」
「ありがとう!任せてくれ!」
「ほんとにリックは良い子だね~、よしよし」
「だぁ!子ども扱いするな!…ただ俺は村に恩返ししてるだけだ」
なにやら事情がありそうだが、下手に踏み込むものではないな。
それから軽く話した後に雑貨屋で作物の種をいくつか購入して畑に戻る。
種を植えるために周りをきれいにして耕す。今回はキュウリ、ナス、トマト、ピーマンの繰り返し収穫のできるものを植える。
あとは、前任者が残した動物小屋の近くに牧草の種を植える。
そして試しに水魔法を使ってみる。
魔法を使おうとしたら今使える魔法名がリストとして目の前に表示される。今は『ウォーター』しかない。俺は種を植えたところに手のひらを向けて魔法名を唱える。
「ウォーター。お、出た」
手のひらの少し前方の方からちょろちょろと水が出る。10秒程度で水が出なくなり、MPが枯渇した。
「実用的になるのは少し先になりそうだな」
とりあえず残りはじょうろでいつものように水やりをした。そうして、畑仕事が終わるころには18時を過ぎていた。
「しばらく農業以外無理そうだな。ま、のんびりいきましょう」
それからマロンと戯れてログアウトすることにした。
「こんにちはマロン」
「ぷぅ!」
マロンはボールで遊んでいたが俺に気づくとぴょんぴょんとやってきた。
「今日はカブの葉っぱとリンゴ半分にしようか」
リンゴも食べやすく薄く切り、カブの葉とともにお皿にのせてマロンに与える。
うん、今日も元気よく食べている。
まずは今後の行動を決めよう。
目標は鶏、牛の購入。それを達成するためにやらなければいけないことは主に二つ。
一つ目は家畜を買うための資金を稼ぐこと。
二つ目は家畜用の作物を育てること。
これらを同時にこなせること、それは農業しかない。作物の種は基本安いので今の手持ちでも結構な量が買える。しかし、たくさん育てるということはその分作業が膨大になるということで。そのうち楽になる道具とかありそうだよな。
まぁ無いものねだりしてもしょうがない。しばらく農業に専念しようか。釣り?集中力いるから大金稼ぐのには向いてない。
それにたくさん作物育てれば精霊が来そうだし、積極的に畑を拡大していきたい。
そうと決まれば早速雑貨屋に向かう。するとアマンダさんが知らない人と入り口で話していた。
「あら、いらっしゃい」
「こんにちは。お邪魔でしたかね?」
「ちょうど終わるところだったから問題ないよ」
「姉さん、この人が新しく移住してきた人?」
「あ、そういえば初対面よね。そう、この人が移住してきたコウタさん」
姉さんってことは弟さんかな?あんまり似てはいないけど。
「はじめまして、コウタです。普段は農業してます」
「で、この子はリック。行商人よ。こう見えて成人してるわ」
「こう見えては余計だよ姉さん。あ、どうもはじめまして。姉さんのことを姉さんって言ってるけど血は繋がってないです」
たしかに身長は155mくらい、金髪で目がぱっちりしていてかっこいいよりかわいいが似合う顔立ちのため幼い印象を受ける。
「そうなんですね。これからよろしくお願いします」
「敬語とか俺に使わなくていいですよ。名前も呼び捨てでいいです。多分俺より年上ですし」
「そう?じゃあお互いそれでいこう。よろしくリック」
「よろしく!そういやコウタは農業やってるんだろう?お近づきのしるしにこれやるよ」
すると何かの本を渡される。
「それを読めば、初級水魔法が使えるようになる。最初は大した量の水は出せないけど使っていけばそれなりになるから畑の水やりに使えるぞ」
「え!?こんないいのもらっていいの?」
まさか、いきなり魔法が使えるようになるとは思わなかった。
「そのかわり、たくさん作物作ってこの村を盛り上げてくれよ」
「ありがとう!任せてくれ!」
「ほんとにリックは良い子だね~、よしよし」
「だぁ!子ども扱いするな!…ただ俺は村に恩返ししてるだけだ」
なにやら事情がありそうだが、下手に踏み込むものではないな。
それから軽く話した後に雑貨屋で作物の種をいくつか購入して畑に戻る。
種を植えるために周りをきれいにして耕す。今回はキュウリ、ナス、トマト、ピーマンの繰り返し収穫のできるものを植える。
あとは、前任者が残した動物小屋の近くに牧草の種を植える。
そして試しに水魔法を使ってみる。
魔法を使おうとしたら今使える魔法名がリストとして目の前に表示される。今は『ウォーター』しかない。俺は種を植えたところに手のひらを向けて魔法名を唱える。
「ウォーター。お、出た」
手のひらの少し前方の方からちょろちょろと水が出る。10秒程度で水が出なくなり、MPが枯渇した。
「実用的になるのは少し先になりそうだな」
とりあえず残りはじょうろでいつものように水やりをした。そうして、畑仕事が終わるころには18時を過ぎていた。
「しばらく農業以外無理そうだな。ま、のんびりいきましょう」
それからマロンと戯れてログアウトすることにした。
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