7 / 44
第7話 釣りで気づく想い
しおりを挟む
昼ご飯も食べ終え、さっそく川へ釣りに向かう。
川に到着し、上流に向かい歩きながら魚が集まってそうな場所を探す。少し歩くと下部分がえぐれ影になっている岩があり、その付近に魚の影がちらほら見える場所を発見した。
「あ、餌を用意してないわ。必要なのかもわからないけど」
ゲームだし何とかなるだろう精神で早速釣りを始める。ウキが付いただけの仕掛けを投げ入れると、目の前に<ウキが完全に沈んだタイミングで竿を引く>と表示される。
1分ほど経過するとウキが沈んだため指示通りに竿を引く。すると目の前に<アイコンが赤色に重なるタイミングで竿を引く>というテキストと黄色と一部赤色のプログレスバーが現れ、魚のアイコンがプログレスバーを行ったり来たり動いてる。
タイミングよく竿を引くと魚が釣れた。
<イワナが釣れました>
<今行った釣りはアシストモードになります。より臨場感を味わいたい場合、オプションよりマニュアルモードにご変更ください。>
アシストモードとマニュアルモードの違いによる魚の品質や種類に影響はないため、好みで選べばいいようだ。
「んー、今はそのままでいいや」
現実で釣りはしたことがないため、しばらくはアシストモードでやってみて興味が出たらマニュアルモードに変更しようと思う。
それから1時間程度、釣りをして釣れなくなってきたら場所を移動してまた釣りをすると繰り返し行った。
釣果として、アマゴやウグイ、アユなど合計12匹になった。
「楽しいには楽しいけどしっくりこないな」
FWOでは一緒に釣りをしてくれるNPCがいて、話しながらのんびりと釣りをして楽しかった。釣りを通してコミュニケーションをとることが何よりも楽しかったからこそしっくりこないのかもしれない。俺はあの世界で関わってきた住人達のことが心底好きだったんだなと思う。
そのことを実感し途端に寂しい気持ちが湧き出してくる。
「はぁ、気分を変えるために始めたのにな…。女々しい自分が嫌になる」
それからは集中できなくなり、魚を逃がし続ける。
「ぐあー!?また逃げられた!」
今日はもうログアウトするか?いや、それはなんか違う気がする。
「よし!午前の散策の続きをしよう!鑑定も全然試せてないしな」
とりあえず午前に行ったところまで歩く。歩きながら何かないかと手当たり次第に鑑定をする。
<雑草:ただの草。>
<木:ありふれた木。>
「雑草、雑草、雑草、雑草、木、木……。鑑定さん……」
さすがに適当にしすぎたな。と一人寂しくふざけていると赤い実がなっている木を発見した。
「見るからにリンゴだな。一応鑑定」
<リンゴ:栄養価が高く、一般に広く流通している果物。>
案の定リンゴだったので、とりあえず収穫する。リンゴをインベントリにしまい、またあてもなく歩きだす。それから、ミカン、野イチゴ、ブドウを見つけそれぞれ収穫した。
そして、やっとファンタジー感のあるものを見つける。
<薬草:さまざまな薬の材料になる。>
「かなり奥に来ないと見つからないんかね。それか単純に見落としていただけか」
全部取りつくして生えなくなっても困るので数本残して採取した。
「そろそろ村に戻るか」
村に戻ろうと歩みを始める。しかし、すぐに歩みを止めることになった。
「キューー!キューーー!」
悲痛そうな甲高い鳴き声が聞こえてきた。さすがに気になるので様子を見に行くことにした。
川に到着し、上流に向かい歩きながら魚が集まってそうな場所を探す。少し歩くと下部分がえぐれ影になっている岩があり、その付近に魚の影がちらほら見える場所を発見した。
「あ、餌を用意してないわ。必要なのかもわからないけど」
ゲームだし何とかなるだろう精神で早速釣りを始める。ウキが付いただけの仕掛けを投げ入れると、目の前に<ウキが完全に沈んだタイミングで竿を引く>と表示される。
1分ほど経過するとウキが沈んだため指示通りに竿を引く。すると目の前に<アイコンが赤色に重なるタイミングで竿を引く>というテキストと黄色と一部赤色のプログレスバーが現れ、魚のアイコンがプログレスバーを行ったり来たり動いてる。
タイミングよく竿を引くと魚が釣れた。
<イワナが釣れました>
<今行った釣りはアシストモードになります。より臨場感を味わいたい場合、オプションよりマニュアルモードにご変更ください。>
アシストモードとマニュアルモードの違いによる魚の品質や種類に影響はないため、好みで選べばいいようだ。
「んー、今はそのままでいいや」
現実で釣りはしたことがないため、しばらくはアシストモードでやってみて興味が出たらマニュアルモードに変更しようと思う。
それから1時間程度、釣りをして釣れなくなってきたら場所を移動してまた釣りをすると繰り返し行った。
釣果として、アマゴやウグイ、アユなど合計12匹になった。
「楽しいには楽しいけどしっくりこないな」
FWOでは一緒に釣りをしてくれるNPCがいて、話しながらのんびりと釣りをして楽しかった。釣りを通してコミュニケーションをとることが何よりも楽しかったからこそしっくりこないのかもしれない。俺はあの世界で関わってきた住人達のことが心底好きだったんだなと思う。
そのことを実感し途端に寂しい気持ちが湧き出してくる。
「はぁ、気分を変えるために始めたのにな…。女々しい自分が嫌になる」
それからは集中できなくなり、魚を逃がし続ける。
「ぐあー!?また逃げられた!」
今日はもうログアウトするか?いや、それはなんか違う気がする。
「よし!午前の散策の続きをしよう!鑑定も全然試せてないしな」
とりあえず午前に行ったところまで歩く。歩きながら何かないかと手当たり次第に鑑定をする。
<雑草:ただの草。>
<木:ありふれた木。>
「雑草、雑草、雑草、雑草、木、木……。鑑定さん……」
さすがに適当にしすぎたな。と一人寂しくふざけていると赤い実がなっている木を発見した。
「見るからにリンゴだな。一応鑑定」
<リンゴ:栄養価が高く、一般に広く流通している果物。>
案の定リンゴだったので、とりあえず収穫する。リンゴをインベントリにしまい、またあてもなく歩きだす。それから、ミカン、野イチゴ、ブドウを見つけそれぞれ収穫した。
そして、やっとファンタジー感のあるものを見つける。
<薬草:さまざまな薬の材料になる。>
「かなり奥に来ないと見つからないんかね。それか単純に見落としていただけか」
全部取りつくして生えなくなっても困るので数本残して採取した。
「そろそろ村に戻るか」
村に戻ろうと歩みを始める。しかし、すぐに歩みを止めることになった。
「キューー!キューーー!」
悲痛そうな甲高い鳴き声が聞こえてきた。さすがに気になるので様子を見に行くことにした。
0
お気に入りに追加
242
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?
ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚
そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる