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神の七つ道具_オケアノスの兜

羅独の家前

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「羅天、これで誰も殺せない。
オラも死なない。
オラの家を知っていたのは、
ツララと羅天の2人だけだ。」

「まだ、この家にいたとは、
俺が羅独の家を言おうとしたとき、
自分の信念を捨てて殺そうとしてきた。
それも本気でだ。
羅独、今のお前の状態を知ったら
どんな顔をするんだろうな。
とても楽しみだ。」
キィィーとゆっくりと扉が開くと
ツララが怖い顔で羅天を睨む。

「何をしているの。
羅独をこんなに傷つけて。
あの3人はどうしたのよ。」

「さあ、どこかで野垂れ死にしているん
じゃないのかな。」
すかさず羅独は
「生きている。みんな生きている。
無事にこの山を降りて
オラ達はここを降りてゆく。」

「お前が甘やかしていたから、
こんな甘い想像をするんだろうな。
ツララ、お前がこいつをちゃんと
見ていないから俺に殺されるんだ。」

「私が甘いのは認めてあげるわ。
昔の仲間に会えて浮かれてたわ。」

「怖いんだろう、
殺戮衝動の呪いが止まらないのが、
だからここにしか来れないんだろう。
唯一、殺戮衝動が出ない羅独に
孤独を紛らわそうとした。
自分自身のために、
可哀想にその自分勝手が、
羅独を弱いままにさせた。
ツララ、何百年も生きてきたそうだが、
生き続けるだけの存在
マガタマの中でも10災と呼ばれるのに
早くその席から降りてくれよ。
俺が座ってやるから。」

「あんたじゃ、その席に座るのは、
何年経っても座れないわ。
だって弱いもの。」

棍棒を持ち上げようとする羅天の手の周りを
凍らせる。
「今日は衝動が出たからね。
落ち着いているのよ。
羅独、私が守ってあげるからね。」

羅独は緊張がほぐれたように座りこみ、
呼吸を丁寧にゆっくりと倒れないように
吐いたり吸ったりする。

「守れてないだろう。
 お前が怖がって外に出ないから、
1人になるのが怖いから、
それなのに羅独を外に出した。」

「それは、羅独があの3人と旅に
行きたそうにしていたから、
分かりやすいのよ、羅独は、
その純粋な所が好きなのよ。
私が怖がって同じ場所しかいけないから
それは私の甘さよ。
羅独は強い子だよ。
必ずあなたより何倍も強くなるのよ。
私も少しは非情になるわ。」

「どうせ凍らせるだけだろう。」

「氷印・氷壊ひょうかい
羅天の棍棒を持っている腕を凍らせた氷が
割れ腕から下が無くなる。
「この俺の腕をよくもやってくれたな。」

「あとは凍らせている間に羅独の治療を
してから、治療するから」
言い終わる前にツララは後ろから引っ張られ
氷の紋章も消える。
「愚か者めが」





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