上 下
91 / 125
フロージア編

カクバサとの戦い

しおりを挟む
「なんで、動いているんだよ。
剣を素手で折るなんてどうなってる。
この剣は簡単に折れるわけがない。
何百年も使っても刃こぼれさえなかった。」

「健一、ありがとう助かった。
私はいいからエリーを連れて逃げて、
悔しいけどあいつには勝てないの。」

「ゔゔー」
健一は叫びながらゆらゆら動いていく。

「紋章が暴走したのかい?
それにしてもなぜ黒い紋章なんだ?
白のはずだろう。健一」

健一はカクバサに連続で攻撃を繰り出す。
「無駄だよ。どんなに攻撃しても
僕は死なない。
この攻撃が終われば君たちの勝ちは
もう来ない。」
カクバサの言葉を一切聞かずに、
身体が治るより早く健一の攻撃は早い。
土流水爆どりゅうすいばく
カクバサは健一と自分の体の間に爆発を起こし健一とカクバサが吹っ飛ぶ。

健一は地面へと叩きつけられる。
「危なかった。本当に死ぬところだった。
七星神様達の仇を僕がとったんだ。
エルフの娘だけだな。
まだ動けるのは、僕は負けるわけがない。」
カクバサは立ち上がる
「何言ってるのか、めちゃくちゃよ。
死ぬ恐怖が襲って来たんじゃない。
健一、私は諦めてたわ。
あなたが身体が治るより早く攻撃すれば
あなたは死ぬ。」

「僕に勝てるわけないだろう。
何年何百年、戦い続けてきたと思ってる。
たかが数十年、生きていただけ、
僕がやさしいからエルフの娘、
君を生かしてあげただけ。」

「勝つ。私たちが勝たないと、
ミロやハロメアが悲しまないように
健一とロタは私が守る。」

「これを受ければ間違いなく人の形を
残さないだろう。
この技でエルフの森を滅ぼした。
特別にこの技を受けさせてあげよう
土流水爆爆どりゅうすいばくばく
とてつもない爆発の衝撃で地面が凹んでいく

エリーはあまりの勢いに目を閉じたが、
攻撃は当たる事はない。
「なぜ、まだ動けるんだよ。
それに僕の技を吸い込むなんて
そんなの見てないし聞いてない。」

健一の息は大きく静かに静粛を
包み込んでいく。
左の手の平に吸い込んだ衝撃をカクバサの
顔を掴み、吸い込んだ衝撃を喰らわす

カクバサの身体は一切、治る事はない。
「僕は終わるのか?
終わるわけがない。次こそは七星神様達と
この世界を乗っ取るまで死ぬわけには
行かない。
せめて、あそこに倒れてる娘だけでも
殺させてもらおう。」
折れた剣を持ち気を失っているロタの元へ
向かう。
エリーは足が震えて動けない。
「また、私は近くで好きな人を失うなんて
もうしたくない。」
エリーは自分の顔を叩いて覚悟を決めて
カクバサにタックルしロタに近づくのを
止める。
「弱いのに、君のお爺さんと同じで
憎らしい。
死んでも僕を苦しませるとはね。
でもこれで終わりにしてあげよう。」
エリーの腹に剣を突き刺す。

エリーは痛みのあまり気を失う。
「健一、君が最初、来た時は喜んだけど、
今は君が来たことを本当にムカつく。
もう少し後の時代に来れば僕はさらに強く」
エリーの腹に刺さった剣を抜き心臓に
剣を再び突き刺そうとするが腕が動かない。
「もう限界なんて超えてるだろう。
何なんだよ。また僕を邪魔するのか、
負けた相手にまた負けるのか」

健一は連続で攻撃を繰り返して至る所を
壊しながらカクバサを巻き込んでいく






しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません

青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。 だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。 女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。 途方に暮れる主人公たち。 だが、たった一つの救いがあった。 三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。 右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。 圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。 双方の利害が一致した。 ※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

暇だったので、なんとなくダンジョン行ってみた

himahima
ファンタジー
勢いで会社を辞めたおばさんは暇だった。 なんもかんも嫌になって仕事を辞めたが、目標も気力もない自堕落な生活をおくっていた。 ある日、テレビに映る探検者なるキラキラした若者達を観てなんとなく近所のダンジョンに行ったことから、第二の人生がはじまる。 ★初めてのファンタジー投稿です。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

処理中です...