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フロージア編

フロージアとエルフ9

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「もう、技を解いたのか、健一。
流石だね。これぐらい出来ないとね。
このヴァルキリアの娘、
弱いしどうでも良くない?
紋章の力もないみたいだし
役立たなくないかな。」

「俺の仲間は強い。
こいつらがいなければ、
俺は立ち上がることは出来なかった。」

「別に今の健一が強いってわけ
じゃないんだよ。
本当に弱くなりすぎてね。
神の七つ道具集めても、死ぬだけだから
諦めた方がいい。
昔の強かった君ですら勝てないんだから
まあ、願いは叶えられるかな。
夢が悪夢になるけどね。」

「それじゃお前に勝てば俺はさらに
強くなれるってことだな。」

「今の僕は健一より数段強いよ
見せてあげるよ。
今の君には出来ないであろう。
紋章の力は第二段階へと」
カクバサの身体の紋章の茶と青が
全身に浮き出る。
「残念だけど、僕には勝てないよ。
実力差が違いすぎる
本当に残念だよ。
何の為に僕は生きていていたんだ。
君に会って勝つ事を考えていたのに
力を出すにはこれしかないかな。」
カクバサの近くにいた数名が
一水剣いっすいけん
水を纏った剣が貫き命を落とす。
それを見た民は恐怖や悔しさで涙を流す。
「わざと感情は消してないんだよ。
感情まで奪ったらつまらないだろう。
こいつらは何も出来ずに、
生まれてきてから死ぬまで僕の為に
生きて死ぬ。
使い捨ての駒にすらしないよ。」
あくびをしながらカクバサは話す。

「私が何も出来ずにいたから、
ごめん。
守れなかった。」
ロタが涙を流す。
ハロメアはショックのあまりに倒れ込む

それを見たエリーは
「私がここに来たから、
復讐することで周りが見えてなかった。
私のせいだ。」

「そうだよ。君のせいだよ。
君が来たから、彼らは死んだんだよ。
可哀想だろう。」
エリーのナイフを見つめる
「自分の心臓を刺してよ。
そうしたらさ、僕はこれ以上はやめよう。
死人は出なくなる。
これで大勢の多くの命は助かるんだよ。」
ナイフを自分の心臓に震えながら、
近づけるが吹き飛ばされる。
「嫌だー」
エリーが見上げるとミロが目の前に
立っている

「何してんの?邪魔をしないでくれ
せっかく覚悟を決めたのに」

「ミロ、良くやった。
エリー、もっと考えろ。
カクバサ、俺の仲間を傷つけた。
俺は許せない」
健一は全力で白い紋章の力を発動させ、
白い紋章を右胸まで発動する。
健一の呼吸が荒くなる。



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