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フロージア編

フロージアとエルフ8

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健一の名前を言いながら、
近づくカクバサ。
「健一、昔の名前は思い出せないのだろう。
僕と最初あった時は名前が思い出せないと
それにこんなに弱い奴らを連れてくるとは
呆れたよ。」

「弱い奴だとバカにしていると
痛い目に合うわよ。」
ロタは弓が10発中10発
カクバサの体を貫通する。

それに合わせて健一も白き紋章の力で
攻撃を仕掛ける。
「紋章の力は効くね。
弱くなった君の力じゃ僕には勝てない
それに弱くなった上に手加減しているとは
周りにいる人間を傷つけないために、
手を抜いて緩くなったな。
水絡みずからめ
水が健一に絡めつけ締め付ける。
「君は最後の楽しみにとっておいて、
君の仲間を先に殺そうか健一。」

「誰も殺させやしねえよ。」

「もがけばもがく程、絡まるからね。
ゆっくり見ていなよ。
逃げ場なんてないんだよ。
この国に入った時点で終わりだよ。」
見えなくなっていたカクバサの眼は
再び見えるようになる。
矢を抜きながらロタに近づき、
茶色の紋章力を発動させる。
「どうなってんの?
紋章の力を2種類持ってるなんて」

「それは、紋章の力を持つ者は本来
2種類の力を持って生まれてくると、
それに気づき、使えるようになる者は
数人といないけどね。
砂砲さほう
砂の鉄砲が自動でロタを狙う。
「この技は遅いけどね
1分に一度、君に攻撃を仕掛ける。」

「簡単に避けられるわよ。」
避けようとするが
「そうだね、避けたら誰かが死ぬね
そこを動いちゃダメだよ。みんな。
避けるなんて許されないよ。」

「避けて、避けないと死ぬのよ。」
涙を流して覚悟を決めて目を瞑る住人
「無駄だよ。僕の命令は絶対だよ。
君が避けたから、死んじゃうね。」

「今、涙を流した」

「そうだよ。ちゃんと感情が、あるよ。
本当は僕の命令なんて聞きたくない人も
いるだろうけど関係ないよ。
感情があるほうがリアクションが
あった方が飽きないからね。」

ロタは砂の塊を受けて
手がヒリヒリと痺れる。
それを見てもがくがさらに絡まる。
「本当に助けるとはね。」

「あなた本当は心の奥までは洗脳なんて
出来ないから、
強制的に解除するには国の外へ出ること
だからリョクチョウは洗脳が
溶けたんじゃないの。」


「エリー」
走ろうとするエリーの名前を呼んで
停止させる。
「私なら平気よ。
誰も傷つけさせない。エリーもね。」

「やめよう」
砂砲さほうの技を解き、
「君の覚悟を見せてもらったよ。
その覚悟に免じて僕が直接攻撃してやろう
紋章の力や剣の力を使わずにな。
ヴァルキリアの娘。」
2段蹴りした後に回し蹴りを
ロタは弓で防ぐ。
カクバサの足技は止まることなく
ロタの脇腹に蹴りを当て
ロタは地面に這いつくばる、
「残念だな。
近距離攻撃だと弓使いはやりにくいだろ。」
ロタの腹を踏みつけながらぐりぐりと踵を
動かす。
エリーはナイフを投げるが
剣で塞がれる。
「エルフの娘よ。
次は君が私と戦うか、
こいつが死んだ後に。」
剣を下に向ける。
「助けに来なくていいのか、
エルフの娘。
助けに来ないと死んじゃうぞ。」
エリーはロタの元に走るが、
「残念、遅いね。」
ロタの顔に向かい剣を勢いよく振り落とし
ロタは目を瞑り、
心の中で今までの人生を振り返り、
感謝と謝罪をして涙を流す。
だけど剣がロタの顔を傷つける事はなかった







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