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フロージア編

フロージアへ

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「フロージアですが、
どこにあるのでしょうか?」
ハロメアは健一に聞くが、
「さあ、分からない。」
ミロがハロメアにトントンして、
「知っているのですか?」
ハロメアが聴くとミロは頷く。
北北西の方を指す。
「じゃあ、そっちに行こうか
ミロ、エリーを助けに行くぞ。」
ミロは嬉しそうに健一の言葉に頷く。
ハロメアも嬉しそうに笑う。
「全くお気楽ね。
フロージアは7大国の一つよ。
この世界には大国とかは関係無いけどね


ミロの案内でフロージアを目指して
二日間、休みながら進んでいき、
フロージア国へとたどり着いた。
「エリーをさがすのです。」
国の中を走ろうとするハロメアを
ロタが止める

「ハロメア、慌てないの。
この国は広すぎるわ。
なるべく一緒に動くのよ。」

「焦っていたのです。ごめんなさいロタ」

「いいのよ。まずは話を聞きましょう」
ロタは国にいた中年男性に話しかける
「すいません、エルフの女の子がここに
きましたか?」

「ああ、薄汚い種族か
あいつらは絶滅させなければ
いけない存在」
それを聞いたミロはフードを深く被る
ロタはそれを聞き
蹴りを男性に喰らわす前に健一に止められる
「邪魔しないで、こいつは許せないわ。」

「落ち着け、ここで暴れたらエリーの
手がかりは見つからない。
今は我慢しろ。」

「なんでエルフをそこまで
恨んでるのよ。」

「そりゃあ、この国に住む人間は
みんな恨んどる。
エルフによって苦しめられた、
残虐な行為を見せられたのだ。
カクバサ様の手によってエルフの森を
壊してくれたお陰で、
我々市民は安心して暮らせよう。」

「カクバサとは、誰だ?
本当にエルフがやったのか?」
健一が質問をする。
「カクバサ様だ。
この国をエルフによって壊滅寸前だった国を
圧倒的な力で立て直したのだ。
この眼でこの国に生きている人間は
エルフの残虐な行為を見ている。」

「カクバサとは何者だ?」

「様をつけろ小僧。
我らの国の救世主。
エルフを滅ぼす。ぐへへ。」
男性の目は一点を見つめ、
焦点が一切合わない。

「ここから離れよう。」
ロタの声で健一達は男性から離れる。

他の人にも、エルフの聞いたが、
全員同じような態度だった。
ロタは考えるように
「なんなの、何の情報も手に入らないし、
ここにエリーがいるなんて心配よ。」

「そうなのです。心配なのです。
エリー。」
健一の目を見つめる
「そうだな。」

ブォーンブォーンブォーンブォーン
大きなサイレンが鳴り響く。


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