異世界で最強の英雄で魔王になりました

神の弓-アポロンの弓編-

神の弓とは

「ロタちゃん、そこの子どもと
上に上がってくれ、
まだ聞くには早すぎるんだよ」
エスタフが寂しそうに言う。

「なんで、私も聞きたいよ。」
ロタは口を膨らますが、
「ダメだ。上に上がってくれ」
ロタはハロメアと一緒に階段で二階へと上がった。
「ハロメア、終わったら呼ぶから」

「分かったのです。
私も聞いてみたいですが、
ロタと上で遊んでいるのです」
ロタとハロメアは二人で上にいく。

「本気で聞きたいか？
聞いてどうする？」
エスタフは健一の眼を見て聞いてきた「神の弓というのは、
神の七つ道具の１つで
昔それを使っていたものが
アポロンと言われているものだ。
アポロンは太陽の力を操る事ができると
言われている。
紋章の事は知っているな。」

「ああ、知っているが関係あるのか？」

「その紋章の力がとても重要なんだよ
弓の武器は赤の紋章使いが
使う事により弓の本来の力を
引き出せる可能性がある。」

「可能性だと、 
赤の紋章でも使いこなせないのか
紋章のシールだとどうなる？」
健一はエスタフに質問をする。

「紋章のシールでは多分
出来ないだろう。
そして紋章使いが使いこなせない理由は
神の弓が紋章の力の第2段階になって
初めて使う事ができるんだ。」

「待ってくれ第2段階ってなんだよ。」
健一は驚き、エスタフは
指を、2本立てる。
「第一段階は体に紋章が出現する事、
全身に紋章を出す事で
第二段階へと変わる、
紋章使いの周りにオーラが出るんだ、
赤の紋章なら赤、青の紋章には青、
黄色の紋章なら黄色と使う紋章に
よって出るオーラが変わる、
第三段階があるとの噂だが、
この第三段階が、
神の弓の真の力が
発動されるんじゃないかと
俺は考えている」

「待ってくれ第二段階と第一段階は
どれくらいの差があるんだ？
それになんでロタを二階に上げる
必要がある？
それになんで俺に話してくれる？」
健一は不思議そうに聞くと
「本題はここからだ。
ロタちゃんにはまだ言うには早い、
理由があるんだよ。
ロタちゃんが連れてきた奴は
どんな奴でも話をしてやる。
それだけだ。」

「そうか、わかった。」

再びエスタフは話し始める。
「神の弓は力は絶大で精神力保つのも
大変なんだ。
神の七つ道具は意思はそれなんであると言われている
神の弓も当然意思がある。
無理に神の弓を引き出すと
弓に精神を支配されてしまう。
今から15年前に事件が起きた。
神の弓を使った者が紋章の力を
暴走させてしまい
ある国を崩壊させ、それ以来封印が
施されている。
その国はロタちゃんの故郷
ワルキューレの国の１つ
ヴァルホルだ。
ヴァルホルはマガゴトと言われる
災いを起こすために結成された組織だ、
その組織がヴァルホルに訪れ、
戦争を仕掛けられ、いや罠に
はめられたんだよヴァルホルは、
マガゴトは神の弓を見つけだし、
ヴァルホル1の弓の使い手で
火の紋章使いのフシャーナに
送りそれを使うようにするために
戦争を仕掛けたんだよ。
フシャーナは神の弓をうまく使い、
戦っていたが、
マガゴトの攻撃に耐えきれずに
形勢がマガゴトの方に傾いていた
神の弓の力を限界を超えて無理に
力を引き出したヒシャーナは
制御ができなく暴走をして、
まるで悪魔のように瞬く間に
自分の国とマガゴトを壊し
気付いた時には、 
ひとりの赤ちゃんと
若い青年とヒシャーナの3人しか
残っていなかったんだ。
その赤ちゃんはロタでヒシャーナは
その母親だったんだ。
フシャーナはその青年に赤ちゃんを
お願いと言って弓をもう
二度と使えないように命と引き換えに
その崩壊した国の地下深くに
自分の体の中に封印し、
不死の体を持つフシャーナは  
永遠の眠りの魔術を施し
あれから地上には一切出てきていない
それに彼女を見つけられたとしても
渡す事はないだろう。」

「神の弓はそんな怖いものなのか、
でもなんとしてでも手に入れないと
いけないんだよ。
その場所知っているのか？
それになんであんたがそれを
知ってるんだ？」
健一が言ったらエスタフは
唇を噛み締め震えながら
「神の弓を渡したのはこの俺なんだ、
そしてフシャーナが起きる事は、
だからロタちゃんには幸せに
暮らして欲しいし、
ロタちゃんは最初施設に渡したんだよ
俺もその時は若くて育てる事は
できなかったんだ。
ロタちゃんが、10歳の時に
再び見つけたがやつれていて
見ていられず、
俺はロタちゃんを自分のお店の
住み込みのバイトと言う程で
俺がロタちゃんを自分の店に連れてきた
これを言って今までの関係が
壊れるのが俺は怖いんだよ。
罪滅ぼしのために
育ててきたがそれを言ってしまうと
全てがなくなるよな気がしたんだよ」

階段からガサっと言う音が
健一とエスタフの耳に聞こえてきた。