臓物少女

戸影絵麻

文字の大きさ
上 下
97 / 108

♯96 四天王その四⑩

しおりを挟む
「よおし~! よく言ったあ! こうなったら僕ちゃん、とことん犯しちゃうからねえ!」
 ペニスノイドはもう大喜びだ。
 勃起陰茎形の頭部を突き出し、また抜き放ち、そしてまた突き出すのピストン運動にも熱が入るというものだ。
 掘られる紗英はといえば、こちらも尋常ではなかった。
「あひいっ! あひいっ! きゅるるるるん~!」
 臓物の間から顔をのぞかせた大陰唇を熱帯産の植物の肉厚の花弁みたいにはみ出させ、
 じゅるっじゅるっ!
 と多量の淫汁を分泌する始末。
 ぶるぶる震える内臓の束の表面からも、汗のように得体のしれぬ液体がにじみ出てきて、身体全体を覆っていく。
 首から上が男性器である怪人が、身体が裏返って内臓が外側に鈴なりになった少女をレイプする。
 それはあまりといえばあまりに醜悪な光景だった。
 いくら実質童貞の明といえども、本来ならば吐き気を催し嘔吐すべき案件である。
 ところがー。
 ペニスノイドに犯され、汁まみれになって喘ぎまくる紗英を見守るうちに、そんな明に信じ難い化学変化が起き始めていた。
 ここのところずっとインポテンツ状態に陥っていたペニスが、なぜか力と熱を取り戻し、勃起し始めたのである。
 目の前で展開される化け物と化け物の性的行為。
 その正視に堪えぬ倒錯性が、紗英のムチムチ美少女である表の姿にすら催さなかった明に、奇妙な化学反応をもたらしたのだった。
 な、なんて、エロいんだ…。
 あの音。
 あの喘ぎ声。
 あの蠢動。
 あの分泌液。
 ああ、したい。
 俺が代わって、あの肉達磨と。
 ずんずん、ずこずこ。
 そして、どびゅっ。
 ぴっぴ!
 と白いミルクをあたりかまわず跳ね散らすのだ。
 なのに、くそ!
 くそ! くそ! くそ!
 頑ななまでに勃起しながら、明は心の中で唱えずにはいられなかった。
 エロイムエッサイム、エロイムエッサイム、我は求め、訴えたり!
「うわあああああっ!」
 気がつくと、手近にあった野球のバットを振りかぶり、突撃していた。
「こんなの、だめだあ! 俺が許さない! 尿漏れ! 尿漏れ!」
 頭の中でUSJのCMの決め台詞をリフレインしながら、ひたすらバッドで打ちすえる。
「いて、いてててて!」
 たまらずチンポ型の頭部を紗英の膣口から抜き放ち、ドアを背に倒れ込むペニスノイド。
「くたばれ! おらあ! 俺のオンナに、手を出すな!」
 ニョウモレ!
 ニョウモレ!
「く、くそ! 武器を使うとは卑怯だぞ!」
 明の繰り出す決死のぶんなぐりに、ついにドアを肩で押し開け、逃げ出すペニスノイド。
「もう二度と来るんじゃねえ! このチンポコ野郎!」
 追いかけて外に飛び出すと、這う這うの体で逃げていく怪人の背に、明はそう声を限りに叫ぶのだった。
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

兄になった姉

廣瀬純一
大衆娯楽
催眠術で自分の事を男だと思っている姉の話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

10秒で読めるちょっと怖い話。

絢郷水沙
ホラー
 ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)

処理中です...