臓物少女

戸影絵麻

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#64 驚愕の真実③

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 艶やかな白桃のような尻の肉。
 それを両手で左右に引っ張ると、紗英は明に向かって、その間に深く刻まれた渓谷を見せつけた。
 ごくり、
 明の喉が鳴り、ザクロのような喉仏が上下した。
「しゅ、しゅごい・・・」
 それしか、言いようがない。
 深い谷間の奥に、そこだけ周囲より色の濃い部位がある。
 それはアポロチョコレートを粘土に押しつけた跡のようにも、フジツボを裏側から見たところのようにも見えた。
 その中心部から、にょろりと、電気コードみたいな黒い尻尾が生えているのである。
 ふと、紗英はこれまでどうやって脱糞してきたのだろう、という疑問が明の脳裏に渦巻いた。
 穴は尻尾で塞がれていて、蟻の這い出る隙間もない。
 これでは尻尾が邪魔で、まず脱糞は不可能だ。
 考えられることはー。
 明は一つの可能性に思い至り、ゾクッと身体を震わせた。
 ひょっとして、この尻尾自体が、直腸の続きなのではないか。
 つまり、大便は、尻尾の先から・・・。
 そこまで考えた時だった。
 紗英がこれ見よがしに尻尾を振り、今まで聞いたことのない艶めかしい声で囁いた。
「この身体、好きにさせてあげるけど、その前にひとつだけ、私からもお願いがあるの」
「お願い・・・?」
 本来ならば、立ち場は明の方が優位である。
 ここで新たに相手の願いを聞く必要などないのだ。
 が、完璧に近い美少女の裸体を目の前にして、明の理性は曇りに曇っていた。
 尻尾が排せつ器官かもしれないという疑念すら、その肝心の尻尾が揺れ、その向こうにもっこり盛り上がる二畝の肉隆起が見えた瞬間、跡形もなく吹っ飛んだ。
 隆起は明の分身を待ち望むかのようにひそやかに息づき、上部に咲いた真珠じみた肉芽に露を宿している。
「い、いいとも」
 明は尻尾を握った。
 紗英の肛門から生えたその尻尾は、本革でできているかのように、硬くて冷たかった。
 なぜそんなことをしなければならないのか、考えるひまもなくー。
「やって」
 紗英が命じ、
「お、おう」
 明は引いた。
 かなりの手応えだった。
 尻尾は肛門の入口から1ミリたりとも動かない。
「もっと強く!」
 紗英の口調が尖った。
「全力で引っ張るの!」
「お、おおう!」
 歯を食いしばり、綱引きの要領で、腰を落とし、手前に引いた。
 ばこっ。
 奇妙な音がしたのはその時だ。
「げええっ!」
 音の正体に気づいた明は、こみ上げる嘔吐感に、えずいた。
 ななななんじゃ、これ?
 マ、マジなんかよ!
 
 
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