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#200 もう少しひねりが利いていたら… ~アングリースクワット 公務員と七人の詐欺師~
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『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督の作品。
元は韓国ドラマだった模様。
【あらすじ】
税務署に務める小心者の公務員・熊沢二郎(内野聖陽)は。ある日、天才詐欺師・氷室マコト(岡田将生)の手による詐欺に引っかかり、車の購入代金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、逆に氷室から「おじさんが追ってる脱税王(小澤征悦)を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と更に大規模な詐欺を持ちかけられる。最初は断る熊沢だったが、かつて、例の脱税王を追及したせいで税務署を首になり自殺した同期の復讐のために、氷室と手を組むことを決意。タッグを組んだ2人はクセ者ぞろいのアウトロー達(どんな役にもなれる元役者、強靭な肉体の当たり屋、特殊な偽造のプロ、母と娘の闇金親子)とチームを組み、詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。脱税王から大金を騙し取るべく、所有者に成りすまして土地を売る地面師詐欺の計画を練り上げ、壮大な税金徴収ミッションに挑むが・・・。
テンポよく楽しめる良作。まず、主人公の内野聖陽の冴えない中年公務員が抜群にいい。テレビドラマ『ブラックペアン』のシリーズでは学長役でふんぞり返っていた印象の強い強面のオッサンが、ここでは打って変わって情けなく、そこがとにかくリアルで面白いのだ。正義感の強い勝気な部下の川栄李奈とのやりとりがまた、非常に楽しい。
ただ、後半の詐欺トリックのところまでくると、いくつか「?」と思う点が。
この仕掛けを成功させるには、前もって商談の場にある”装置”を設置する必要があるのだけど、その肝心の場所がどこなのかはっきりわからない。相手の会社なのか、詐欺物件の豪邸の中なのか、詐欺師側が用意した事務所なのか…。それをちゃんと教えてくれないと、なぜ前日の夜中にあれを設置できたのか、腑に落ちないのだ。
そしてクライマックスの場面と続くわけなのだけれど、これも『コンフィデンスマンJP』などを過去に見ていれば、「ふ~ん、やっぱり」と思うレベル。
この前見た『あの人が消えた』に比べると、ずいぶんゆるい脚本と言わざるを得ない、というのが正直なところ。
でもまあ、内野さんのなりきり公務員を見るためだけに足を運んだとしても、決して損ではないと思います。
元は韓国ドラマだった模様。
【あらすじ】
税務署に務める小心者の公務員・熊沢二郎(内野聖陽)は。ある日、天才詐欺師・氷室マコト(岡田将生)の手による詐欺に引っかかり、車の購入代金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、逆に氷室から「おじさんが追ってる脱税王(小澤征悦)を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と更に大規模な詐欺を持ちかけられる。最初は断る熊沢だったが、かつて、例の脱税王を追及したせいで税務署を首になり自殺した同期の復讐のために、氷室と手を組むことを決意。タッグを組んだ2人はクセ者ぞろいのアウトロー達(どんな役にもなれる元役者、強靭な肉体の当たり屋、特殊な偽造のプロ、母と娘の闇金親子)とチームを組み、詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。脱税王から大金を騙し取るべく、所有者に成りすまして土地を売る地面師詐欺の計画を練り上げ、壮大な税金徴収ミッションに挑むが・・・。
テンポよく楽しめる良作。まず、主人公の内野聖陽の冴えない中年公務員が抜群にいい。テレビドラマ『ブラックペアン』のシリーズでは学長役でふんぞり返っていた印象の強い強面のオッサンが、ここでは打って変わって情けなく、そこがとにかくリアルで面白いのだ。正義感の強い勝気な部下の川栄李奈とのやりとりがまた、非常に楽しい。
ただ、後半の詐欺トリックのところまでくると、いくつか「?」と思う点が。
この仕掛けを成功させるには、前もって商談の場にある”装置”を設置する必要があるのだけど、その肝心の場所がどこなのかはっきりわからない。相手の会社なのか、詐欺物件の豪邸の中なのか、詐欺師側が用意した事務所なのか…。それをちゃんと教えてくれないと、なぜ前日の夜中にあれを設置できたのか、腑に落ちないのだ。
そしてクライマックスの場面と続くわけなのだけれど、これも『コンフィデンスマンJP』などを過去に見ていれば、「ふ~ん、やっぱり」と思うレベル。
この前見た『あの人が消えた』に比べると、ずいぶんゆるい脚本と言わざるを得ない、というのが正直なところ。
でもまあ、内野さんのなりきり公務員を見るためだけに足を運んだとしても、決して損ではないと思います。
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