183 / 211
♯179 土門拳の写真みたいな的昭和の香りがまたいい ~ゴジラ-1.0 モノクロ版~
しおりを挟む
『ゴジラ-1.0/C』』は本編のモノクロ版です。
『シン・ゴジラ』ものちにモノクロ版が公開されましたが、時代設定が近いこともあり、初代ゴジラ感はこちらのほうが断然上でしょう。
陰影の濃い白黒の画像はカラーの時よりリアリティが増し、登場人物の表情も良い。
神木隆之介は男前に見えるし、浜辺美波も美人度が薄れ、ほどよい感じ。
音楽の迫力も増したような気がするのは筆者の気のせいでしょうか。あるいは座席の位置のせいか。
1か月ぶりに見てみて、改めてよくできた作品だなと思いました。
ストーリーがシンプルな分、構成にも演出にも無駄がなく、登場人物たちも生き生きと描かれている。
『永遠の0』の反歌としてのテーマも明確です。
どうしてもゴジラ映画に見えないのは、この人間パートの出来が良すぎるためでしょう。
ただ、今回特に気になったのは、最後の神木隆之介のゴジラへの特攻、そして脱出の後のシーン。
爆殺されたゴジラの映像の後、作戦にかかわった人たちが順番に敬礼する場面が描かれるのですが、問題はその対象が海に沈んでいくゴジラのように見えること。
金子修介監督の『怪獣総進撃』の時のゴジラのように、その正体が”太平洋戦争で死んだ人々の怨念”とかだったらまだわかるのですが、このマイナスワンのゴジラには、特にそのような設定はありません。単に海から現れた凶暴な超巨大生物に過ぎないことになっていて、いかなる神格化もなされていないのです。
つまり人間がゴジラに敬礼する意味はないわけで、ゴジラでないとすると、その対象は強いて言えばパラシュートで降りてくるヒーロー敷島(神木隆之介)か、それまでにゴジラの犠牲になった人々のどちらか、ということになるのですけど、その割にはそれに類する演出がないためこの敬礼シーンだけ妙に唐突感がある…。
もしかしたら「ドラクエ」のラストみたいな山崎監督独自の先走りが出てしまったのか、という気がしないでもないのですが、はたして真相はいかがなものでしょうか。
それからもう一つ。
一部で上がっていた『大石典子ゴジラ細胞再生説』の根拠となったラストシーンの浜辺美波の首筋の黒い痣。
確かにありましたね。
彼女が本当にゴジラ細胞のおかげで生き残ったのだとしたら、続編ではゴジラ人間が誕生して、東京中がゴジラ人間だらけになる、というホラー展開になるのでしょうか。
それはそれで面白そうだけど、そういうのはなんか、別の作品でやってほしい気もします。
『シン・ゴジラ』ものちにモノクロ版が公開されましたが、時代設定が近いこともあり、初代ゴジラ感はこちらのほうが断然上でしょう。
陰影の濃い白黒の画像はカラーの時よりリアリティが増し、登場人物の表情も良い。
神木隆之介は男前に見えるし、浜辺美波も美人度が薄れ、ほどよい感じ。
音楽の迫力も増したような気がするのは筆者の気のせいでしょうか。あるいは座席の位置のせいか。
1か月ぶりに見てみて、改めてよくできた作品だなと思いました。
ストーリーがシンプルな分、構成にも演出にも無駄がなく、登場人物たちも生き生きと描かれている。
『永遠の0』の反歌としてのテーマも明確です。
どうしてもゴジラ映画に見えないのは、この人間パートの出来が良すぎるためでしょう。
ただ、今回特に気になったのは、最後の神木隆之介のゴジラへの特攻、そして脱出の後のシーン。
爆殺されたゴジラの映像の後、作戦にかかわった人たちが順番に敬礼する場面が描かれるのですが、問題はその対象が海に沈んでいくゴジラのように見えること。
金子修介監督の『怪獣総進撃』の時のゴジラのように、その正体が”太平洋戦争で死んだ人々の怨念”とかだったらまだわかるのですが、このマイナスワンのゴジラには、特にそのような設定はありません。単に海から現れた凶暴な超巨大生物に過ぎないことになっていて、いかなる神格化もなされていないのです。
つまり人間がゴジラに敬礼する意味はないわけで、ゴジラでないとすると、その対象は強いて言えばパラシュートで降りてくるヒーロー敷島(神木隆之介)か、それまでにゴジラの犠牲になった人々のどちらか、ということになるのですけど、その割にはそれに類する演出がないためこの敬礼シーンだけ妙に唐突感がある…。
もしかしたら「ドラクエ」のラストみたいな山崎監督独自の先走りが出てしまったのか、という気がしないでもないのですが、はたして真相はいかがなものでしょうか。
それからもう一つ。
一部で上がっていた『大石典子ゴジラ細胞再生説』の根拠となったラストシーンの浜辺美波の首筋の黒い痣。
確かにありましたね。
彼女が本当にゴジラ細胞のおかげで生き残ったのだとしたら、続編ではゴジラ人間が誕生して、東京中がゴジラ人間だらけになる、というホラー展開になるのでしょうか。
それはそれで面白そうだけど、そういうのはなんか、別の作品でやってほしい気もします。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説



サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる