気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#168 カウントダウンが始まった ~ゴジラ -1.0~

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 ようやく特報映像が公開されたましたね。『ゴジラ-1.0』。

 これは、11月3日公開予定の、シリーズ30作目にして、ゴジラ生誕70周年記念作品となる最新作。

 監督・脚本・VFXを『ALLWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』の山崎貴が担当。

 キャッチコピーによると、

「戦後日本に現れたゴジラが、何もかも失ったこの国を、無(ゼロ)からマイナスにたたき落とす様を描く」

 とのこと。

 以前このコーナーで触れた時、ゴジラの対戦相手として、ガイガンみたいな機械獣が出るんじゃないかという予想を書きましたが、この設定ではどうもそれはなさそうですね。

『三丁目の夕日2』の冒頭にもゴジラを登場させている山崎監督、『永遠の0』『アルキメデスの大戦』等、太平洋戦争関連の作品をいくつか撮っていることからも分かる通り、なるほど、終戦直後という時代設定には強そうです。

 確かに特報を見ると、舞台は戦争で瓦礫と化した街(東京?)のよう。

 しかし、これがゴジラに破壊された跡ではなく戦争によるものだとすると、ゴジラ誕生の設定はどうなるのでしょうか。

 そう。

 深海に眠る恐竜の生き残りが米国のビキニ環礁水爆実験の放射能を浴びて、というあれです。

 ビキニ環礁水爆実験は1954年。

 終戦から10年近く経っており、日本は朝鮮戦争の特需景気で、高度経済成長期にさしかかる頃。

 この時代を指してもはや”終戦直後”とは言えないはず。

 個人的に気になるのはそこと、あとはゴジラのビジュアル。

 なんか、ミレニアム・ゴジラにそっくりで、『シン・ゴジラ』ほどのオリジナリテイ、創意工夫みたいなものがあんまり見られないんですけど。

 山崎監督と言えば、初期の『ジュブナイル』などはよかったものの、例のドラクエ撮ってるしなあ。

 期待したいけどイマイチ熱くなれない・・・。

 そんな微妙なカウントダウンではありますね。

 

 
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