気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#124 めっちゃおもろい! ~スーサイド・スクワッド ”極”悪党集結~

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 2016年のではなく、つい最近公開された、ジェームズ・ガン監督のリプート版。

 前作が、主人公のウィル・スミスの”いい人ぶり”を描くだけの凡作だったのに比べ、こっちはのっけからハイテンションでおそろしくぶっとんでいます。

 あらすじはこんなふう。


『南米の国コルト・マルテスの独裁者を暗殺するミッションを負った、リック・フラッグス大佐率いるタスクフォースX、通称「スーサイド・スクワッド」の面々。

ところが敵陣への上陸作戦は失敗し、多くのメンバーが犠牲に。しかし実は彼らは「二軍」にすぎず、政府の高官アマンダ・ウォーラーはその裏でまったく別の精鋭部隊を派遣していた。

 かつてスーパーマンを病院送りにした過去を持つ最強の暗殺者ブラッドスポート率いる別動隊は、首尾よく敵陣への上陸に成功。

 そしてフラッグスやハーレイ・クインと合流し、コルト・マルテスで秘密裏に行われている、宇宙生命体の実験を阻止するという危険なミッションを遂行することになるー』

 最初主役かと思われていたメンバーが次々に頓死するという意表を衝く序盤、ふんだんに飛び散る血潮や肉片のスプラッター描写もさることながら、さすが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督だけあって、ジェームズ・ガンのキャラの描き分けは見事です。前作ではマーゴット・ロビー扮するハーレイ・クイン以外、まるで目立たなかった死刑囚部隊の面々が、本作ではなんと生き生きと描かれていることか。

 天然ボケのサメ人間、キング・シャーク、ネズミを操る以外は寝るのが趣味の少女、ラット・キャッチャー2、水玉模様の珍妙なコスから凄まじい殺傷力のシャボン玉?を発射する謎のマザコン青年など、わけのわからないキャラが山田正紀の冒険小説みたいに要所要所できっちり自分の役割を果たしていくさまはまさに感涙もの。ちなみに「1」でもひとりだけ目立ってたハーレイ・クインは、今回滅茶苦茶強くてカッコよく、ほぼワンダーウーマン化していたという感じです。(正直、衣装は「1」のほうが良かった気がするけど…)
 更にラスボスのあの宇宙生命体。ありゃ、「宇宙人、東京に現る!」へのオマージュでしょうか。

 相変わらずわが国の映画界ではアニメか邦画の漫画実写版しかヒットしていないようですが、こんな面白い映画、見ないと損だと思うけどなあ。(ただし、ネズミが苦手な方にはあまりお勧めできません…)

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