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戸影絵麻

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#123 怪獣プロレスのひとつの到達点 ~ゴジラVSコング~【ネタバレ】

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 いやはや、ある意味、ものすごいものを見てしまったという印象です。

 以下、ネタバレがあるので、『ゴジラVSコング』、これから見る予定の方は、読まないでください。

 これは、一口で言うと、

 

 ゴジラとコングが共闘して、小栗旬の操縦するキングギドラの頭から作られたメカゴジラと戦う話


 です。

 相変わらずストーリーは滅茶苦茶で、昭和ガメラシリーズ並みのお子様ランチシーンのオンパレードなのですが、それを忘れさせるくらい、コングとゴジラの戦いぶりが、とにかく、熱い。

 前作のキングギドラと違って、コングが格闘系のファイターである分、その殴り合いは凄まじい迫力です。

 ゴジラに殴られ、踏みつけられ、ぼこぼこにされたあげく一時は心肺停止にまで陥るコングは、本当に痛そう。

 そしてラストバトル。

 コングを倒したゴジラでさえ手も足も出ない凶悪なメカゴジラに、満身創痍のコングが立ち上がって挑みかかっていくところは、まさに感涙もの。ここまでくるともう、少年ジャンプの王道アニメのノリでしょうか。

 映画としてはかなりしょうもないとは思いますが、それでもシリーズ中、最も引き込まれたのは、やはりコングがかなり人間の共感を得やすいキャラクターとして描かれているからだと思います。
 
 コングと心を通わせる少女、ジアがとにかくいたいけで可愛いのです。

 あんな子に頼まれたら、男たるもの、たとえ自分が死にかけていようとも、もういっぺん頑張ろうって気になるだろうな、みたいな感じで。

 シリーズ続投のメリー・ポピー・ブラウンも綺麗になっているし、『レディプレイヤー1』に登場したのとはまるで違う邪悪そのものって雰囲気のメカゴジラもよかったし、まさか小栗旬がこんな役を、という驚きもあるし、まあ、怪獣映画ファンなら、絶対見ておくべき一本でしょう。

 もし、今後、このモンスターバースが続くのであれば、ゴジラとコングのバデイものになるのは、最早必然か。

 次作は、メカゴジラを復活させて、『ゴジラ対ガイガン』の路線で行くのか、あるいは、『ヘドラ」や『ビオランテ』みたいなバイオ怪獣路線で行くのか、何にせよ、楽しみなところではありますね。

 
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