気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#107 【テレビアニメ部門】 鬱アニメの極北 ~ぼくらの~

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 鬱アニメといえば、『エヴァンゲリオン』、『マドマギ』など、色々あります。

 また、見た人によって、「これだ!」という評価も変わると思います。

 私の場合は、その鬱アニメの最高峰は、なんといってもこの2007年放映の『ぼくらの』です。

 原作の漫画もよかったですが、アニメには、『残酷な天使のテーゼ』に匹敵する名曲、『アンインストール』が毎回流れますので、その切羽詰まり具合はもう半端ではありません。

 ストーリーは、こんなふう。(ウィキより引用)

 夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。子供たちは「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は、「子供たちが無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。その晩、黒い巨大なロボットと敵が出現する。ロボットの中のコックピットに転送された子供たち15人の前には、ココペリと、コエムシと名乗る口の悪いマスコットが待っていた。これが黒いロボット・ジアースの最初の戦いであった。戦闘を重ねるにつれ、子供たちはゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。 

 
 これだけでは何のことかよくわかりませんが、とにかく、主人公たちがよく死にます。
 よく死ぬどころか、敵と戦うごとに操縦者に選ばれた者は必ず死ぬ。
 主人公たちは、さまざまな境遇にあります。
 まだ小中学生なのに、児童虐待、売春、なんでもありです。
 次に誰が操縦者に選ばれるか、それはわかりません。
 ただでさえ現実は醜いのに、その上常に死と隣り合わせのゲームに駆り出される彼らは、とても悲しいです。
 そしてまた、敵の正体も悲しい。
 SF的アイデアもけっこうすごいです。
 漫画とアニメはいくつか違う点もあるのですが、『アンインストール』が聴けるからアニメをお勧めします。
 エヴァやマドマギみたいな話が好きな方は、ぜひ見てみてください。
 鬱鬱となること請け合いです。
 
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