気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#103 絵柄に反してシリアスで痛い ~若おかみは小学生!~

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 これも自粛期間中に地上波で放映されたものです。

 公開時、非常に評判の良かったアニメですね。

 原作は児童文学で、かなり長いシリーズのようです。といっても、すみません。不勉強で、読んでいないのですが…。

 さて、ウィキであらすじを、と思ったら、コアなファンが多いのか、これが長いのなんのって。

 一部分抜粋しただけでも、これだけありました。

【あらすじ】


 梅の香神社で行われた神楽を見物した帰り道の高速道路で、おっこ一家は対向車線を越えてきた大型トラックに衝突し、無傷で放り出されたおっこは空に色黒の男の子の幻を見る。春の屋旅館に引っ越してきたおっこは、クモやトカゲ、ヤモリの襲来に洗礼を受ける。それを笑ったユーレイ、ウリ坊がおっこには見えるのだが、初めて会った気がしない。エツコさんや康さんに紹介されたおっこの元にウリ坊が若おかみの話を持ち出し、おっこがその返事を口にしたことで、周囲はおっこが若おかみになる決意をしたと勘違いし、なりゆきで若おかみ修業が始まる。東京のマンションで寝ている父母に会う夢を見た翌朝、おっこは開かずの間の奥にあった鈴の封印を知らずのうちに解き、その鈴のそばにあったアルバムをきっかけに祖母、峰子からウリ坊の話を聞いて、ウリ坊が峰子、そして自分の命の恩人と知る。 

4月下旬の転校の日、おっこはクラスで自分を睨む「ピンクのふりふり」を着た少女に会う。彼女は偉人の格言を引用して話をする秋好旅館の跡取り娘、秋野真月で、物怖じしない対応をしたおっこと対立し、教室から出ていく。残されたおっこのそばに、ウリ坊とは別の少女の姿をした幽霊が現れ、おっこの顔に落書きをして去る。 

 
 交通事故で両親をなくした主人公の少女が、祖母の経営する山村の老舗旅館に引き取られ、地縛霊?の少年少女やら、鬼の子どもやらの力を借りながら、次第に若女将になるという夢に目覚めていく。

 というストーリーは、いってみれば王道の展開で、特別に新味のあるものではありません。

 絵柄は可愛いし、声優もうまいので、安心して見ていられます。

 ただ、そんなほのぼの系かと思いきや、思わず息を呑むのは、交通事故のフラッシュバックに苛まれた時の、主人公「おっこ」の描写。過呼吸で苦しむその様子は、本当にリアルで、見ているのが辛くなります。
 
 またラストのエピソードは、両親を死に追いやったドライバーの一家を旅館に客として迎え入れるという、鬼畜並みにハードルの高いシロモノ。

 小学生の少女にどうしてここまで苦行を強いるのかと、腹を立てる人がいても不思議ではないかもしれません。

 救いは、ライバルの「ふりふり」こと秋野真月がツンデレキャラながらとてもいい子で、霊や妖怪たちもとてもいいやつらであること。

 薄幸の小学生には、つくづく幸せになってもらいたいものだと思います。
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