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#73 これまた評価が難しい ~ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド~
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『キル・ビル』のタランティーノ監督作品。
ブラッド・ビット、レオナルド・ディカプリオの二大スター共演作。
あらすじといえるほどのものはありませんが、少しウィキから引用させていただくと、ざっとこんなふう。
リック・ダルトンはピークを過ぎたTV俳優。映画スターへの道がなかなか拓けず焦る日々が続いていた。そんなリックを支えるクリフ・ブースは彼に雇われた付き人兼スタントマン、そして親友でもある。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。この二人の関係は、ビジネスでもプライベートでもまさにパーフェクト。しかし、時代は徐々に彼らを必要とはしなくなっていた。そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と新進の女優シャロン・テート夫妻が越してくる。落ちぶれつつある二人とは対照的な輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。リックは再び俳優としての光明を求め、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが…。
ディカプリオ演じる落ち目の俳優リックと、ブラッド・ビット演じる彼の付き人クリフの日常、それと並行して、シャロン・テートの華やかな日常が淡々と描かれる前半は、事件らしい事件も起こらず、3人の演技を楽しむうちに時間が過ぎていきます。1950年代~1960年代のハリウッド映画ファンにはたまらない仕掛けが色々あるのでしょうが、洋画といえばホラーかSFしか見ていない私には、ブルース・リーがコケにされるくだりくらいしかわかりません。ディカプリオもブラビも50を超えて実に渋いおじさんになっていて、そのゆるさ加減が心地よい。シャロン・テートを演じるのは、『スーサイド・スクワット』のハーレクイン役が実にはまっていたマーゴット・ロビー。バットこそ持っていませんが、ショートパンツ姿やミニスカ姿を見せてくれ、いやはやさすがに見事なスタイルです。(劇中劇ではパンチラもあり。ただしデカパン)。
さて、物語は、クリフが街中でヒッチハイクのヒッピーの少女を拾うところから不穏な気配を帯びてきます。そう、シャロン・テートの名でぴんと来た方もいらっしゃるでしょうが、その少女こそ、あの稀代の殺人鬼、チャールズ・マンソンのつくったハーレム、マンソン・ファミリーの一員だったのです。
そうして、ラスト。
それまでなりを潜めていたタランティーノ節が、待ってましたとばかりに一気に炸裂します。
ここでブラビとともに犬が活躍するのですが、これは今年のトレンドなのでしょうか(『ダイナー』もそうでした)。
それで、すべてが終わった後、やっと納得できたのです。
そうか。古き良きハリウッドを愛する監督は、これをやってみたかったんだな、と。
以前、似たタイトルのSF映画がありましたが、この映画、それに通じるものがある、いわば歴史改変ものだったのです。
ともあれ、タランティーノファン、ブラビファン、ディカプリオファン、昔の映画ファンでもない私のような門外漢には、面白くないわけではないのだけれど、イマイチ良さがわからない一作ではありました。ただ、逆に言えば、この四条件のどれかにあてはまる人にとっては、きわめて良作であるのかもしれません。その点では、この前観たワンピースにちょっとだけ近いかも。マーゴット・ロビーの短パン姿は最高だったけどなあ。
ブラッド・ビット、レオナルド・ディカプリオの二大スター共演作。
あらすじといえるほどのものはありませんが、少しウィキから引用させていただくと、ざっとこんなふう。
リック・ダルトンはピークを過ぎたTV俳優。映画スターへの道がなかなか拓けず焦る日々が続いていた。そんなリックを支えるクリフ・ブースは彼に雇われた付き人兼スタントマン、そして親友でもある。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。この二人の関係は、ビジネスでもプライベートでもまさにパーフェクト。しかし、時代は徐々に彼らを必要とはしなくなっていた。そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と新進の女優シャロン・テート夫妻が越してくる。落ちぶれつつある二人とは対照的な輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。リックは再び俳優としての光明を求め、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが…。
ディカプリオ演じる落ち目の俳優リックと、ブラッド・ビット演じる彼の付き人クリフの日常、それと並行して、シャロン・テートの華やかな日常が淡々と描かれる前半は、事件らしい事件も起こらず、3人の演技を楽しむうちに時間が過ぎていきます。1950年代~1960年代のハリウッド映画ファンにはたまらない仕掛けが色々あるのでしょうが、洋画といえばホラーかSFしか見ていない私には、ブルース・リーがコケにされるくだりくらいしかわかりません。ディカプリオもブラビも50を超えて実に渋いおじさんになっていて、そのゆるさ加減が心地よい。シャロン・テートを演じるのは、『スーサイド・スクワット』のハーレクイン役が実にはまっていたマーゴット・ロビー。バットこそ持っていませんが、ショートパンツ姿やミニスカ姿を見せてくれ、いやはやさすがに見事なスタイルです。(劇中劇ではパンチラもあり。ただしデカパン)。
さて、物語は、クリフが街中でヒッチハイクのヒッピーの少女を拾うところから不穏な気配を帯びてきます。そう、シャロン・テートの名でぴんと来た方もいらっしゃるでしょうが、その少女こそ、あの稀代の殺人鬼、チャールズ・マンソンのつくったハーレム、マンソン・ファミリーの一員だったのです。
そうして、ラスト。
それまでなりを潜めていたタランティーノ節が、待ってましたとばかりに一気に炸裂します。
ここでブラビとともに犬が活躍するのですが、これは今年のトレンドなのでしょうか(『ダイナー』もそうでした)。
それで、すべてが終わった後、やっと納得できたのです。
そうか。古き良きハリウッドを愛する監督は、これをやってみたかったんだな、と。
以前、似たタイトルのSF映画がありましたが、この映画、それに通じるものがある、いわば歴史改変ものだったのです。
ともあれ、タランティーノファン、ブラビファン、ディカプリオファン、昔の映画ファンでもない私のような門外漢には、面白くないわけではないのだけれど、イマイチ良さがわからない一作ではありました。ただ、逆に言えば、この四条件のどれかにあてはまる人にとっては、きわめて良作であるのかもしれません。その点では、この前観たワンピースにちょっとだけ近いかも。マーゴット・ロビーの短パン姿は最高だったけどなあ。
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