気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#71 ホラー映画には、美少女がよく似合う ~フェノミナ~

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 今回ご紹介する『フェノミナ』は、『サスペリア』で有名な、ホラー界の大御所、ダリオ・アルジェント監督作品。

 主演、ジェニファー・コネリー。

 音楽はもちろん、ゴブリンです。

 久しぶりにウィキからあらすじを引用させていただくと、ざっとこんなお話。



スイス北部の都市チューリッヒ郊外。この都市ではか弱い少女ばかりを標的にした連続殺人事件が起こっており、警察は高名な昆虫学者のマクレガー教授に腐敗した被害者の頭部を見せ意見を求める。被害者の頭部に集っている蛆虫が犯人を突き止める手がかりになると考えた教授は事件解決に向けて協力を約束する。 

一方、市内の寄宿制女子学校に、有名な映画俳優を父に持つ美少女のジェニファーが転校してくる。彼女は昆虫と交信できる特異な能力の持ち主だった。持病の夢遊病で真夜中に徘徊している最中、殺人現場に遭遇したジェニファーは、ひょんなことからマクレガー教授と親しくなり、自分の持つ能力を活かして教授と共に事件の犯人を追うことになる。 

そんな中、ジェニファーのルームメイトであるソフィが惨殺された上、マクレガー教授も犠牲となってしまう。そして殺人犯の魔の手はジェニファーにも及ぶのであった。


 正直言って、ストーリーは大したことありません。(真犯人はちょっと意外ですが)

 突っ込みどころは色々あります。

 でも、なぜか惹かれてしまうのは、やはり主演のジェニファーのはかない美しさの故でしょう。

 真夜中の寄宿舎を白い下着姿でさ迷うジェニファー。

 犯人の屋敷に閉じ込められ、蛆の湧いた死体でいっぱいのプールに突き落とされるジェニファー。

 官能シーンはほぼありませんが、十代の少女特有の妖しいエロチシズムに満ちた画面作りに監督の愛を感じます。

 このジェニファーという主人公、大スターの娘という設定で、昆虫と交信できるほかは、どちらかというと鼻持ちならない性格ブスなのですが、そんなことは気にならないくらい、産毛の生えた顔までとにかく美しい。

 そういう意味ではこの映画、ひたすら彼女を愛でる作品といっていいでしょう。

 日本でもアイドルがよく低予算のホラー映画で主役を務めていますが、なんというか、明らかに格が違います。

 ちなみに、このジェニファー・コネリー、『バトルエンジェル・アリータ』にもアリータの母親役という重要な役どころで出演していて相変わらず美しいのですが、映画ではずいぶんな扱いを受けています。
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