気まぐれシネマレビュー

戸影絵麻

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#23 謎のヒロインハガネちゃん ~コワイ女~

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 「コワイ女」は、2006年に制作されたオムニバス形式のホラー映画です。

 必見なのは、第2話の「鋼(はがね)」。

 主人公の関口君は、零細鉄工場で働いていますが、ある日、工場主の香川照之から、「妹とデートしてやってくれないか」と美少女の写真を見せられます。
 わくわくしながら約束の日、香川家に赴いた関口君を待っていたのは、あたまからズタ袋をかぶった謎の少女、鋼(はがね)。
 まず度肝を抜かれるのはこの鋼の造形です。
 薄汚い麻袋をかぶっているのに、下半身は黒の超ミニタイトスカートに、赤いパンプス。
 しかも脚がすばらしく美しく、官能的なのです。
 
 鋼は何もしゃべりませんが、感情はすべて脚で表現します。怒ったり、泣いたり、ねだったり、とにかく主人公だけでなく、見ているほうがうっとりするほど感情豊かな脚で、脚フェチでなくとも引き込まれてしまいます。

 ただ問題は、この少女の正体が何なのかということ。

 上半身の麻袋の中からは機械の音がしたり、内臓みたいなものが飛び出てきたり、突然吹矢を吹いてきたりと最初から最後まで謎めいています。

 そして最後に鋼との肉体関係に追い込まれた主人公は、大方の予想通り非業の最期を遂げるのですが…。

 ともあれ、鋼ちゃんのきも可愛いキュートさは見て損はないと思います。

 脚だけであんな演技ができるなんて、と目からうろこの一作でした。
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