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第4章 洞窟都市グロッタ
#23 呪われた土地⑱
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廊下の角を二度曲がると突き当りが両開きの扉で、その向こうが広い浴室になっていた。
大理石の床に埋め込まれた矩形の浴槽は小さなブールほどもあり、金の縁取りのあるブロックに囲まれている。
浴槽には満々と透明なお湯がたたえられ、湯気の向こうに三方を囲む異様な壁画が見えてきた。
タイルに覆われた浴室の壁に描かれているのは、さまざまな体位の男女の交接図である。
男と女、男同士、女同士、幼女と大人の男、少年と中年女性…。
ありとあらゆるセックスの場面が、臆面もなく三方の壁一面を彩っているのだ。
これではエリスがおかしくなるのも無理はない。
壁画を眺めつつ、ルビイは思った。
アニマとアニムスは大丈夫だったのだろうか。
石女みたいなマグナは平気かもしれないが、思春期にさしかかった双子は、これを見てどう感じたのだろうか。
「びっくりしましたでしょう? 教会の中に、こんな冒涜的な場所があるなんて」
言葉とは裏腹に、うっとりとした表情で、エリスが言った。
「驚くにはあたりません。ここはおそらく、拝蛇教の教会です。このような砂漠の地では、人々はしぜん、厳しい禁欲的な生活を強いられるもの。その溜まりに溜まった鬱憤を、定期的にここで発散したのでしょう」
こともなげにサトが言う。
サトは肌着も脱ぎ捨てて、すでに惜しげもなくその豊満な裸身をさらしている。
「道理で蛇の意匠が目につくと思ったわ」
ルビイは納得した。
バルコニーの淵飾り、階段の手すりに見られたあのグロテスクなデザインはすべて蛇を象ったものだったのだ。
「砂漠地帯では、毒蛇は神の使い、生命の象徴ですから。サトの故郷もそうでした」
「じゃあ、ここでその…アレをしても、罰は当たらないのですね?」
期待に目を輝かせて、エリスが訊く。
「もちろんです。それどころか、ここはそれをするための神聖な場所なのですから。エリスさま、性的行為は神々もなさること。決して穢れたものではないのです」
サトは何げない仕草でエリスのタオルを解いていく。
その下から現れたのは、びっくりするほど白い肌と、スレンダーな裸体である。
こんもりと膨らんだ小ぶりな乳房。
その頂で震えるピンク色の蕾。
脇腹には肋骨が浮き出し、どこまでも滑らかな下腹のラインは、O脚気味の細い太腿の間に消えている。
グラマラスなサトのヌードを見慣れたルビイの目には、それがひどく新鮮だった。
ゆうべは達磨女として、受け身一方の快楽を味わったものである。
サトが相手の場合に限り、それはそれで好きな趣向ではあるが、その分きょうは、攻めに回ってみたい。
経験の少なそうなエリスの裸身を目の当たりにしてルビイは刺すような欲情を覚え、乱暴に下着を脱ぎ去った。
「まずは体を洗って、その後お湯に漬かりましょう。エリスさま、お楽しみはその後ですよ」
エリスの頬を指先で撫で上げ、サトが官能をくすぐるような声でささやいた。
大理石の床に埋め込まれた矩形の浴槽は小さなブールほどもあり、金の縁取りのあるブロックに囲まれている。
浴槽には満々と透明なお湯がたたえられ、湯気の向こうに三方を囲む異様な壁画が見えてきた。
タイルに覆われた浴室の壁に描かれているのは、さまざまな体位の男女の交接図である。
男と女、男同士、女同士、幼女と大人の男、少年と中年女性…。
ありとあらゆるセックスの場面が、臆面もなく三方の壁一面を彩っているのだ。
これではエリスがおかしくなるのも無理はない。
壁画を眺めつつ、ルビイは思った。
アニマとアニムスは大丈夫だったのだろうか。
石女みたいなマグナは平気かもしれないが、思春期にさしかかった双子は、これを見てどう感じたのだろうか。
「びっくりしましたでしょう? 教会の中に、こんな冒涜的な場所があるなんて」
言葉とは裏腹に、うっとりとした表情で、エリスが言った。
「驚くにはあたりません。ここはおそらく、拝蛇教の教会です。このような砂漠の地では、人々はしぜん、厳しい禁欲的な生活を強いられるもの。その溜まりに溜まった鬱憤を、定期的にここで発散したのでしょう」
こともなげにサトが言う。
サトは肌着も脱ぎ捨てて、すでに惜しげもなくその豊満な裸身をさらしている。
「道理で蛇の意匠が目につくと思ったわ」
ルビイは納得した。
バルコニーの淵飾り、階段の手すりに見られたあのグロテスクなデザインはすべて蛇を象ったものだったのだ。
「砂漠地帯では、毒蛇は神の使い、生命の象徴ですから。サトの故郷もそうでした」
「じゃあ、ここでその…アレをしても、罰は当たらないのですね?」
期待に目を輝かせて、エリスが訊く。
「もちろんです。それどころか、ここはそれをするための神聖な場所なのですから。エリスさま、性的行為は神々もなさること。決して穢れたものではないのです」
サトは何げない仕草でエリスのタオルを解いていく。
その下から現れたのは、びっくりするほど白い肌と、スレンダーな裸体である。
こんもりと膨らんだ小ぶりな乳房。
その頂で震えるピンク色の蕾。
脇腹には肋骨が浮き出し、どこまでも滑らかな下腹のラインは、O脚気味の細い太腿の間に消えている。
グラマラスなサトのヌードを見慣れたルビイの目には、それがひどく新鮮だった。
ゆうべは達磨女として、受け身一方の快楽を味わったものである。
サトが相手の場合に限り、それはそれで好きな趣向ではあるが、その分きょうは、攻めに回ってみたい。
経験の少なそうなエリスの裸身を目の当たりにしてルビイは刺すような欲情を覚え、乱暴に下着を脱ぎ去った。
「まずは体を洗って、その後お湯に漬かりましょう。エリスさま、お楽しみはその後ですよ」
エリスの頬を指先で撫で上げ、サトが官能をくすぐるような声でささやいた。
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