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第2章 跪いて足をお舐め
#5 腕試し③
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ライダースーツに着替え、ガレージに向かい、ハーレーを前庭に引き出した時だった。
通用口から小柄な人影が姿を現したかと思うと、小走りにルビイのもとに駆け寄ってきた。
メイド服を、軽快なジャンプスーツに着替えたサトだった。
「どうしたの?」
訊くと、
「サトもお供します」
サトが真顔で見つめ返してきた。
「どういうこと?」
意表を突かれ、ルビイは目を丸くした。
「魔物退治に、インプの出番なんてないと思うけど」
「泊りになることも考えられます。そうなると、ルビイさまの身の回りの世話を焼く者が必要です」
サトはいつになく真剣だ。
「自分の世話ぐらい、自分でできるから」
一笑に付そうとしたら、サトがハーレーとルビイの間に割り込んできた。
「もう、旦那さまの許可はいただいてます。旦那様も、いい考えだとお褒めくださいました」
「スナフ、そんなこと、言ってなかったけどなあ…。でも、あなた、どうしてそこまで?」
サトが目を伏せた。
うなだれると、もじもじしながら、小声で言った。
「サトには、ルリさま、いえ、ルビイさまが、他人とは思えないのです。ですから、どこまでも、ついていって、お仕えしたいのです」
生い立ちが似ているからか。
ルビイは、寝物語にサトから聞いた彼女の黒歴史を思い出した。
淫魔に孕まされた女から産まれた娘と、魔王の種から産まれた娘。
なるほど、これほど息の合うコンビもほかにないだろう。
「いいわよ」
ルビイはうなずいた。
「でも、命の危険があるってことだけは、覚悟しておいてね」
「わかってます。優しいお言葉、ありがとうございます」
力を込めて、サトが答えた。
そして、しばらく頭を下げたまま、動かなかった。
通用口から小柄な人影が姿を現したかと思うと、小走りにルビイのもとに駆け寄ってきた。
メイド服を、軽快なジャンプスーツに着替えたサトだった。
「どうしたの?」
訊くと、
「サトもお供します」
サトが真顔で見つめ返してきた。
「どういうこと?」
意表を突かれ、ルビイは目を丸くした。
「魔物退治に、インプの出番なんてないと思うけど」
「泊りになることも考えられます。そうなると、ルビイさまの身の回りの世話を焼く者が必要です」
サトはいつになく真剣だ。
「自分の世話ぐらい、自分でできるから」
一笑に付そうとしたら、サトがハーレーとルビイの間に割り込んできた。
「もう、旦那さまの許可はいただいてます。旦那様も、いい考えだとお褒めくださいました」
「スナフ、そんなこと、言ってなかったけどなあ…。でも、あなた、どうしてそこまで?」
サトが目を伏せた。
うなだれると、もじもじしながら、小声で言った。
「サトには、ルリさま、いえ、ルビイさまが、他人とは思えないのです。ですから、どこまでも、ついていって、お仕えしたいのです」
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「いいわよ」
ルビイはうなずいた。
「でも、命の危険があるってことだけは、覚悟しておいてね」
「わかってます。優しいお言葉、ありがとうございます」
力を込めて、サトが答えた。
そして、しばらく頭を下げたまま、動かなかった。
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