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#380 女子大生調教②
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琴子は梨乃の華奢な肩に手を置くと、やんわりとその柔らかな身体を遠ざけた。
「勘違いしないで。私はあなたが極端な寂しがり屋っていうから来てあげただけ。それ以上のことは望んでないわ」
「え?」
ショックを受けたように目を見開き、顔を上げる梨乃。
ふふっと心の中で微笑む琴子。
ー私、もう、濡れちゃってるんですー
琴子の自尊心をくすぐる、素敵な一言である。
だが、ここであっさり相手の術中に落ちてしまうわけにはいかないのだ。
主導権をどちらが獲るか。
それは、最初の手合わせで決まるのだから。
「とにかく、まずは中にいれてくれない?」
その身体を半回転させてドアに向かせ、背中を押す琴子。
短い廊下の先が居間だった。
同じ分譲マンションだから、仁美の家も間取りは琴子の所と同じである。
だが、成人男性が住んでいない分、こちらのほうがまろやかな雰囲気で、どことなく華やかだ。
テーブルをはさんで差し向かいで坐ると、
「どういうことですか?」
梨乃がいきなり訊いてきた。
「どういうことって?」
琴子は、ほつれたこめかみの髪の毛を指に巻きつけ、じらすように梨乃を見る。
「きのう、琴子さん、梨乃にいやらしいこと、しましたよね? まるで、そう、煽るように」
頬が紅潮し、大きな目には涙が溜まっている。
「ああ、あれ」
琴子はあくまでもはぐらかし通すつもりだった。
「悪かったと思ってるわ。あの仁美さんの妹って聞いたものだから、つい…」
「悪かったって、じゃあ…」
「もう、あんなことはしない。約束するわ」
「え?」
「梨乃ちゃんも、突然で面食らったよね。第一、あなた、レズ経験、ろくになさそうだったし。ほんと、ごめんなさい」
「ごめんなさいって…。なら、きょうは、何しに来たの?」
「寂しがり屋のあなたの話し相手くらいにはなれるかな、と思って。一人じゃ、夜も眠れないんでしょう? それに、時々はお料理も作ってあげられるし」
「話し相手、だけですか…?」
「私じゃ不足かしら。そっか、歳も違い過ぎるしね」
「そういうことじゃなくって!」
ばんっ。
テーブルに手のひらを突いて立ち上がる梨乃。
「きのう、あれだけ梨乃のこと誘惑して、その気にさせておいて、今度はいきなり放置プレイですか? 梨乃の乳首、吸ったり嘗めたりしたのも、あれはみんな、遊びだったってことですか? 梨乃をここまで本気にさせといて、 んもう、そんなの、あり得ない!」
「勘違いしないで。私はあなたが極端な寂しがり屋っていうから来てあげただけ。それ以上のことは望んでないわ」
「え?」
ショックを受けたように目を見開き、顔を上げる梨乃。
ふふっと心の中で微笑む琴子。
ー私、もう、濡れちゃってるんですー
琴子の自尊心をくすぐる、素敵な一言である。
だが、ここであっさり相手の術中に落ちてしまうわけにはいかないのだ。
主導権をどちらが獲るか。
それは、最初の手合わせで決まるのだから。
「とにかく、まずは中にいれてくれない?」
その身体を半回転させてドアに向かせ、背中を押す琴子。
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梨乃がいきなり訊いてきた。
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琴子は、ほつれたこめかみの髪の毛を指に巻きつけ、じらすように梨乃を見る。
「きのう、琴子さん、梨乃にいやらしいこと、しましたよね? まるで、そう、煽るように」
頬が紅潮し、大きな目には涙が溜まっている。
「ああ、あれ」
琴子はあくまでもはぐらかし通すつもりだった。
「悪かったと思ってるわ。あの仁美さんの妹って聞いたものだから、つい…」
「悪かったって、じゃあ…」
「もう、あんなことはしない。約束するわ」
「え?」
「梨乃ちゃんも、突然で面食らったよね。第一、あなた、レズ経験、ろくになさそうだったし。ほんと、ごめんなさい」
「ごめんなさいって…。なら、きょうは、何しに来たの?」
「寂しがり屋のあなたの話し相手くらいにはなれるかな、と思って。一人じゃ、夜も眠れないんでしょう? それに、時々はお料理も作ってあげられるし」
「話し相手、だけですか…?」
「私じゃ不足かしら。そっか、歳も違い過ぎるしね」
「そういうことじゃなくって!」
ばんっ。
テーブルに手のひらを突いて立ち上がる梨乃。
「きのう、あれだけ梨乃のこと誘惑して、その気にさせておいて、今度はいきなり放置プレイですか? 梨乃の乳首、吸ったり嘗めたりしたのも、あれはみんな、遊びだったってことですか? 梨乃をここまで本気にさせといて、 んもう、そんなの、あり得ない!」
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