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#364 若い牝⑨
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がー。
その刹那、琴子は梨乃の股間から足を抜いていた。
同時に乳首から口と指を離し、硬くなったふたつの突起を解放する。
「あ」
突然の中断に、拍子抜けしたような表情を浮かべる梨乃。
「や、やめ…」
大きく見開かれた眸はついさっきまで欲情の炎が燃え盛っていたが、今は当惑に揺れるばかりである。
彼女が「やめないで」と言いかけたのは明らかだった。
梨乃から身体を離すと、琴子は乱れた髪を整えた。
「ごめんなさい、私ったら…。梨乃ちゃんがあんまり可愛いもので、つい、興奮しちゃって」
「い、いえ…」
可愛い、と面と向かって告げられたのが嬉しいのか、梨乃の艶やかな頬がぽっと桜色に染まった。
「本当にごめんなさい。こんなおばさんに絡まれて、あなたこそ迷惑だったわよね」
「そ、そんな…」
梨乃はそこでようやく自分が乳房を曝け出したままであることに気づくと、真っ赤になって身支度を整えた。
「あの…」
もう、やめちゃうんですか?
梨乃の眼は紛れもなくそう問いかけている。
だが、それを察知していながら、琴子はわざと事務的な口調で続けた。
「しばらく一緒に住むっていう、あなたの要望については、少し考えさせてね。私には夫と息子がいるから、ふたりと相談しなければならないし。わかるでしょう?」
「で、ですよね…」
梨乃は琴子の右膝のあたりを盗み見ている。
ミニ丈のスカートから覗くナマ足のその部分は、梨乃の分泌した体液で濡れたままだ。
それは淫らな行為の刻印ででもあるかのように、ナメクジの這い跡よろしく銀色に光っている。
「あたし本当に、独りぼっちは苦手なんです。ですから、よろしくお願いします」
頭を下げる梨乃。
どっちが優位なのかを思い知らされたからだろう、出会ったばかりの頃の生意気さはすっかり影を潜めている。
「正直、きょうの夜一晩、ひとりで過ごすかと思うと、それだけで怖いんです」
すがるようなまなざしと、哀願するような口調。
その本心は、続きがしたい、ただその一事に違いない。
「考えとくわ」
そっけなく言って、琴子は先に立ち、玄関のドアを開けた。
「そろそろ息子の和夫が起きてくる時間だから、とりあえず、きょうはこれでお帰りくださらない? 息子は受験生なので、余計なことであんまり負担をかけたくないのよね」
「は、はい、す、すみません」
相手が靴を履くのももどかしく、乱暴にその華奢な肩に手をかけて少々強引に外へと押し出した。
振り返ると、案の定、階段の下に和夫が立っていた。
Tシャツは着ているが、下は裸である。
ゴムマスクも脱いでいるので、顔の半分を覆うケロイド状の蚯蚓腫れが丸出しだ。
「今の誰? 母さん、あの人と、何やってたの?」
粘着質の声色は夫の正一そっくりである。
「嫌な子。見てたのね」
琴子はじろりと息子の醜悪な顔を睨みつけた。
「隠したって駄目よ。何よそれ。どうしてそんなに勃ってるの?」
「だって…」
勃起陰茎を隠そうともせず、身悶えするように和夫が言い募った。
「変な声がするから、つい…」
「受験生でしょ。早く部屋に戻って勉強なさい」
立場が弱かった夏前には、決して口にできなかった台詞である。
「無理だよ…」
「何が無理なの?」
「わかってるくせに」
「私に、抜いてほしいってこと?」
「久しぶりに…ね、いいだろ?」
「仕方ないわね」
琴子は故意に大きなため息をついた。
「その代わり、母さんの言うこと、全部聞いてもらうから」
「い、いいよ…。その、お口で、してくれるなら…」
「ほんと、いやらしい子。なら、お風呂場でそれ、よく洗ってきなさい。雁首に恥垢が残らないように、亀頭の付け根まで、しっかり皮をめくるのよ」
その刹那、琴子は梨乃の股間から足を抜いていた。
同時に乳首から口と指を離し、硬くなったふたつの突起を解放する。
「あ」
突然の中断に、拍子抜けしたような表情を浮かべる梨乃。
「や、やめ…」
大きく見開かれた眸はついさっきまで欲情の炎が燃え盛っていたが、今は当惑に揺れるばかりである。
彼女が「やめないで」と言いかけたのは明らかだった。
梨乃から身体を離すと、琴子は乱れた髪を整えた。
「ごめんなさい、私ったら…。梨乃ちゃんがあんまり可愛いもので、つい、興奮しちゃって」
「い、いえ…」
可愛い、と面と向かって告げられたのが嬉しいのか、梨乃の艶やかな頬がぽっと桜色に染まった。
「本当にごめんなさい。こんなおばさんに絡まれて、あなたこそ迷惑だったわよね」
「そ、そんな…」
梨乃はそこでようやく自分が乳房を曝け出したままであることに気づくと、真っ赤になって身支度を整えた。
「あの…」
もう、やめちゃうんですか?
梨乃の眼は紛れもなくそう問いかけている。
だが、それを察知していながら、琴子はわざと事務的な口調で続けた。
「しばらく一緒に住むっていう、あなたの要望については、少し考えさせてね。私には夫と息子がいるから、ふたりと相談しなければならないし。わかるでしょう?」
「で、ですよね…」
梨乃は琴子の右膝のあたりを盗み見ている。
ミニ丈のスカートから覗くナマ足のその部分は、梨乃の分泌した体液で濡れたままだ。
それは淫らな行為の刻印ででもあるかのように、ナメクジの這い跡よろしく銀色に光っている。
「あたし本当に、独りぼっちは苦手なんです。ですから、よろしくお願いします」
頭を下げる梨乃。
どっちが優位なのかを思い知らされたからだろう、出会ったばかりの頃の生意気さはすっかり影を潜めている。
「正直、きょうの夜一晩、ひとりで過ごすかと思うと、それだけで怖いんです」
すがるようなまなざしと、哀願するような口調。
その本心は、続きがしたい、ただその一事に違いない。
「考えとくわ」
そっけなく言って、琴子は先に立ち、玄関のドアを開けた。
「そろそろ息子の和夫が起きてくる時間だから、とりあえず、きょうはこれでお帰りくださらない? 息子は受験生なので、余計なことであんまり負担をかけたくないのよね」
「は、はい、す、すみません」
相手が靴を履くのももどかしく、乱暴にその華奢な肩に手をかけて少々強引に外へと押し出した。
振り返ると、案の定、階段の下に和夫が立っていた。
Tシャツは着ているが、下は裸である。
ゴムマスクも脱いでいるので、顔の半分を覆うケロイド状の蚯蚓腫れが丸出しだ。
「今の誰? 母さん、あの人と、何やってたの?」
粘着質の声色は夫の正一そっくりである。
「嫌な子。見てたのね」
琴子はじろりと息子の醜悪な顔を睨みつけた。
「隠したって駄目よ。何よそれ。どうしてそんなに勃ってるの?」
「だって…」
勃起陰茎を隠そうともせず、身悶えするように和夫が言い募った。
「変な声がするから、つい…」
「受験生でしょ。早く部屋に戻って勉強なさい」
立場が弱かった夏前には、決して口にできなかった台詞である。
「無理だよ…」
「何が無理なの?」
「わかってるくせに」
「私に、抜いてほしいってこと?」
「久しぶりに…ね、いいだろ?」
「仕方ないわね」
琴子は故意に大きなため息をついた。
「その代わり、母さんの言うこと、全部聞いてもらうから」
「い、いいよ…。その、お口で、してくれるなら…」
「ほんと、いやらしい子。なら、お風呂場でそれ、よく洗ってきなさい。雁首に恥垢が残らないように、亀頭の付け根まで、しっかり皮をめくるのよ」
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