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#290 マグロと化した熟女⑨

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 ハサミの先端で開けられた小さな穴。
 そこから少しずつ空気が流れ込んでくる。
 琴子は瀕死の金魚のように口をパクパク開閉し、皮膜が口腔内に貼りつくのにも構わず、必死で息を吸い込んだ。
 わずかずつではあるが、酸素が血流に乗ったのだろう、全身に温かみが戻り、痙攣が収まっていく。
 -助かった!
 心の中で快哉を叫ぶ琴子。
 が、その喜びも、すぐに別の感覚に取って代わられた。
 ボディスーツに開けられたふたつの孔から突き出た乳首。
 その乳首が異様に気持ち、いい。
 疼くような快感は少し前からずっと続いていたのだが、呼吸困難が収まったことで、それが倍加したのだった。
 死の淵まで追い込まれたせいか、琴子の神経はかつてないほど研ぎ澄まされていた。
 あたかも全身の細胞が”生の歓び”を貪ろうとでもするかのように、肌という肌が過敏になっているのがわかった。
 もとより、乳首責めにはとことん弱い琴子である。
 その場の雰囲気や体調によっては、乳首を責められただけでアクメに達してしまうほど・・・。
 しかも、琴子の身に起きている異変は、乳首への愛撫、それだけではなかった。
 いつのまにか、スーツの陰部にも、穴が開けられているようなのだ。
 それも、ただ穴を開けられているだけではなく、大事な部位が穴の外に引っ張り出されているのである。
 陰核と、そして外陰部。
 スーツの皮膜の表面にスリットのように空いた切れ込みから、内圧で肉芽と大陰唇がはみ出てしまっている・・・。
 そこを、誰かが、ヌルヌルの唇とソーセージみたいな指で、チュパチュパくちゅくちゅ弄んでいるのだった。
 -この指と、唇は・・・。
 琴子の脳裏に、相撲取りを思わせるチエミの裸身が浮かんだ。
 琴子の中でマゾヒストの血が騒ぎ出す。
 そして、もうひとつー。
 それは、初めて体験する、まさに異次元の感覚とでもいうべきものだった。
 生地は極薄だが、ボディスーツは琴子の全身をぴったり包み込んでいる。
 だから、透明で外からはほとんどオールヌードに見えるものの、琴子自身から言えば、何か着ているという感覚はちゃんとある。
 身体全体を隙間なくラップされ、皮膚という皮膚をほぼ完全に外気と遮断されているからだ。
 ところが、その中で、乳首と性器だけが、思いっ切り、外界に露出してしまっているのである。
 そうなれば、全意識がその曝け出された部位に向くのは、ある意味当然だった。
 ー何、これ・・・? 
 ーああ、だめ、そんなの・・・
 はみ出た大陰唇を他人の指でもみくちゃにされ、同時に陰核を吸われる衝撃に、琴子はさっきまでとは別の意味で痙攣し始めた。
 よだれで顔を覆った皮膜の中がぐちゃくぐちゃになる。
 同様に、赤裸々に暴き出された性器の穴から、淫汁がじわじわと涌き出した。
 
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