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#232 水の中の淫女たち⑥ 

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「接吻、しましょ」
 琴子の生乳首を両手の指でつまみ、首を伸ばして唇を突き出し、ダダ子が言った。
 接吻という語感自体、キスよりずっと猥褻な感じがする。
 特にダダ子の発音はいやらしい。
 反射的に顔を背けたら、耳の穴を舐められた。
「いやっ」
 顏を振ると、更にあちこち無遠慮に舐め回してきた。
 ダダ子の舌は、海鼠のように分厚く、表面にぶつぶつがいっぱいある。
 その濡れた舌が、琴子の頬からこめかみ、果てはまぶたまでをも舐め回すのだ。
 味噌汁の匂いのするダダ子の唾液で、たちまち琴子は顔じゅうベトベトにされてしまう。
 これ以上顔を舐め回されるよりは、キスのほうがましだった。
 そう判断した琴子は、仕方なく正面を向いた。
「そんなにいやがらないでよね~。ダダ子は奥さんのこと、すっごく気に入ってるんだからあ!」
 琴子が逃げないよう、ダダ子が乳首を引っ張った。
 引かれて顔を前に突き出したところに、白粉だらけの四角い顔が迫ってきた。
「ぶほっ、ふご、ふごおおっ!」
 タラコ唇が開き、琴子の桜の花弁のような唇にむしゃぶりつく。
 思わず閉じようとした唇を押し開けて、口の中に海鼠状の舌が割り込んでくる。
 口腔内で海鼠が暴れ回る。
 琴子はやむなく口を開けた。
 と、ダダ子の唇が、琴子の舌を捕らえた。
 引きずり出して、じゅるじゅる吸ってくる。
 根元まで咥え込んで、千切れんばかりにちゅうちゅうちゅうちゅう吸いたくる。
 舌を吸われて、口の中に唾液が溢れてきた。
 ズズズッ。
 その唾液を、ダダ子がおいしそうに飲む。
 飲みながら、下からリズミカルに琴子のたわわな両の乳房をぎゅうぎゅうぎゅうぎゅう揉みしだく。
 またしても、意志を躰が裏切った。
 ビンビンに勃った乳首が、気持ちいい。
 舌を吸われるのも、悪くない。
 特にダダ子やチエミのような化け物が相手となると、倒錯的な嗜虐心が倍増しだ。
「うわあ、もうぐっしょり!」
 チエミが後ろで歓声を上げた。
「奥さん、こりゃいけないよ。こんなんじゃ、とてもプールに入れない。さあ、綺麗に洗おうね」
 チエミがTバックの紐を横にずらすのがわかった。
 濡れ火照った大陰唇がひんやりした空気にさらされ、異様に恥ずかしい。
 チエミの指が琴子の襞をめくった。
 そこはすでにぬるぬるしていて、めくれやすくなっていた。
 隙間を広げておいて、チエミがそこにシャワーのお湯を吹きかけた。
「ああううっ!」
 半ばこじあけられた性器に、いきなり強烈な水流が浴びせかけられたから、たまらない。
 琴子はダダ子に舌を吸われたまま、くぐもった声で悲鳴を上げた。
 

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