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#155 痴女の罠③

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 悪知恵が回るいというのは、こういうことを指すのだろう。
 仁美の考えた拘束方法は、ごく簡単なものだった。
 ブランコの台の部分を持ち上げ、鎖をたるませる。
 そうしておいて、脚を広げた琴子の膝の上あたりに、鎖を一周絡ませる。
 ただそれだけで、琴子は大きく開脚した姿勢で、ブランコの鎖と鎖の間にはりつけにされてしまったのだ。
 ちょうど、幼児が母親に助けられて小用をたす時のような姿勢である。
 ブランコは街路灯のすぐ近くにあるため、まばゆいばかりの照明が琴子の開き切った股間を照らしている。
 さっきまで和夫の勃起ペニスを奥深く咥え込んでいたそこは、すっかり陰唇がめくれあがり、穴が露わになってしまっていた。
 しかも、何時間もペニスや指で擦られたせいで、周囲は赤く爛れ、中身は血を吹くほど充血してしまっている。
 中でも恥ずかしいのは、陰部全体が愛液でキラキラ輝いていることだった。
 穴の奥底でいまだにローターが作動しているため、ペニスを抜かれても快感が轢かず、愛液の分泌が止まらないのだ。
 小型のローターは、今やすっかり膣の奥にめり込み、子宮をじかに刺激するようになっている。
 その快感たるや相当なもので、何もされていないのに、琴子は時折あられもない喘ぎ声を漏らさずにはいられないのだった。
 ブランコの鎖で拘束された裸女をひと目見ようと、観客たちは前へ前へと押し寄せてきていた。
 最初は遠慮がちに遠目から様子をうかがっていただけの者も、今は琴子の前にしゃがみ込み、熱心に濡れ光る性器をのぞきこんでいるほどだ。
 マンションの窓から見ていた者も下りてきたらしく、野次馬は元の何倍にも増えている。
 中には顔見知りの住人もいるようで、その舐めるような視線に琴子は激しい興奮を覚えずにはいられなかった。
「さあ、そろそろ行きましょうか」
 鎖の巻き具合をいじって琴子の高さを調節していた仁美が、すっくと背を伸ばして、宣言するように言った。
 街灯の灯の中に、痩せぎすな身体に不似合いに豊かな仁美の乳房と臀部が幻想的に浮かび上がった。
「和夫君は前からヴァギナを、正一は後ろからアナルをそれぞれ責めて。正一のは細すぎるけど、アナルニはちょうどいいサイズだと思うわ。その間、わたくしは、心を込めて、琴子さんのほかの性感帯を愛撫して差し上げます。時間制限はなし。彼女が失神するまでということで。ふたりとも、わかったかしら?」
 突き詰めた表情で、和夫と正一がうなずいた。
 ふたりとも、周囲の視線など、眼中にないらしかった。
 性技で仁美に認められたい。
 その一念に憑りつかれてしまっているような、そんな必死さが琴子にもひしひしと伝わってくる。
 和夫が前に、正一が後ろに立った。
 琴子の股間と尻の高さは、ちょうどふたりの腰の位置に調節されている。
 一歩踏み出せば、それぞれの勃起ペニスが琴子の前後の穴にすっぽり収まる位置である。
 琴子は顔を上げた。
 街路灯が、和夫のケロイドだらけの異相を不気味に闇に浮かび上がらせている。
 私、また、あんな化け物に犯されるんだわ…。
 それも、衆人環視の中で…。
 その、オナニーの時に夢想するような異常極まりないシチュエーションが、琴子の背徳感を呼び覚ます。
「いいわ…。かあさんを、あなたたちのアレで、めちゃくちゃにして…」
 舌で濡れた唇を舐め、その端から透明な涎を垂らしながら、息子と夫に甘えるような声で琴子はささやいた。
 
 


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