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#153 痴女の罠①

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 仁美に指示されるまでもなかった。
 男たちは猛り狂っていた。
 立位のまま歩行を強いられ、十分にピストン運動に専念できずにいたストレスが爆発したのだろう。
 やにわに琴子と仁美を芝生の上に押し倒すと、獣のように四つん這いになったふたりの尻に唸り声を上げてのしかかったのだ。
 和夫が琴子の尻の肉をつかみ、左右に押し広げるようにして肉棒を突き立ててきた。
 ローターがまたしてもボルチオにめりこみ、琴子は歓喜の悲鳴を上げた。
 その琴子を、同じように四つん這いになった仁美が、正面から見つめている。
 仁美の後ろには正一が立っていて、和夫同様ピストン運動を繰り返しているが、歳のせいなのかこちらは今ひとつ勢いがない。
 そのため余裕が生まれているらしく、仁美は平然とした表情でで快感に歪む琴子の顔をのぞきこんでくる。
「琴子さんったら、気持ちよさそう。ほら、気持ちいいなら、もっと声を出してよろしいんですのよ。観客もずいぶん集まってきたようですし」
 観客…?
 琴子は薄目を開けた。
 視界の隅に、4人を取り巻いている人影が見える。
 初めから公園にいたホームレスと老人のほかに、さっきの中年夫婦。
 それだけではない。
 なぜか若いカップルや高校生くらいの少年の姿もあった。
「琴子さんの声が聞こえたのかしら? なんだかマンションの人たちが集まってきてるみたい」
 クスクス笑いながら、小声で仁美が言う。
「SNSに上げられたりしたら、大変なことになるかも」
 男子高校生はスマホを手にしきりに写真を撮っているようだ。
 が、その警告も、今の琴子には響かなかった。
 脳内に快楽物質が充満して、いやらしいことしか考えられなくなっているのだ。
 見られている。
 こんなたくさんの人たちに。
 そのうえ、写真まで…。
「どうせなら、もっと見せつけてやりましょ。琴子さんの恥ずかしい姿を」
 仁美が言い、片手を伸ばして真下から琴子の乳房に触れた。
 ツンツンに尖った乳首を指の間に挟み、重力で垂れた乳房を上向きにした手のひら全体でそっと包み込む。
「あんっ」
 思わず喘いだところを、唇で口を塞がれた。
 仁美の濃厚なキスに陶然となり、琴子は盛りのついた犬のように、自ら尻を振り出した。
「琴子、おまえ…」
 悔しそうな声が聞こえてきた。
 正一の声だった。
「そんなことして、恥ずかしくないのか…。実の息子に犯され、しかも見知らぬ女に愛撫されて、そんなふうに乱れやがって…」
 仁美をバックから犯しながら、目の前で展開される妻の痴態に我慢ならなくなったらしい。
「正一?」
 そんな夫の恨み言を、冷たく仁美が遮った。
「悔しかったら、まずわたくしをイカセてみなさいよ。あなたの粗末なそのオチンチンでね」
 

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