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#143 乱交パーティへの誘い⑪

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 和夫のペニスが、琴子の手のひらの中でぴくりと動いたようだった。
 己の醜悪な顔を曝け出すことになり、その醜さを愛する母親に完膚なきまでにこきおろされた和夫。
 絶望の淵に沈む和夫に唯一の希望を与えるひと言を、あえて投げてやった琴子である。
 その一筋の希望に、どうやら和夫は全身で応える気になったようだった。
「わかったよ、かあさん。僕、頑張るよ。だから、お願い。手伝って」
 けなげな口調で、和夫が言った。
「手伝うって、何をするつもりなの?」
「シックスナイン。これなら、かあさんも、僕の顔を見なくて済むだろう?」
「そうね。それは名案だわ」
 シックスナインに持ち込むことは、心の中で琴子が考えていたことでもあった。
 お互い性器をしゃぶり合うだけなら、余計な雑念に邪魔されずに済むのだ。
「じゃあ、もう一度、仰向けにまっすぐ寝てちょうだい」
 和夫の躰を元のように押し戻すと、琴子はベッドに這い上がり、足のほうを向いて和夫の上にまたがった。
 そのままゆっくりと、躰を重ねていく。
 琴子の弾力のある乳房が、和夫の腹の上でスライムのように扁平につぶれた。
 位置を調節して、和夫の口のあたりに自分の股間がくるようにする。
 目と鼻の先には、長さと太さは一人前の和夫のペニスがうなだれるように、力なく亀頭を垂れている。
 先にしかけてきたのは、和夫のほうだった。
 ケロイド状の気味の悪い顔を琴子の敏感な部位に押し当ててきたかと思うと、舌を思いきり広げ、恥丘の割れ目に沿って会陰部までひと息に舐め上げたのだ。
 そのとたん、琴子は快感にじーんとなった。
 子猫が皿のミルクを舐めるような音をさせ、和夫が舌を上下に激しく往復させた。
 快感が蘇ると同時に、子宮近くに埋まったローターの振動がやにわに意識されてきた。
 あの妖怪のような顔が、私の恥ずかしいところを舐めている…。
 その倒錯した思いが、琴子の官能に火をつけた。
 自分が、銀幕の中で化け物に凌辱される女優にでもなったような気がする。
 テレビで見かける美少年アイドルやイケメン俳優をイメージしてオナニーしたことは数多いが、和夫のようなっ醜悪な相手とのセックスは、さすがに琴子の想像の外にある。
 それだけに、ある意味新鮮な体験ではあった。
 まるで獣姦だわ。
 でこぼこの皮膚に陰部を強く押しつけながら、琴子は恍惚となった。
 以前ネットでドーベルマンと交わる外人女の動画を見たことがある。
 マスクを外した素顔の和夫との性交は、はっきり言って、あれ以上の衝撃だ。
「かあさん…また、濡れてる…」
 くぐもった声で、和夫がささやいた。
「新しい汁が、ほら、こんなに…」
「上手ね。いい気持ちよ」
 大きな尻をローリングさせ、琴子は握った和夫の一物に舌を這わせ始めた。
「か、かあさん…い、いい…」
 琴子の股間に顔を埋め、和夫が喘ぐ。
 手の中で、海綿体が徐々に硬く、熱くなっていくのがわかった。
 
 

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