上 下
121 / 385

#119 嫉妬仮面④

しおりを挟む
 この時琴子は、もう少し周りに注意を払うべきだったのだ。
 だが、その音に気づいた時には、もう遅かった。
「かあさん、何してるんだい}
 戸口のほうから、和夫の声がした。
 琴子はナスときゅうりを柱に押しつけたまま、凍りついたように硬直した。
 しまった・・・。
 また・・・。
 また、和夫に見つかってしまった・・・。
 悔やんでも後の祭りだった。
 さすがに今回はごまかしようがなかった。
 全裸で犬のように四つん這いになった琴子は、あろうことか膣と肛門からそれぞれ野菜を生やしたままなのだ。
 そばに寄ってきて傍らにしゃがみ込み、斜め横から琴子の顔を覗き込むと、怒りを含んだ口調で和夫が訊いた。
「それはまた、なんてザマなんだい? だいたい、誰と今までどこに行ってたんだ? 外で何か、興奮するようなことがあったのかい?」
「お隣の仁美さんと、ちょっとお買い物に・・・」
 屈辱に震えながら、琴子は答えた。
「それで、エステに寄ったら、なんだかおかしな気分になっちゃって・・・」
 嘘を言っても始まらない。
 どうせボロが出るだけなのだ。
「仁美さんって、あの親父の浮気相手か? くそ、あの女、かあさんまで・・・」
 白いデスマスクの中にぽっかり開いた穴からのぞくふたつの目が、憎しみで険しくなる。
「仁美さんを、責めないで・・・。あの人と父さんは、あなたの思ってるような関係じゃないし、今度のことだって、ただ私がエステのマッサージに慣れていないから・・・」
 しばらくの間、和夫は考え込むように琴子の横蛾に視線を当てていたが、やがてふっと身体の緊張を解くと、打って変わって愉快そうな声で言った。
「まあ、それはそれとして・・・。見たところ、かあさん、相当欲求不満がたまってるんだろう? ナスときゅうりをそんなことに使っちゃってさ。まるで三流エロ漫画じゃないか。その格好、いっぺん鏡で見てみろよ」
「やめて・・・」
 琴子は死にたい思いで首を振った。
「わかってるから・・・。自分が、どれだけ馬鹿なこと、してるのか」
「怒るなよ。冗談だよ」
 愉快そうに和夫が笑った。
「それよりさ、なんなら俺が手伝ってやろうか? ほら、たとえば、こんなふうに」
 琴子の背後に回ると、和夫がナスを握って、いきなりぐいと琴子の陰部に押し込んだ。
「だ、だめ! あ、ああんっ!」
 ナスの先がローターに当たり、その振動がボルチオに伝わって、琴子は思わず嬌声を上げていた。



 
 

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

処理中です...