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#112 快楽マッサージ⑫

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 最初は発汗から始まった。
 首筋と腋の下に汗が滲み出し、ローションまみれの肌を伝い落ちるのがわかった。
 次は、喉の渇きだった。
 舌が上顎の内側に貼りつき、声が出ない。
 体温が上昇しているのだ。
 糸で縛られた乳首がひりついた。
 勃起したクリトリスが疼いてならなかった。
「喉が渇いたでしょう? ちょっと、上を向いてお口を開けてくださいな」
 琴子の心を読んだかのようにミカが言い、餌をねだるひな鳥のように仰向いた琴子の口に唾液を垂らす。
 ミカの唇の間から糸を引く泡立って白くなった唾液を、琴子は夢中で飲み干した。
「そろそろね」
 ベッドの端に腰かけてその様子を眺めていた仁美が、ぱちりと指を鳴らす。
 アミが立っていき、壁の操作盤に指を走らせた。
 がくんと軽い衝撃が来て、琴子の躰が下がり始める。
「媚薬、効いてきたみたいですね」
 琴子の股の間を覗き込み、ミカが言う。
「すごく濡れちゃってますよ。お汁がこんなに」
 真下から見上げると、両手で琴子の穴を左右に押し開く。
「いや・・・そんなに開いちゃ、中が見えちゃう」
 甘ったるい声で、琴子は抗議した。
「すごく深い穴・・・奥のほうに、ローターが見えますね。あれをこのティルドで押し込んだらどうなるのかしら」
 ミカはテーブルに立てたティルドを握ると、本体が倒れないように亀頭部分を琴子の穴に押し当てた。
 ぬるり。
 亀頭の先がひくつく穴にめり込んだ。
「はふっ」
 琴子の下半身が大きくうねる。
 汗に濡れた乳房がはずみ、張りつめた糸がふたつの乳首を別々の方向に千切れるほど引っ張った。
 アミはどんどんロープをゆるめていく。
 それにつれ、自重で琴子の穴がずぶずぶと人造ペニスを咥え込む。
 糸に引かれて、クリトリスの先端が斜め上を向く。
 その快感に、琴子はよだれを垂らしてはあはあ喘いだ。
「ああんっ・・・」
 もうすぐだった。
 もうすぐ、膣の昏い穴の底で、ローターとティルドが合体する。
 ボルチオにめり込むピンクのローターを想像して、琴子はミルクをねだる仔猫のようにか細い声で鳴き始めた。 
 

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