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#57 仮面の企み①
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「見ないで!」
必死にパンティをずり上げながら、琴子は叫んだ。
秘所はすでにぐちょぐちょに濡れていて、穿き直したパンティが濡れるのがわかった。
粘液にまみれた指をTシャツの裾で拭い、急いで立ち上がろうとしたところに、和夫が言った。
「何をあわててるんだい? ひとりでオナニーなんて、むなしいだろ? 俺がもっと気持ちいいことしてやるよ」
「馬鹿なこと言わないの! 私とあなたは親子なのよ!」
つい語気が荒くなる。
「今更なんだよ」
和夫が前に立ち、琴子の胸に手を伸ばしてきた。
「やめなさい! 触らないで!」
気がつくと、琴子は虫でも払いのけるように、その手を叩いていた。
「かあさん・・・」
仮面の口元が引きつった。
「あれだけ赤の他人に身体中触らせといて、それはないだろう? ふん、さては、俺のこの顔が気に入らないんだな? 親子だからとかそんなの二の次なんじゃないのか? ただこのマスクの顔がきもくてならないんだろ?」
「・・・・・・」
図星だった。
実の息子との性行為。
それにももちろん抵抗感は強い。
和夫は行きずりの安田や鶴松老人たちとは、立場が違うのだ、
が、以前の和夫が相手であれば、タガの外れた今の琴子なら、ひょっとしたら息子に抱かれるのも厭わなかったかもしれない。
しかし、あの顔は、やはり怖いー。
虫唾が走るほど、気味が悪くてならなかった。
今となっては、包帯のほうがまだマシだったと思わざるを得ない。
「なんなら、このマスク、取ってやろうか?」
憎々しげな口調で、和夫が言った。
「あんたがこの俺の顔を、どれだけ滅茶苦茶にしたか、見せてやろうか?」
「和夫・・・」
琴子は絶句した。
それと同時に、現在自分が置かれている状況を、改めて痛感させられる思いだった。
そうだー。
私ったら、何をいい気になって、対等の口をきいていたのだろう。
オナニーの現場を押さえられて、つい、自分を見失ってしまっていたようだ・・・。
十分、わかっているはずなのにー。
私は、この子には逆らえない。
だってまだ、償いは済んでいないのだから・・・。
「わかったわ」
琴子はうなだれた。
「お願いだから、マスクは取らないで。その代わり、あなたの言う通りにする」
「やっと思い出してくれたんだ。俺との約束」
和夫が陰湿な笑い声を立てた。
「かあさん、あんたは一生、俺の奴隷なんだよ。さっきみたいに逆らっちゃダメなんだ」
「それで・・・何をすれば、いいの? 舐めてあげれば、気が済むのかしら?」
和夫のパジャマの前は、はち切れんばかりに盛り上がっている。
それこそ勃起したペニスの形がわかるほどだ。
「何だよ、その投げやりな言い方。まだわかってないらしいな。自分の立場が」
不機嫌そうに和夫が言った。
「ごめんなさい・・・そんなつもりは・・・。私はただ、あなたのそれが・・・」
「いいから、テーブルの上に乗れ」
怒気を含んだ声で、命令された。
「テーブルの上に座って、俺のほうを見て股を開くんだ」
「な、何をしようっていうの・・・?」
恐怖で声が震えた。
今にも失禁しそうだった。
琴子にとって、デスマスクの和夫は、それほど恐ろしかったのだ。
「これを使ってやるよ」
和夫が背中に隠していた左手を突き出した。
その手に握られているものをひと目見て、琴子は耳のつけ根まで真っ赤になった。
「和夫、あなた、どこでそれを・・・?」
「あんたたちの寝室だよ。好きだったんだろ? これでやられるの?」
マスクに開いた眼をぎらつかせて、舌なめずりするような口調で、和夫が言った。
必死にパンティをずり上げながら、琴子は叫んだ。
秘所はすでにぐちょぐちょに濡れていて、穿き直したパンティが濡れるのがわかった。
粘液にまみれた指をTシャツの裾で拭い、急いで立ち上がろうとしたところに、和夫が言った。
「何をあわててるんだい? ひとりでオナニーなんて、むなしいだろ? 俺がもっと気持ちいいことしてやるよ」
「馬鹿なこと言わないの! 私とあなたは親子なのよ!」
つい語気が荒くなる。
「今更なんだよ」
和夫が前に立ち、琴子の胸に手を伸ばしてきた。
「やめなさい! 触らないで!」
気がつくと、琴子は虫でも払いのけるように、その手を叩いていた。
「かあさん・・・」
仮面の口元が引きつった。
「あれだけ赤の他人に身体中触らせといて、それはないだろう? ふん、さては、俺のこの顔が気に入らないんだな? 親子だからとかそんなの二の次なんじゃないのか? ただこのマスクの顔がきもくてならないんだろ?」
「・・・・・・」
図星だった。
実の息子との性行為。
それにももちろん抵抗感は強い。
和夫は行きずりの安田や鶴松老人たちとは、立場が違うのだ、
が、以前の和夫が相手であれば、タガの外れた今の琴子なら、ひょっとしたら息子に抱かれるのも厭わなかったかもしれない。
しかし、あの顔は、やはり怖いー。
虫唾が走るほど、気味が悪くてならなかった。
今となっては、包帯のほうがまだマシだったと思わざるを得ない。
「なんなら、このマスク、取ってやろうか?」
憎々しげな口調で、和夫が言った。
「あんたがこの俺の顔を、どれだけ滅茶苦茶にしたか、見せてやろうか?」
「和夫・・・」
琴子は絶句した。
それと同時に、現在自分が置かれている状況を、改めて痛感させられる思いだった。
そうだー。
私ったら、何をいい気になって、対等の口をきいていたのだろう。
オナニーの現場を押さえられて、つい、自分を見失ってしまっていたようだ・・・。
十分、わかっているはずなのにー。
私は、この子には逆らえない。
だってまだ、償いは済んでいないのだから・・・。
「わかったわ」
琴子はうなだれた。
「お願いだから、マスクは取らないで。その代わり、あなたの言う通りにする」
「やっと思い出してくれたんだ。俺との約束」
和夫が陰湿な笑い声を立てた。
「かあさん、あんたは一生、俺の奴隷なんだよ。さっきみたいに逆らっちゃダメなんだ」
「それで・・・何をすれば、いいの? 舐めてあげれば、気が済むのかしら?」
和夫のパジャマの前は、はち切れんばかりに盛り上がっている。
それこそ勃起したペニスの形がわかるほどだ。
「何だよ、その投げやりな言い方。まだわかってないらしいな。自分の立場が」
不機嫌そうに和夫が言った。
「ごめんなさい・・・そんなつもりは・・・。私はただ、あなたのそれが・・・」
「いいから、テーブルの上に乗れ」
怒気を含んだ声で、命令された。
「テーブルの上に座って、俺のほうを見て股を開くんだ」
「な、何をしようっていうの・・・?」
恐怖で声が震えた。
今にも失禁しそうだった。
琴子にとって、デスマスクの和夫は、それほど恐ろしかったのだ。
「これを使ってやるよ」
和夫が背中に隠していた左手を突き出した。
その手に握られているものをひと目見て、琴子は耳のつけ根まで真っ赤になった。
「和夫、あなた、どこでそれを・・・?」
「あんたたちの寝室だよ。好きだったんだろ? これでやられるの?」
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