異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

#206 怪獣島を脱出せよ！⑬

　あ～あ、もう少しだったのに。
　しかし、時間切れとなれば、それも仕方がない。
　周囲の風景が一転して、気がつくと私は初子のコクピットの中だった。
　身体中にくっついたモーション・キャプチャー用の導線を外し、ベンチシートに腰かけた。
　初子の操縦は、全身を動かす必要があるため、この操縦席もかなりの広さである。
　コクピットというより、おひとり様用トレーニングルームとでも呼んだほうがふさわしい。
　壁面を覆い尽くす複雑怪奇な装置群をのぞけば、家具らしきものは私が今座っているベンチシートくらいなものだ。
　―新しいコスチュームですー
　女神の声に分割画面に目をやると、初子の衣装が変わっていた。
　今度のは、体のラインを浮き彫りにした純白のレオタードである。
　以前のスクール水着と比べると、股の切れ込みが恐ろしく鋭角で、背中は腰のあたりまで丸開きになっている。
　胸元もへそ近くまで切れ込んでいるせいで、釣り鐘型の乳房が七割がた露出してしまっている。
「ずいぶん大人っぽくなったわね」
　ービッチファッカー初号機のレベルは、あなたのレベルにリンクしていますから、あなたがレベルアップすれば、どんどん高性能になっていきます。ちなみに、今回のエロドータスはかなりの強敵でしたから、レベルアップも半端じゃありません。これであなたと初子はともにレベル90に到達しましたー
「レベル90？」
　私は目を剥いた。
　一気に10アップってこと？
　すごい。
　ゲームでも、レベル90といえば、もう最終ダンジョンに突入できるところじゃない！
「で、新しい魔法は？」
　勢い込んでたずねると、女神の返事はそっけないものだった。
　－あなたが今回新たに習得した魔法の数は10を超えています。ただ、今はまず、早急に初子のメンテナンスを済ませねばなりません。エロドータスとの戦いで、膣内に深刻な損傷が見られるためです。ですから、新魔法については、時間のある時に追ってご説明させていただきますー
「じゃあ、しばらく初子には乗れないってこと？」
　－2、3日、時間が必要です。その間は、人間のパーティの一員として、すみやかに魔王の居所を突き止め、最終決戦の計画でも練っていてくださいー
　言われてみればその通りだった。
　今回の戦いで、初子はヴァギナ・カッターとアナル・シュレッダーを粉砕されてしまったのである。
　おそらく膣と肛門の括約筋がズタズタになっているに違いない。
「わかったわ」
　私はうなずいた。
「まあ、初子なしでもレベル90あれば、私ひとりでもなんとかいけるよね。じゃ、地上に戻るから、あとはよろしく」
　ファック・ユー！
　そう言い置いて、合言葉を叫んだ。
　再び視界が暗転し、次の瞬間、私は怪獣島に戻っていた。
「お帰り！　翔子！」
　とたんにソフィアが首っ玉に飛びついてきた。
「かっこよかったよ！　大丈夫！　ケガしてないかな？」