異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

#182 初子と怪獣大戦争⑨

　－恒例の、お着換えタイムですー
　コクピットに戻ると、レベル管理の女神が言った。
「お、そうだったね」
　怪獣を倒すごとに、初子の装備は新しくなる。
　今度は何だって言ってたっけ？
　身体中に装着された導線をはずすと、私はスクリーンに向き直った。
　左上に、格納庫に収納された初子の全身が映っている。
　と、その身体が一瞬まばゆい輝きを放ち、光の粒子に包まれた。
　そして、その微細な光の粒が無数のホタルの群れのように飛び去った後に現れたのは…。
「なんか、前より弱そうじゃない？」
　新たな初子の”装備”に唖然としながら、私はたずねた。
　今回初子が身に着けているのは、女子中学生がつけるような白いスポーツブラと同じく白のパンツである。
　どちらも木綿でできているみたいな、独特のやわらかそうな質感を醸し出している。
　ブラはけっこう大きめで、パンツはなぜか尻の真ん中にうさぎのイラスト。
　可愛いことは可愛いが、セクシーというより、ロリコン街道まっしぐらという感じである。
　－そんなことはありません。前にも言ったように、初子の防御力、攻撃力は肌の露出が増すほど上がるのです。このアンダーウェア・アーマーのポテンシャルは、さっきまでのスク水アーマーの1.5倍。ちなみに、翔子、あなたのレベルも上がっています。レベル60の魔法、ごらんになりますか？－
「レベル60？　すごいじゃん。ぜひお願い」
　私は弾んだ声で頼んだ。
　ゲームをやっている時もそうだけど、レベルアップというのはやはりうれしいものだ。
　しかも、ここへ来た時にはレベル1だった私が、すでにレベル60だという。
　我ながら、よくがんばったというべきだろう。
　自分をほめてあげたいとは、まさにこのことだ。

　そうして、頭の中のスクリーンに浮かび上がったのは、次の文字である。

　【レベル60　習得可能魔法】

　?ベロチューレズ・防御破壊（単体・補助魔法）消費MP：300　習得SP：330
　?陰毛針千本　（範囲・物理攻撃）　消費MP：450　習得SP：480

　もう慣れたけど、やっぱりろくでもなさそうなものばかりだ。
「?の補助魔法って、なあに？」
　－直接敵を攻撃するのではなく、戦いを有利に進めるための状況をつくり出す魔法のことです。このベロチューレズは、名前の通り、相手の防御力を下げるスグレモノです。物理攻撃力の高い相手との戦闘の際には、必須ですー
「ふうん。それはいいかもね。怪力でばんばん殴られるのは、願い下げにしたいもの。で、?は？　初子に陰毛なんて生えてなかったと思うけど？」
　ー大丈夫です。初子も成長しています。そろそろ生えそろう頃ですからー
　え？
　じゃあ、あんなにグラマラスなのに、あの子、まだ子どもだったってわけ？

　ちなみに私のステ－タスだが、HP：120,00、MP：30,000と、とってもバブリーな上がり具合だった。
　いい感じ。
　また一歩、ミューズの女神に近づいたといったところだろうか。

　－では、冒険の続きをお楽しみくださいー
　頭の中の声が言い、次の瞬間、私は地上に戻っていた。