異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

戸影絵麻

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#180 初子と怪獣大戦争⑦

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 ばりばりと繭が引き裂かれ、青光りするキチン質の首が現れた。
 その先端でくりくり動く逆三角形は、マジでカマキリの頭部である。
 牙をガチガチさせて、私=初子の隙をうかがっているようだ。
 初子はというと、水着を縦に切り裂かれ、白い肌から血を滴らせている。
 大した痛みではないけれど、正直私は震え上がってしまっていた。
 あの大鎌の一撃をまともにくらったら、ビッチファッカーの生体装甲はとてももたないに違いない。
 バラバラにされて、ガマキラスの餌にされてしまうのがオチである。
「うう、どうしよう」
 びびりまくっていると、懸案の第二撃がやってきた。
 ガキッ。
 顔の直前で止まったのは、かろうじてフライパンで防いだからである。
 が、安堵するひまもなく、ガマキラスがもう一方の鎌を振り回し、私の頭上から振り下ろしきた。
「やめて!」
 本能的に突き出した亀の子だわしが、間一髪、凶器の落下を食い止める。
 うひゃあ。
 なんとか役に立ったじゃないの、この台所用品。
 これで相手も両腕を塞がれ、互角と言えば互角である。
 と思ったら、考えが甘かった。
 長い首を前に倒すと、怪獣が初子の水着の胸の部分にかみついたのだ!
 びりっと音がして、布地が裂け、ぽろりと乳房がこぼれ出る。
 生で見る初子の乳房は、私のと同様、優にGカップは超えているようだ。
 釣り鐘型をした輝かんばかりの双丘の頂で、可憐な桃色乳首が恥ずかしそうに揺れている。
「わ、や、やめれ!」
 私が絶叫したのは、ほかでもない。
 クワッと口を開けたかと思ったら、こともあろうに、次の瞬間、怪獣が左の乳首に噛みついてきたのだ!
「た、大変! 乳首がちぎれちゃう!」
 私は名状しがたい感触を左の乳首に覚え、泣き声を上げた。
「ねえ、魔法リストを見せて! あんたがさぼってる間に、知らないうちに覚えたエロ魔法があるかもしれないもの! 使えそうなものを探すのよ!」
 私は半狂乱になって、レベル管理の女神に命令した。
 いつの間にか50台後半までレベルアップしているから、その可能性は大いにあるはずだ。
 この際なんでもいい。
 敵に悟られない、音や光の出たりしない地味な魔法はないものか。
 -実は私もそう思ってたところです。退屈だと、時々うとうとしちゃうんでー
 意外にも、素直に己の非を認める女神さま。
 ったく、そんなことだろうと思ったよ。
 ーこれが、今まで覚えた魔法及び現在習得可能な魔法の一覧ですー
 おお、出てきた出てきた。
 エクセルの表みたいなのに、魔法の名前と属性、習得レベル、消費MPなどがびっしり書き込まれている。
 やっぱりね。
 ざっと目を走らせただけで、知らない魔法が5つくらいあった。
 れべる40台以降に集中しているのは、そのあたりから私のレベルアップが早くなったためだろう。
「あ、これなんかいいんじゃない?」
 二度目の点検で、私はリストの下方に目をつけた。
「ちょうど乳首噛まれてるところだし、これなら昆虫や両生類にも効きそうだよ」
 -ああ、これですね。確かにこの状況にはぴったりかもしれません。ただ、フォントの色が薄いところをみると、まだSKポイントが振られていないようです。さっそくセットしますー
 そう女神が言うなり、
 その行の文字が光って、すっと字体が太くなった。
「初子、がんばって! もう少しだから!」
 私は画面の中の初子に向かって、エールを送った。
 初子はカマキリに乳房を吸われ、なんだか微妙な表情をしている。
 もしかしたら、感じ始めているのかもしれない。
 いけない。
 こっちまでうずうずしてきた!
 こうなったら、イチかバチか、新魔法を発動させてみるまでだ。
 私は両のこぶしを握りしめ、腹の底から叫んだ。
「このエロカマキリ! くらえ! エロ魔法! 必殺、母乳ポイズン!」



 

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