128 / 246
#127 幻界のミューズ⑦
しおりを挟む
そんなわけで今、私は女郎部屋にひとり、脚を崩して座っている。
他のメンバーは社長室でスクナのおばばと会談中というのに、なまじエロいだけに私だけこのザマだ。
客はふたり目で、今度通されてきたのは頭の禿げあがった丸眼鏡のおじさんだった。
「うほっ、君、すごいね。そのおっぱい。今にも母乳が出そうじゃないか」
私は全裸の上に肌襦袢を羽織っただけのスタイルである。
当然、大きく開いた襟元からは特大の真っ白なマシュマロが半分以上はみ出していた。
「いやですねえ。出るわけないじゃあ、ありませんか。こう見えても私、まだ生娘なんですよ」
愛想笑いを返しておいて、
「ささ、そんなことより、早く服を脱いでくださいな。私がすぐに涅槃の境地にしてさしあげますから」
肌襦袢の裾をわざとはだけて太腿をチラ見せし、親父の情欲の炎に更なる油を注いでやった。
「お、おお、そうだな。1時間1,000ギルの元をとらんとな」
にやにや笑いながらスーツとズボンを脱ぎ、肌着とステテコ姿で獣のように私にのしかかってこようとする。
だが、ここでおいそれと身体を開いてやるほど、私はお人よしではない。
こういう時にも重宝するのが、エロ魔法。
「だめですよーん、いきなりは」
軽く身をかわしておいて、まず”全身さわさわ”で敵の動きを封じてやる。
「うぐ、変だぞ、身体中がもぞもぞする。あひ、何もしとらんのに息子が元気に」
肌着とステテコとパンツを脱ぎ捨て、股間を押さえて布団の上を転げまわるおっさん。
こうなればあとはチョロイものである。
”エア・フェラチオ”をお見舞いすれば、たいていの男は、貧弱なボッキチンポから噴水のようにスペルマを飛ばしながら、化石化したように昏倒してしまうのだ。
長らく化け物たちに使ってきた私のエロ魔法は、かくの如く、人間相手にはすさまじい破壊力を示すのである。
魔法を使用するだけでもある程度はスキルポイントと経験値が入るから、わざわざ男たちと寝る必要もない。
そんなこんなでまったく手を汚さずに十人ほどを昇天させた頃、
「翔子、お疲れ。鍵の在処がわかったぞ」
ふすまを開けてのっそりラルクが入ってきた。
後ろに続くのは、前後に顔のある異形の宿儺のおばばである。
「さすがエロ魔導士じゃのう、瞬く間に十人もの客をイカセてしまうとは。勇者にしておくのは全くもって惜しい人材じゃ。なあ、翔子さんとやら、悪いことは言わん、魔王退治が終わったら、わしと専属契約を結ばんか」
確かにこの能力を使えば、私は一日にして遊郭のトップ女郎にのし上がることも夢ではないに違いない。
エア・フェラチオを範囲魔法で使用すれば、同時に数十人の男を昇天させることが可能だし、エクスタシー・ハリケーンと来た日には、老若男女を問わず、町中の人間を一気に私の虜にすることもできるのだ。
「ええ、まあ、考えておきます」
おばばを適当にあしらってラルクにすり寄ると、私はその耳元にささやいた。
「で、どこなのよ? その鍵の在処って」
「それは後で話す。それより、またちょっと手伝ってほしいんだが」
ラルクが言いにくそうに言葉尻を濁した。
「何よ、今度は」
度重なる酷使に、つい喧嘩腰になる私。
「アラクネのことだ。座敷牢に監禁して拷問役に一平をつけたんだが、いっこうに口を割ろうとしない。どうやら、彼女、予想以上にプライドが高くて、一方的に痛めつけるだけではダメみたいなんだ。そこでひとつ考えたんだが…」
「つまり、エロ魔法で拷問しろと言いたいのね?」
ラルクの意図を見抜いて私は先回りした。
アラクネにエロ魔法はよく効く。
それはアリ塚で実証済みである。
「まあ、そうだ」
うなずくラルク。
「アラクネの口を割れるのは、翔子、おまえしかいない」
肩でため息をつくと、私は答えた。
「しょうがないなあ。ほんと、一平って、役に立たないんだから。ま、いいわ。やってあげる。その代わり、謝礼として、今夜はあんたのお金で、私のお気に入りの料理店、好きなだけはしごさせてもらうからね」
他のメンバーは社長室でスクナのおばばと会談中というのに、なまじエロいだけに私だけこのザマだ。
客はふたり目で、今度通されてきたのは頭の禿げあがった丸眼鏡のおじさんだった。
「うほっ、君、すごいね。そのおっぱい。今にも母乳が出そうじゃないか」
私は全裸の上に肌襦袢を羽織っただけのスタイルである。
当然、大きく開いた襟元からは特大の真っ白なマシュマロが半分以上はみ出していた。
「いやですねえ。出るわけないじゃあ、ありませんか。こう見えても私、まだ生娘なんですよ」
愛想笑いを返しておいて、
「ささ、そんなことより、早く服を脱いでくださいな。私がすぐに涅槃の境地にしてさしあげますから」
肌襦袢の裾をわざとはだけて太腿をチラ見せし、親父の情欲の炎に更なる油を注いでやった。
「お、おお、そうだな。1時間1,000ギルの元をとらんとな」
にやにや笑いながらスーツとズボンを脱ぎ、肌着とステテコ姿で獣のように私にのしかかってこようとする。
だが、ここでおいそれと身体を開いてやるほど、私はお人よしではない。
こういう時にも重宝するのが、エロ魔法。
「だめですよーん、いきなりは」
軽く身をかわしておいて、まず”全身さわさわ”で敵の動きを封じてやる。
「うぐ、変だぞ、身体中がもぞもぞする。あひ、何もしとらんのに息子が元気に」
肌着とステテコとパンツを脱ぎ捨て、股間を押さえて布団の上を転げまわるおっさん。
こうなればあとはチョロイものである。
”エア・フェラチオ”をお見舞いすれば、たいていの男は、貧弱なボッキチンポから噴水のようにスペルマを飛ばしながら、化石化したように昏倒してしまうのだ。
長らく化け物たちに使ってきた私のエロ魔法は、かくの如く、人間相手にはすさまじい破壊力を示すのである。
魔法を使用するだけでもある程度はスキルポイントと経験値が入るから、わざわざ男たちと寝る必要もない。
そんなこんなでまったく手を汚さずに十人ほどを昇天させた頃、
「翔子、お疲れ。鍵の在処がわかったぞ」
ふすまを開けてのっそりラルクが入ってきた。
後ろに続くのは、前後に顔のある異形の宿儺のおばばである。
「さすがエロ魔導士じゃのう、瞬く間に十人もの客をイカセてしまうとは。勇者にしておくのは全くもって惜しい人材じゃ。なあ、翔子さんとやら、悪いことは言わん、魔王退治が終わったら、わしと専属契約を結ばんか」
確かにこの能力を使えば、私は一日にして遊郭のトップ女郎にのし上がることも夢ではないに違いない。
エア・フェラチオを範囲魔法で使用すれば、同時に数十人の男を昇天させることが可能だし、エクスタシー・ハリケーンと来た日には、老若男女を問わず、町中の人間を一気に私の虜にすることもできるのだ。
「ええ、まあ、考えておきます」
おばばを適当にあしらってラルクにすり寄ると、私はその耳元にささやいた。
「で、どこなのよ? その鍵の在処って」
「それは後で話す。それより、またちょっと手伝ってほしいんだが」
ラルクが言いにくそうに言葉尻を濁した。
「何よ、今度は」
度重なる酷使に、つい喧嘩腰になる私。
「アラクネのことだ。座敷牢に監禁して拷問役に一平をつけたんだが、いっこうに口を割ろうとしない。どうやら、彼女、予想以上にプライドが高くて、一方的に痛めつけるだけではダメみたいなんだ。そこでひとつ考えたんだが…」
「つまり、エロ魔法で拷問しろと言いたいのね?」
ラルクの意図を見抜いて私は先回りした。
アラクネにエロ魔法はよく効く。
それはアリ塚で実証済みである。
「まあ、そうだ」
うなずくラルク。
「アラクネの口を割れるのは、翔子、おまえしかいない」
肩でため息をつくと、私は答えた。
「しょうがないなあ。ほんと、一平って、役に立たないんだから。ま、いいわ。やってあげる。その代わり、謝礼として、今夜はあんたのお金で、私のお気に入りの料理店、好きなだけはしごさせてもらうからね」
0
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。


セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる