異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

戸影絵麻

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#114 浮遊都市ポラリスの秘密⑭

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「え? マジ?」

 私が仰天したのは、ほかでもない。

 3人目の娘が開いたコウモリ傘。

 それが見る間に広がったかと思うと、巨大なドームと化してステージをすっぽり押し包んだのである。

 ま、まさか、バリア?

 その予感は当たっていた。

 ドームに跳ね返されたピンクの淫風が、唸りを上げて私たちのほうに襲いかかってきたのだ。

「な、なんだ、これは?」

「ひいいっ! き、気持ち、いい!」

「ぐはあっ、か、体が、溶けるぅ!」

 たちまち沸き起こる阿鼻叫喚の嵐。

 淫風をまともに食らった私の周りの買い物客たちが、一斉に悶え狂いながら服を脱ぎ始めたのだ。

 全裸になった老若男女たちが、くんずほぐれず、お互いの肉体を貪り始めるのに時間はかからなかった。

 おそるべし、エクスタシー・ハリケーン。

 私のレベルが上がったせいだろう。

 以前は術者の私には何の影響も及ぼさなかったのに、今回は少々勝手が違うようだ。

 風に触れた肌がひりひりする。

 媚薬入りのローションでも塗られたみたいに、肌という肌がひどく敏感になってしまっている。

 鼻から吸い込んだのもまずかったらしく、なんとなくいやらしい気分になってきた。

 ビスチェの胸元から乳房に移行しかけた右手を、私は左手で無理やり引きはがした。

 だめだめ!

 戦闘の最中に、私ったら、何考えてるの!

 くう。

 こうなったら、次のエロ魔法だ。

 まずはあのドームを破壊してやらねば。

 ビスチェを押下げ、乳房をさらけ出す。

 90センチ越えの美乳を、漆黒のドームに向けた。

 お尻のほうから右手を回し、股の間からクリちゃんを探り当てる。
 
 ショーツが極薄なので、根元まですっぽりはまったリングの形がはっきりわかる。

 クリちゃんボタンをひと押しすると、ウィーンとかすかな音がして、乳首がミサイルに置き換わった。

 両腕を広げ、胸を突き出す。

「ファイア!」

 撃った。

 白煙を引いて飛び出す2基のペンシル型ミサイル。

 どーん。

 衝撃波がやってきて、お楽しみ中の群衆を吹き飛ばした。

 が、ドームはびくともしない。

「な、なんて頑丈なの?」

 思わず音を上げた時である。

「ふーはっはっは! 見たか、あたいのデス・ドルフィーたちの力を!」

 白煙が薄れると、ステージ上空に人影が現れた。

 照明器具の上に立っているのは、黒いテカテカしたボンテージふうコスチュームの、小柄な少女である。
 
「アラクネ!」

 私は叫んでいた。

 この魔少女錬金術師に出くわすのは、これで3度目である。

 トロルを操って私の処女を奪い、アリ人間の蟻塚で、クィーンに私たちを襲わせたのもあの娘。

 言ってみれば、生涯の仇敵みたいなもの。

 ある意味、あの珍朴菜よりもずっとタチが悪い。

 それにしても、今度はデス・ドルフィーと来たか。

 まったくこの世界、日本語も英語もごっちゃになってて、異世界としてのオリジナリティに欠け過ぎだろう。

 ともあれ、わかったのは、あのアイドル3人組が、アラクネの操る人形だってこと。

 おそらく、軌道エレベーターの係員を殺したのも、あいつらに違いない。

 私は続けてミサイルを装填した。

 ドームの外に出ているアラクネを狙い撃ちしようと思ったのだ。

 が、遅かった。

 照明器具の上から飛び降りたアラクネを、ドームのてっぺんが開いて、その内部に呑み込んだのだ。

 音楽が始まった。

 アップテンポのノリのいい曲だ。

 それと同時にドームの表面が黒から透明に変わり、中の3人組とアラクネが見えてきた。

 あろうことか、4人で音楽に合わせて踊っている。

 コンサートの再現というわけか。

 しかも、その振りつけが、いかにも私たちを挑発しているようで、小憎らしい。

 うう、でも、どうしたら。

 バリアがある以上、こっちは手も足も出せないのだ。

 と、その時。

 ぽんぽんと、後ろから肩を叩かれた。

 振り向くと、ホームズを気取ったラルクが立っていた。

 その脇で一平が鼻水をすすっている。

 エスカレーターの付近にいたラルクと一平は、どうやら淫風の影響を免れたようだ。

 でも、ソフィアは…。

 たぶん、裸の買い物客の中だろう。

 裸体の山に埋もれて見えないけれど、今頃きっと彼女なりに楽しんでいるに違いない。

「翔子、いったん退却しろ。俺に、考えがある」

 私の頭に手を置くと、落ち着いた口調で、ラルクが言った。

「考え? あのバリアを、どうにかできるってこと?」

「まあな。こっちには、秘密兵器があるからな」

「秘密兵器?」

 なんだろう?

 ラルクに隠された能力があったとか?
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