異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

#97 中ボス戦⑨

　スロットは、左右2連になっている。

　まず、左の『69』なる数字が目に飛び込んできた。


　ローリング69（召喚）

　必要SP400　消費MP500


　69といえば、あれ。

　うわさに聞く、シックスナインというやつだろう。

　しかも、どうやら召喚魔法ででもあるようだ。

　これはいい。

　召喚魔法なら、自分の手というか、体を汚さなくて済む。

　そしてもうひとつ。

　右側には、

　しびれフグ付ウィップ(武器)　

　必要SP300　消費MP250

　なる表示。


　これも珍しい。

　魔法で武器を出せるのか。

　こういうのは、今回が初めてだ。

　－ローリング69は、本来、レベル60の魔法、しびれフグ付ウィップはレベル45で使えるようになる武器ですー

　女神が言った。

　－でも、今回は特別に、このふたつをあなたのレベルに合わせて調整し、今すぐ使えるようにしてあげますー

「助かるよ。じゃ、お願いね」

　ウキウキと私は言った。

　－その前に、あの召喚獣を呼び戻さないと。あの状態では、自分の力で戻ることは不可能ですー

　見ると美神は怪人のペニスに串刺しになり、ほとんど忘我の状態だ。

「あ、そんなこと、できるんだ」

　なあんだ。

　それなら早く言ってくれればいいのに。

　何も私まで一緒にアヘアヘする必要はなかったじゃない。

「お戻り！」

　命令すると、一瞬、未練げな表情を顔に浮かべて、美神が消えた。

「およ？」

　途方に暮れるチンポコ怪人。

　よおし。次はこっちの番だ。

「W魔法発動」

　私は唱えた。

「出でよ、しびれフグ付ウィップ。そして、ローリング69！」

　右手の中に、鞭が現れた。

　そして、怪人の頭上で再び空間が虹色に輝き出し…。

　長く艶のある黒髪が、だしぬけに扇のように広がり、大きく風にそよいだのだった。