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#94 中ボス戦⑥
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怪人の頭上で、紫色の稲妻が走った。
そして、極彩色のオーロラがはためいたかと思うと、パリンと空間が砕け散った。
現れたのは、身長10メートルの私の分身である。
その光り輝く姿は、まさに地上に降臨した女神そのものだった。
黄金比に支配された美しい体のライン、
釣り鐘型にそびえる芸術的なバスト。
発達した巨大な尻。
そして、何よりもその美貌。
ここまで大きいと、すでにエロスを通り越して、神々しいとさえいえた。
金色の瞳が私を見、ウィンクする。
攻撃開始の合図だ。
私は軽くうなずいてみせた。
女神が両足を高々と上げ、太腿を手で支えた。
尻を下に向けて突き出した、美尻ボンバーの体勢である。
あの謎の遺跡で、おびただしい兵馬俑を一気に粉砕した究極の破壊兵器である。
怪人は、呆気にとられたように、己の頭上に浮遊する美尻を見上げている。
が、それもつかの間のことだった。
私はわが目を疑った。
怪人の口元に、ふと不敵な笑みが浮かんだのだ。
笑ってる?
なに、こいつ?
私の分身が、怖くないの?
嫌な予感がした。
が、今更後には引けなかった。
V字開脚の姿勢のまま、身体を宙に支えていた糸が切れたように、だしぬけに女神が落下した。
うなりを上げて怪人の上に落ちていく。
何を考えているのか、怪人は逃げようともせず、その場にかがみこんだ。
もう諦めたとでもいうのだろうか。
それとも女神の尻に魅了されて、動けなくなったということなのか。
「いけ!」
私は叫んだ。
ほとんど勝利を確信していた。
確かに、駆け出し魔導士の私と腸詰帝国の皇帝では、レベルが違いすぎるかもしれない。
でも、低レベルでもRPGをクリアできることがあるように、チャンスさえ掴めば逆転の余地はあるはずなのだ。
だが。
その時、信じがたいことが起こった。
化石化したように、女神が硬直している。
V字開脚の姿勢のまま、宙に浮かんで動かない。
「え?」
私は唖然とした。
そ、そんな…。
あ、ありえない。
「ぶはははははっ」
珍朴菜の勝ち誇った笑いが、工場内にこだました。
「かかったな、小娘め」
萎えていた鼻ペニスが、得意げに勃起している。
天狗になるとは、おそらくこのことをいうのだろう。
「く、くう」
思わずうめいた時である。
「ああああああ!」
私は続けて絶叫していた。
ひと呼吸遅れて、激烈な衝撃が私の身体を突き上げたのだ。
そして、極彩色のオーロラがはためいたかと思うと、パリンと空間が砕け散った。
現れたのは、身長10メートルの私の分身である。
その光り輝く姿は、まさに地上に降臨した女神そのものだった。
黄金比に支配された美しい体のライン、
釣り鐘型にそびえる芸術的なバスト。
発達した巨大な尻。
そして、何よりもその美貌。
ここまで大きいと、すでにエロスを通り越して、神々しいとさえいえた。
金色の瞳が私を見、ウィンクする。
攻撃開始の合図だ。
私は軽くうなずいてみせた。
女神が両足を高々と上げ、太腿を手で支えた。
尻を下に向けて突き出した、美尻ボンバーの体勢である。
あの謎の遺跡で、おびただしい兵馬俑を一気に粉砕した究極の破壊兵器である。
怪人は、呆気にとられたように、己の頭上に浮遊する美尻を見上げている。
が、それもつかの間のことだった。
私はわが目を疑った。
怪人の口元に、ふと不敵な笑みが浮かんだのだ。
笑ってる?
なに、こいつ?
私の分身が、怖くないの?
嫌な予感がした。
が、今更後には引けなかった。
V字開脚の姿勢のまま、身体を宙に支えていた糸が切れたように、だしぬけに女神が落下した。
うなりを上げて怪人の上に落ちていく。
何を考えているのか、怪人は逃げようともせず、その場にかがみこんだ。
もう諦めたとでもいうのだろうか。
それとも女神の尻に魅了されて、動けなくなったということなのか。
「いけ!」
私は叫んだ。
ほとんど勝利を確信していた。
確かに、駆け出し魔導士の私と腸詰帝国の皇帝では、レベルが違いすぎるかもしれない。
でも、低レベルでもRPGをクリアできることがあるように、チャンスさえ掴めば逆転の余地はあるはずなのだ。
だが。
その時、信じがたいことが起こった。
化石化したように、女神が硬直している。
V字開脚の姿勢のまま、宙に浮かんで動かない。
「え?」
私は唖然とした。
そ、そんな…。
あ、ありえない。
「ぶはははははっ」
珍朴菜の勝ち誇った笑いが、工場内にこだました。
「かかったな、小娘め」
萎えていた鼻ペニスが、得意げに勃起している。
天狗になるとは、おそらくこのことをいうのだろう。
「く、くう」
思わずうめいた時である。
「ああああああ!」
私は続けて絶叫していた。
ひと呼吸遅れて、激烈な衝撃が私の身体を突き上げたのだ。
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