異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

戸影絵麻

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#79 暗闇の先にあるもの

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 まるで抱き枕を抱えながら進むようなものだった。

 狭い隧道を匍匐前進するには、あまりにも不似合いな状況である。

 しかもその抱き枕が自分の乳だから困ったものだ。

 進むたびに地面に乳首がこすれて脊髄にビンビン刺激がくる。

 私の乳首はすでに進行の妨げになるほど固く尖っていた。

 セーラー服の薄い生地を突き破って、今にも飛び出すんじゃないかと危ぶまれるほどだった。

 ならば止まって気持ちを落ち着ければいいようなものだが、後ろの状況がそれを許さない。

 ガチャガチャ音がするのは、穴にソフィアが入ってきたからだろう。

 あれはソフィアの防具や剣が隧道の壁に当たる音に違いないからだ。

 そうなると、この狭い隧道には、4人の人間が腹這いになって数珠つなぎにつながっていることになる。

 私が先に進まないと、怪物たちが入ってきて最後尾のソフィアに襲いかかるかもしれないのだ。

 それにもうひとつ、やっかいなことがあった。

 スピードを緩めると、一平が迫ってきて、太腿を撫でたり尻に顔をくっつけてきたりするのである。

 困るのは、私自身、ろくに風呂に入っていないことだった。

 考えてみると、ソフィアの家で入浴して以来、一度も体を洗っていない。

 だからこうしていても、なんだか胸元から汗臭い匂いが立ち上ってくる。

 生理はここへ転生する直前に終わっていたからいいようなものの、それでもこの体臭を他人に嗅がれたくない。

 それがたとえ吹けば飛ぶような一平にでも、である。

 あー、お風呂に入りたい。

 新しい下着に着替えたい。

 もうこんな不潔な生活はいやだよう。

 せっかくナイスバディの美女に転生したっていうのに、垢まみれじゃいい男なんてつかまりっこないよお。

 どうせ匂いに魅かれたヒルとかアリとかの餌食になるのが関の山じゃないのよう。

「ぶはあ、たまんねえぜ」

 一平がまたしても太腿に触ってきた。

 パンティの上から頬ずりをするのもやめてほしい。

「やめれ、こら、このクソ坊主。私お風呂に入ってないんだから!」

「だからいいんじゃねーかよ! 汗の匂いと若い女の体臭で、もうスカートの中、むんむんだぜ」

 かつての私なら、なりふり構わず放屁でもかまして敵を撃退するところだが、外見がこうも女っぽくなると、さすがにそれはためらわれた。

 だいたい、ここで屁などしようものなら、一平だけでなく、ラルクとソフィアも気絶しかねない。

 などと実に下らぬことを考えていた矢先である。

 突然、地面がなくなった。

「わわっ!」

 叫んだ時には、すでに身体が半分、何もない空間に飛び出していた。

 隧道が終わったのだ、と気づいた時には、後の祭りだった。

 私はなすすべもなく、真っ逆さまに頭から転落した。

 落ちた先は、ステージみたいに突き出た広い一枚岩の上。

「うげ」

「な、なんだ?」

「きゃあ!」

 続いて、残りの3人も落ちてくる。

「あいたあ、いててて」

 ぶつけた腰をさすりながら立ち上がった私は、眼下に広がる光景をひと目見て、

「え?」

 と、あんぐり口を開けてしまった。

 な、なんなの? ここ…。

 うう、どっかで、見たような…。

 これって、ひょっとして…。

 マジで、あれ?

 そこには、実に驚くべき光景が広がっていたのである。

 

 







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