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#71 ゾンビ無双
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酔っぱらっているとはいえ、ソフィアはさすがに戦士である。
ゾンビの群れの中に飛び降りると、大剣グランディルを振り回し、次々にゾンビどもの首をはねていく。
青光りするアーマーが焚火の炎を照り返し、その動作は流れるように美しい。
そこに乱入してきたのは、ボウガンを構えた一平だ。
「オラオラオラオラア! くらえ、雑魚ども!」
ボウガンから一平の放つ手裏剣が、立て続けに数人のゾンビの喉を切り裂いた。
そのたびに腐ったどす黒い体液が飛び散り、ものすごい悪臭が立ち昇る。
「そうだ! そいつらの弱点は頭だ! 首を切り落とすか、頭を潰してしまえばいい」
小屋の上から叫んでいるのはラルクだ。
メインジョブ”読書家”だけあって、あくまで己の手は汚さないつもりらしい。
私はといえば、群がるゾンビたちにセーラー服と上着をはぎ取られ、すでに白いスポーツブラとブルマだけという情けないありさまだ。
ソフィアと一平のおかげで、上に乗っかっているゾンビの数はかなり減っている。
が、逃げようにもまだ十人以上が手足や腰にしがみついていて、身動きするのもままならない。
そのうちにゾンビの手が木綿のブラにかかり、あっと思った時にはもう遅く、私はすっかりトップレス状態にされていた。
重力に忠実に、ポロリとこぼれ出す爆乳。
解放されて、その頂でプルプル震えるピンクの乳首。
「ハグワアッ!」
そこに、いきなりゾンビが噛みついたきたから、たまらない。
「いやあ! やめて!」
私は絶叫した。
ゾンビに噛まれたら、ゾンビウィルスに感染して自分もまたゾンビになる。
これは、ロメロ以来のゾンビ映画のお約束だ。
「いやあ! ゾンビになるのだけは、勘弁して!」
が、意外なことに、ゾンビに噛まれたというのに、全然痛くなかった。
いや、それどころか、なんだか柔らかくて気持ちがいい。
「え? なに?」
ひと目見て、分かった。
ゾンビには、歯がないのだ。
だから、まるで歯の生えていない赤ん坊に乳を吸われているような気分なのである。
あふん。
な、なんだか、気分が、変。
ちょっと、翔子、何寝ぼけたこと言ってんのよ!
相手はゾンビなんだよ! 気でも狂ったの?
だって、しょうがないじゃん! なんかふにゃふにゃして、気持ちいいんだから!
頭の中でふたりの私が口喧嘩を始めた。
と、その瞬間である。
経験値がギリまで溜まってきていたのか。
そのほんのちょっとした快感がひと押ししてくれたのだろう。
突如として、あの派手なファンファーレが、頭の中で鳴り響いた。
-レベル34になりました。習得可能魔法は以下の2つですー
録音した女神の声みたいなのが、そう言った。
待ってました!
私は心の中で歓声を上げた。
だが、それも一瞬のことで、頭のスクリーンに浮かんだ魔法リストをひと目見るなり、
「はあ? なにこれ?」
と、思わず言葉を失った。
無理もない。
そこにはまた、とんでもないネーミングの魔法が並んでいたのである。
ゾンビの群れの中に飛び降りると、大剣グランディルを振り回し、次々にゾンビどもの首をはねていく。
青光りするアーマーが焚火の炎を照り返し、その動作は流れるように美しい。
そこに乱入してきたのは、ボウガンを構えた一平だ。
「オラオラオラオラア! くらえ、雑魚ども!」
ボウガンから一平の放つ手裏剣が、立て続けに数人のゾンビの喉を切り裂いた。
そのたびに腐ったどす黒い体液が飛び散り、ものすごい悪臭が立ち昇る。
「そうだ! そいつらの弱点は頭だ! 首を切り落とすか、頭を潰してしまえばいい」
小屋の上から叫んでいるのはラルクだ。
メインジョブ”読書家”だけあって、あくまで己の手は汚さないつもりらしい。
私はといえば、群がるゾンビたちにセーラー服と上着をはぎ取られ、すでに白いスポーツブラとブルマだけという情けないありさまだ。
ソフィアと一平のおかげで、上に乗っかっているゾンビの数はかなり減っている。
が、逃げようにもまだ十人以上が手足や腰にしがみついていて、身動きするのもままならない。
そのうちにゾンビの手が木綿のブラにかかり、あっと思った時にはもう遅く、私はすっかりトップレス状態にされていた。
重力に忠実に、ポロリとこぼれ出す爆乳。
解放されて、その頂でプルプル震えるピンクの乳首。
「ハグワアッ!」
そこに、いきなりゾンビが噛みついたきたから、たまらない。
「いやあ! やめて!」
私は絶叫した。
ゾンビに噛まれたら、ゾンビウィルスに感染して自分もまたゾンビになる。
これは、ロメロ以来のゾンビ映画のお約束だ。
「いやあ! ゾンビになるのだけは、勘弁して!」
が、意外なことに、ゾンビに噛まれたというのに、全然痛くなかった。
いや、それどころか、なんだか柔らかくて気持ちがいい。
「え? なに?」
ひと目見て、分かった。
ゾンビには、歯がないのだ。
だから、まるで歯の生えていない赤ん坊に乳を吸われているような気分なのである。
あふん。
な、なんだか、気分が、変。
ちょっと、翔子、何寝ぼけたこと言ってんのよ!
相手はゾンビなんだよ! 気でも狂ったの?
だって、しょうがないじゃん! なんかふにゃふにゃして、気持ちいいんだから!
頭の中でふたりの私が口喧嘩を始めた。
と、その瞬間である。
経験値がギリまで溜まってきていたのか。
そのほんのちょっとした快感がひと押ししてくれたのだろう。
突如として、あの派手なファンファーレが、頭の中で鳴り響いた。
-レベル34になりました。習得可能魔法は以下の2つですー
録音した女神の声みたいなのが、そう言った。
待ってました!
私は心の中で歓声を上げた。
だが、それも一瞬のことで、頭のスクリーンに浮かんだ魔法リストをひと目見るなり、
「はあ? なにこれ?」
と、思わず言葉を失った。
無理もない。
そこにはまた、とんでもないネーミングの魔法が並んでいたのである。
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