異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

戸影絵麻

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#51　迷宮の女王①

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　蟻には独特の匂いがある。

　蟻酸という酸を分泌するからだ。

　蟻塚の中は、その鼻につんとくるその匂いに満ち満ちていて、慣れるまではほんと、吐きそうだった。

　胴上げの格好のまま、薄暗いトンネルを私たちはえんえんと運ばれていった。

　動くととげが刺さりそうなので、とにかくじっとしていると、次第に眠くなってきた。

　そうしてしばらくうとうとして、どれくらい時間が経ったのか。

　ふと我に返ると、私は裸で地面に転がされ、後ろ手に両の手首を縛られていた。

　天井の高い、広い空間である。

　天然の大伽藍とでも言えばいいのか、高校の体育館ほどの広さの吹き抜けの空間だった。

　地面はよく肥えた土で覆われていてふかふかしている。

　ただ、滋養がありすぎて中からミミズの大群でも這い出してきそうな気配である。

　少し離れたところに転がっているふたつの白い物体は、おそらくソフィアとラルクに違いない。

　ご丁寧にも、ふたりとも私と同じ全裸である。

　捕虜というものはこうでなくちゃ。

　そんな場違いな考えが頭をよぎった。

　映画やドラマを見ていて不思議に思うこと。

　それは、囚われの身になったヒロインが、なぜかいつもちゃんと服を着ていることだ。

　逃走の意志を削ぎたいなら、これは明らかにおかしい。

　丸裸にしたほうがいいに決まっているからだ。

　小さい頃からずっとそう思ってきた。

　こんなの、犯人の手抜きとしか言いようがない、と。

　その点、アリ人間たちはちゃんと道理をわきまえているようだった。

　私たち捕虜が丸裸であることが、その何よりの証拠である。

　ただ、困るのは、そう、捕虜がほかならぬ私たち3人であるという点だ。

　できれば他の誰かに代わってもらいたい。

　手首の戒めはどこかにつながっているようで、動こうにも身体が数センチしか動かない。

　さてどうするか。

　まずはMPを補充しなければならない。

　MAXにしておかないと、いざという時、魔法を連射できないからだ。

　それから、できるなら、レベルを上げて新しい魔法を覚えておきたい。

　無属性の昆虫相手にも効くものが、この先何かあるかもしれないのだ。
　
　が、問題は、どちらにしても、エロが必要であるということだった。

　このアリの巣は、どう見てもエロくない。

　エロさのかけらもない。

　まだソフィアやラルクが自由の身なら、彼らの手を借りることもできようが、この状況ではそれも無理だ。

　うーん、何か、ないものか。

　そんなことを思いながらもがいている時である。

　ふと、顎に何か柔らかい物が触れた。

　見ると、自分の乳房である。

　私はカッと目を見開いた。

　閃いたのだ。

　そうか。

　この手があった。

　この身体、以前とは出来が違うのだ。

　このおっぱいを見よ。

　この大きさなら、できる。

　私は胸を持ち上げ、同時に顎を引いた。

　目の前に乳房がせり上がってくる。

　イチゴみたいな乳首は、裸にされて外気に触れたため、具合よく勃起している。

　思いきり、舌を伸ばしてみた。

　びくん。

　腰が跳ねた。

　う。

　気持ち、いい。

　なんと。

　乳首に、自分の舌先が届いたのだ。

　いける。

　私は心の中で快哉を叫んだ。

　そして、夢中で自分の乳首を舐め始めた。

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