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#19 セーラー服の魔導士
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白のスポーツブラに、同じく白い、今時珍しい、超ちっちゃいぴちぴちブルマ。
その上に、襟の青いセーラー服の夏服と、紺のミニひだスカート。
爆乳を包み込むには上着はあまりにも小さく、ずり上がって常時へそがでている。
スカートにしても、私の背が高すぎるので、ほとんど股下0センチというきわどい状態だ。
だけど、やはりこれはどこから見ても、日本の中高生の制服に間違いなかった。
「あーあ、まさか18過ぎて、またセーラー服を着ることになるとはなあ」
店を出て、ソフィアと肩を並べて歩きながら、私はぼやいた。
「これじゃ、コスプレお姉さんかAV女優さんみたい」
セーラー服をつき上げる爆乳が、足を踏み出すたびにぽよんぽよんと弾んだ。
スカートもスリムなので、尻のあたりがきつくてしかたない。
「でも、似合ってるよ。むしろ、前より露出が控えめになった分、エロいかも」
にやにや笑いながら、ソフィアが言う。
そのソフィアのほうは、お姫様からすっかり美少女戦士に変身したって感じで、すごくかっこいい。
「100年前の5人の勇者さまって、ひょっとすると、私と同じ日本人の若者だったのかもね」
ふと思いついて、私は言った。
「だって、どう見ても、これ、私の世界のセーラー服だもの」
「そうかもね」
ソフィアがうなずいた。
「伝説があるの。魔王がよみがえる時、異世界から勇者が召喚され、ミューズの加護のもと、魔王を滅ぼすって」
「前も言ってたけど、そのミューズって、何なの?」
「幻界に住む光の女神様。魔王はね、すべての属性の攻撃を無効化してしまう。物理攻撃も、魔法もね。唯一、女神ミューズの洗礼を受けた者だけが、魔王にダメージを与えられるといわれてるわ」
「なんか。魔王って、RPGの大ボスみたいだね」
私は学生の頃夢中になった、いくつかの名作ゲームを思い出した。
レベルアップして魔法を覚えていくところなど、この世界はゲームそっくりだ。
ならば、そのへんの樽や木箱をぶち壊せば、ギルや回復アイテムが手に入るのだろうか。
あとでやってみよう。
「問題は、ミューズ神の住まう幻界に行くには、光の扉を開けるミューズの鍵が必要だってこと。100年前の戦いの時、勇者たちがその鍵を時の王に託したらしいんだけど、その行方が分からないのよ」
「ソフィアのいた王宮にはなかったの?」
「うん。興味があったから、周りの文官たちや官僚連中に色々訊いてみたんだけどね。いつからか、宝物庫からなくなってたっていうのよ。宮中の誰かがお金に困って闇ルートで売り飛ばしたのか、あるいは魔王の息のかかったものが王族たちの中に居て、こっそり始末してしまったのか、大方そんなところだろうとは思うんだけど」
「じゃ、まずその鍵を探さなきゃいけないね」
元の世界に帰るためには、魔王を倒してこの世界を救わねばならないのだ。
それが煉獄に居た三角くじの巨乳女神が出した条件だからである。
「そうね。それにはまず森に巣くうオーク軍団を殲滅して、西の街道を解放する必要があるの」
「鍵のありかはどうやって探すの?」
「西の街道をずっと行くとね。浮遊都市ポラリスにのぼる大気圏エレベーターがあるから、それでポラリスに行ってみる。きっとあそこなら、何か手掛かりがあるはずよ」
「大気圏エレベータ?」
馬車しか交通手段がないと思ったら、そんなハイテクな装置が存在するんだ。
なんていびつな世界なのだろう。
「先住民族アイララたちの残した遺産。このサンフローレンスには、あちこちにそういう機械が残ってるの」
「へーえ。ますますゲームかアニメの世界だね」
「そうなの? あ、要塞が見えてきた。あれだよ、あれ」
ソフィアがロンググローブをはめた右手で、前方を指し示す。
確かに森の木々の間に、石造りの建物が見える。
ごうごういっているのは、滝の音のようだ。
「さ、がんばるよ!」
ソフィアが私の手を取り、力強いまなざしで見上げてきた。
「なんとか、やってみる」
私はうなずいた。
自信はないけど、ここまで来たらもう逃げられないのだ。
その上に、襟の青いセーラー服の夏服と、紺のミニひだスカート。
爆乳を包み込むには上着はあまりにも小さく、ずり上がって常時へそがでている。
スカートにしても、私の背が高すぎるので、ほとんど股下0センチというきわどい状態だ。
だけど、やはりこれはどこから見ても、日本の中高生の制服に間違いなかった。
「あーあ、まさか18過ぎて、またセーラー服を着ることになるとはなあ」
店を出て、ソフィアと肩を並べて歩きながら、私はぼやいた。
「これじゃ、コスプレお姉さんかAV女優さんみたい」
セーラー服をつき上げる爆乳が、足を踏み出すたびにぽよんぽよんと弾んだ。
スカートもスリムなので、尻のあたりがきつくてしかたない。
「でも、似合ってるよ。むしろ、前より露出が控えめになった分、エロいかも」
にやにや笑いながら、ソフィアが言う。
そのソフィアのほうは、お姫様からすっかり美少女戦士に変身したって感じで、すごくかっこいい。
「100年前の5人の勇者さまって、ひょっとすると、私と同じ日本人の若者だったのかもね」
ふと思いついて、私は言った。
「だって、どう見ても、これ、私の世界のセーラー服だもの」
「そうかもね」
ソフィアがうなずいた。
「伝説があるの。魔王がよみがえる時、異世界から勇者が召喚され、ミューズの加護のもと、魔王を滅ぼすって」
「前も言ってたけど、そのミューズって、何なの?」
「幻界に住む光の女神様。魔王はね、すべての属性の攻撃を無効化してしまう。物理攻撃も、魔法もね。唯一、女神ミューズの洗礼を受けた者だけが、魔王にダメージを与えられるといわれてるわ」
「なんか。魔王って、RPGの大ボスみたいだね」
私は学生の頃夢中になった、いくつかの名作ゲームを思い出した。
レベルアップして魔法を覚えていくところなど、この世界はゲームそっくりだ。
ならば、そのへんの樽や木箱をぶち壊せば、ギルや回復アイテムが手に入るのだろうか。
あとでやってみよう。
「問題は、ミューズ神の住まう幻界に行くには、光の扉を開けるミューズの鍵が必要だってこと。100年前の戦いの時、勇者たちがその鍵を時の王に託したらしいんだけど、その行方が分からないのよ」
「ソフィアのいた王宮にはなかったの?」
「うん。興味があったから、周りの文官たちや官僚連中に色々訊いてみたんだけどね。いつからか、宝物庫からなくなってたっていうのよ。宮中の誰かがお金に困って闇ルートで売り飛ばしたのか、あるいは魔王の息のかかったものが王族たちの中に居て、こっそり始末してしまったのか、大方そんなところだろうとは思うんだけど」
「じゃ、まずその鍵を探さなきゃいけないね」
元の世界に帰るためには、魔王を倒してこの世界を救わねばならないのだ。
それが煉獄に居た三角くじの巨乳女神が出した条件だからである。
「そうね。それにはまず森に巣くうオーク軍団を殲滅して、西の街道を解放する必要があるの」
「鍵のありかはどうやって探すの?」
「西の街道をずっと行くとね。浮遊都市ポラリスにのぼる大気圏エレベーターがあるから、それでポラリスに行ってみる。きっとあそこなら、何か手掛かりがあるはずよ」
「大気圏エレベータ?」
馬車しか交通手段がないと思ったら、そんなハイテクな装置が存在するんだ。
なんていびつな世界なのだろう。
「先住民族アイララたちの残した遺産。このサンフローレンスには、あちこちにそういう機械が残ってるの」
「へーえ。ますますゲームかアニメの世界だね」
「そうなの? あ、要塞が見えてきた。あれだよ、あれ」
ソフィアがロンググローブをはめた右手で、前方を指し示す。
確かに森の木々の間に、石造りの建物が見える。
ごうごういっているのは、滝の音のようだ。
「さ、がんばるよ!」
ソフィアが私の手を取り、力強いまなざしで見上げてきた。
「なんとか、やってみる」
私はうなずいた。
自信はないけど、ここまで来たらもう逃げられないのだ。
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