激甚のタナトス ~世界でおまえが生きる意味について~【官能編】

戸影絵麻

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第8部 妄執のハーデス

#35 絡み合う裸身

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「中を、見て、いいですか?」

 熱心に指を動かしていた唯佳が、熱に浮かされたような目を上げて訊いてきた。

 一も二もなく杏里はうなずいた。

 純はサディストの嗜好があるのか、ひたすら杏里の乳房をいたぶることに専念している。

 乳房全体を激しく揉みしだいたかと思うと、両の乳首を指でつまみ、千切れそうなくらい強く引っ張った。
 
 その愛撫が気持ちよすぎて、杏里はむしろ”下”のほうが物足りなくなってきていた。

 そこにこの唯佳の提案である。

 拒否する理由など、何もない。

 むしろ歓迎したいくらいだった。

 唯佳の指が、パンティをめくった。

 ほてった陰部が、ひんやりした空気にさらされる。

「きれい…。杏里ったら、なんにも生えてないんだ」

 感心したように、唯佳がつぶやいた。

「ここ、きれいなピンク色、してる…」

 指先で割れ目の間を撫で上げられ、杏里はわなないた。

「こんなに濡らしちゃって…」

 くちゅくちゅと音がし始めた。

 唯佳が指で淫汁をすくい、割れ目全体に押し広げている証拠だった。

「そうなんだ」

 杏里の耳元に息を吹きかけ、純が笑った。

「あんた、意外にドMなんだね。こうされるのが好きなんでしょう?」

 またしても、力いっぱい乳首を引っ張られた。

「いい…」

 杏里は思わず声に出していた。

「もっと…強く」

 その間にも、唯佳は早くも杏里の肥大した陰核を探り当てている。

「やだ、杏里ったら、どうしちゃったの? ここ、こんなに大きくしちゃって」

 唯佳の目には、包皮の剥けた空豆のような先端が映っているはずである。

「舐めて」

 純に羽交い絞めされたままの不自由な体勢から、杏里は精一杯、腰を唯佳のほうに突き出した。

「舐めて、そこ。感じるから」

「指も、入れていいかな?」

 淫蕩な表情で、杏里を見つめる唯佳。

「入れて」

 待ちきれず、杏里の腰が動き出す。

「奥まで、ずっと。それから、中を、かき混ぜて」

「この子、変態だね」
 
 純が嬉しそうに言った。

「なんて可愛いの。もう、がまんできない」

 片手で乳房を愛撫しながら、空いたほうの手で杏里の顎をつかみ、上向かせた。

 強い握力でこじ開けたその口に、自分の唇をかぶせてきた。

 長い舌がずるりと杏里の口腔内に挿入される。

 杏里の口の中に唾液があふれ、動き回る純の舌を濡らしていく。

 その時にはすでに、唯佳の舌が杏里の陰核を捉えていた。

 それと同時に、恥ずかしいほど潤ってしまった穴の中に指が埋まり、杏里は耐えきれず下半身をくねらせた。

 捕まえた獲物を奥深くくわえ込もうとするかのように、ひくひくと活性化した肉襞が動く。

 分泌された淫汁を唯佳が舐める。

 その量は、唯佳の口の端からこぼれるほど多い。

 一方純は、杏里の唾液をいかにもおいしそうにすすっている。

 ふたりの少女の身体に異変が生じるのは、もう時間の問題だった。

「あう」

 唯佳が喘ぎを漏らし、バランスを崩して杏里の脚にしがみついた。

「く」

 ひと呼吸遅れて、純の手の動きが止まった。

 杏里の唇を解放したその顔に、痴呆めいた表情が浮かんでいる。

「まだよ」
 
 痙攣し始めたふたりの裸身を抱きしめて、杏里はささやいた。

「まだイッちゃだめ。だって、私は、まだなんだから」


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