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第7部 蹂躙のヤヌス
#74 凌辱と破壊⑦
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杏里に痛みというものは存在しない。
末梢神経が受けた痛みの刺激が、脳に届くまでの間に快感に変換されてしまうからである。
それは受け身専門のタナトスが身につけた、いわば防衛機能のようなものだった。
激痛で精神が崩壊するのを防ぐため、すべての刺激を神経中枢が快感に置き換えてしまうのだ。
もちろんそれは、大脳がやられない限り、いくら損傷しても肉体はほぼ修復可能という、タナトスだからこそ為せるわざである。
他の生物なら、肉体のほうが先に損傷で機能を停止して、死に至るに違いないからだ。
だから、美里の頭部という、あり得ないサイズのものを膣に挿入されても、杏里は痛みを覚えてはいなかった。
それどころか、かつて感じたことのない一種異様な愉悦に翻弄され、そのあまりの快感にほとんど気を失わんばかりだった。
通常では考えられない方法で、リングと媚薬で過敏になったクリトリスを愛撫され、それだけでも十分未知の快楽で危うく卒倒しかけたのに、その上また今、美里は内側から杏里の膣内を舐め始めているのである。
杏里の体内に上唇あたりまで顔面をめり込ませた美里は、中でしきりに舌を動かしているようだ。
膣壁の前面にあるつぶつぶが密集した部位、すなわちGスポットを直接舌技で責めようというのだろう。
これまでも杏里は、身体を切り裂かれた挙句、引きずり出された内臓を素手で愛撫されるという鬼畜じみた体験を幾度も経てきている。
が、今回の美里の責めは、それとはまた異質だった。
美里がターゲットにしているのは、あくまでも杏里の性感帯なのだ。
もともと敏感なそこへの攻撃が、気持ちよくないはずがない。
ペニスで突かれるのとは、まるで異質な感触が杏里を虜にし始めている。
破裂しそうなほど膨れ上がった膣内で、美里の舌が独立した生き物のように動く。
じかに膣壁を舐め上げられ、杏里は喘いだ。
喘がないではいられなかった。
「あう、うう、くふう、はあっ」
名状しがたい疼きが沸き上がり、こらえきれず杏里は噴出する。
それを待ち構えていたように、放出された熱いエキスを美里が一滴残らずごくごくと飲み干していく。
まるで杏里の生命力をすべて吸いつくさんばかりの勢いだ。
「はあああああああっ!」
思わず長く尾を引く悲鳴を上げた時だった。
大脳の芯で、閃光のように”思念”が爆発した。
ー杏里、起きて!
重人の”声”だった。
-起きて! 起きるんだ!
その必死の叫びに、頭の中に渦巻いていたピンク色の愉楽の霧が、ほんの少しだけ、晴れたようだった。
その隙間から、自意識が戻ってきた。
潜水から水面に浮上するみたいな、そんな感じだった。
な、なに…?
杏里は薄目を開けた。
まず視界に入ってきたのは、異様なまでに膨らんだ下腹だ。
仰向けになった美里が、下あごだけ残す形で、杏里の股間に顔を挿入している。
そしてその美里の醜い体の上に、セーラー服姿のいずなが馬乗りになっていた。
いずな、ちゃん…?
驚いて、杏里は、かろうじて唇を動かした。
それを目に留めるなり、いずなが言った。
「杏里、聞いて。今から私が、こいつの頭をあなたの体の中に完全に突っ込むから、そしたら思いきり締めつけるの。逃げられないように、息ができないように」
ど、どういうこと?
「わからない? 殺すのよ! こいつをあなたの中で!」
そう叫ぶなり、いずなが杏里の張り出した腰に両手をかけてきた。
下半身が力任せに引き寄せられた。
ずぶり。
顎のところで引っかかっていた美里の頭部が、鮮血を噴き出した杏里の膣の中にめり込んでいく。
「今よ! おなかに力を入れて! 思いっきり締めつけて!」
反射的に、杏里の膣の周囲の筋肉が収縮した。
縁の肉襞が一斉に動き出し、美里の首に貼りついた。
杏里の中に頭を突っ込んだまま、美里が跳ねた。
口まで完全に中に取り込まれたせいで、息ができないのだ。
「ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してね」
美里の頭が杏里の中にすっかり埋もれたのを見届けると、いずなが立ち上がった。
「死ね!」
右脚を振り上げ、いきなり杏里の膨らんだ下腹を踏みつける。
「死ね! 化け物! 死ね!」
美里の身体がバタバタともがき出した。
が、杏里の膣の力は並大抵のものではない。
逃れようにも、首が締まって抜くことはもはや不可能だ。
重人が駆け寄ってきた。
「僕も手伝うよ!」
ふたりして、杏里の腹を踏みつけにかかる。
腹の中で骨が崩れるような嫌な音がした。
美里の体の動きが激しくなる。
手足と触手を振り回し、床をバタバタ叩いている。
「とどめ、行くよ! ほら、重人、いち、にい、さん!」
いずなの号令とともに、ふたりの足が呼吸を合わせて振り下ろさた。
グシュ。
今度こそ、骨の砕ける音があたりに響き渡った。
杏里の股間から、血とは別のものが流れ出した。
灰色の脳漿である。
次いで鈍い音が響いたかと思うと、すさまじい悪臭が周囲に充満した。
頭を潰された美里が、脱糞したのだ。
美里の体は小刻みに痙攣している。
その痙攣が、だんだんと弱くなっていく。
謎の触手はみんな全身の穴に引っ込み、今は節くれだった6本の手足だけがびくびくと動いている。
やがてそれも動かなくなった時、いずなが長いため息をつくようにして、かすれ声で言った。
「死んだ。殺したよ。ざまあみろ、だよね」
末梢神経が受けた痛みの刺激が、脳に届くまでの間に快感に変換されてしまうからである。
それは受け身専門のタナトスが身につけた、いわば防衛機能のようなものだった。
激痛で精神が崩壊するのを防ぐため、すべての刺激を神経中枢が快感に置き換えてしまうのだ。
もちろんそれは、大脳がやられない限り、いくら損傷しても肉体はほぼ修復可能という、タナトスだからこそ為せるわざである。
他の生物なら、肉体のほうが先に損傷で機能を停止して、死に至るに違いないからだ。
だから、美里の頭部という、あり得ないサイズのものを膣に挿入されても、杏里は痛みを覚えてはいなかった。
それどころか、かつて感じたことのない一種異様な愉悦に翻弄され、そのあまりの快感にほとんど気を失わんばかりだった。
通常では考えられない方法で、リングと媚薬で過敏になったクリトリスを愛撫され、それだけでも十分未知の快楽で危うく卒倒しかけたのに、その上また今、美里は内側から杏里の膣内を舐め始めているのである。
杏里の体内に上唇あたりまで顔面をめり込ませた美里は、中でしきりに舌を動かしているようだ。
膣壁の前面にあるつぶつぶが密集した部位、すなわちGスポットを直接舌技で責めようというのだろう。
これまでも杏里は、身体を切り裂かれた挙句、引きずり出された内臓を素手で愛撫されるという鬼畜じみた体験を幾度も経てきている。
が、今回の美里の責めは、それとはまた異質だった。
美里がターゲットにしているのは、あくまでも杏里の性感帯なのだ。
もともと敏感なそこへの攻撃が、気持ちよくないはずがない。
ペニスで突かれるのとは、まるで異質な感触が杏里を虜にし始めている。
破裂しそうなほど膨れ上がった膣内で、美里の舌が独立した生き物のように動く。
じかに膣壁を舐め上げられ、杏里は喘いだ。
喘がないではいられなかった。
「あう、うう、くふう、はあっ」
名状しがたい疼きが沸き上がり、こらえきれず杏里は噴出する。
それを待ち構えていたように、放出された熱いエキスを美里が一滴残らずごくごくと飲み干していく。
まるで杏里の生命力をすべて吸いつくさんばかりの勢いだ。
「はあああああああっ!」
思わず長く尾を引く悲鳴を上げた時だった。
大脳の芯で、閃光のように”思念”が爆発した。
ー杏里、起きて!
重人の”声”だった。
-起きて! 起きるんだ!
その必死の叫びに、頭の中に渦巻いていたピンク色の愉楽の霧が、ほんの少しだけ、晴れたようだった。
その隙間から、自意識が戻ってきた。
潜水から水面に浮上するみたいな、そんな感じだった。
な、なに…?
杏里は薄目を開けた。
まず視界に入ってきたのは、異様なまでに膨らんだ下腹だ。
仰向けになった美里が、下あごだけ残す形で、杏里の股間に顔を挿入している。
そしてその美里の醜い体の上に、セーラー服姿のいずなが馬乗りになっていた。
いずな、ちゃん…?
驚いて、杏里は、かろうじて唇を動かした。
それを目に留めるなり、いずなが言った。
「杏里、聞いて。今から私が、こいつの頭をあなたの体の中に完全に突っ込むから、そしたら思いきり締めつけるの。逃げられないように、息ができないように」
ど、どういうこと?
「わからない? 殺すのよ! こいつをあなたの中で!」
そう叫ぶなり、いずなが杏里の張り出した腰に両手をかけてきた。
下半身が力任せに引き寄せられた。
ずぶり。
顎のところで引っかかっていた美里の頭部が、鮮血を噴き出した杏里の膣の中にめり込んでいく。
「今よ! おなかに力を入れて! 思いっきり締めつけて!」
反射的に、杏里の膣の周囲の筋肉が収縮した。
縁の肉襞が一斉に動き出し、美里の首に貼りついた。
杏里の中に頭を突っ込んだまま、美里が跳ねた。
口まで完全に中に取り込まれたせいで、息ができないのだ。
「ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してね」
美里の頭が杏里の中にすっかり埋もれたのを見届けると、いずなが立ち上がった。
「死ね!」
右脚を振り上げ、いきなり杏里の膨らんだ下腹を踏みつける。
「死ね! 化け物! 死ね!」
美里の身体がバタバタともがき出した。
が、杏里の膣の力は並大抵のものではない。
逃れようにも、首が締まって抜くことはもはや不可能だ。
重人が駆け寄ってきた。
「僕も手伝うよ!」
ふたりして、杏里の腹を踏みつけにかかる。
腹の中で骨が崩れるような嫌な音がした。
美里の体の動きが激しくなる。
手足と触手を振り回し、床をバタバタ叩いている。
「とどめ、行くよ! ほら、重人、いち、にい、さん!」
いずなの号令とともに、ふたりの足が呼吸を合わせて振り下ろさた。
グシュ。
今度こそ、骨の砕ける音があたりに響き渡った。
杏里の股間から、血とは別のものが流れ出した。
灰色の脳漿である。
次いで鈍い音が響いたかと思うと、すさまじい悪臭が周囲に充満した。
頭を潰された美里が、脱糞したのだ。
美里の体は小刻みに痙攣している。
その痙攣が、だんだんと弱くなっていく。
謎の触手はみんな全身の穴に引っ込み、今は節くれだった6本の手足だけがびくびくと動いている。
やがてそれも動かなくなった時、いずなが長いため息をつくようにして、かすれ声で言った。
「死んだ。殺したよ。ざまあみろ、だよね」
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