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第6部 淫蕩のナルシス
#54 シックスナイン
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ヤチカの腰がうねるように動き、杏里の陰部を刺激した。
無意識のうちに杏里も腰を突き出し、ヤチカにリズムを合わせていた。
激しい貝合わせに、次第にふたりの呼吸が荒くなる。
くちゅくちゅという粘液のこすれる音が、部屋中に響き渡る。
「あん、い、いくう」
「わたしも」
ふたり同時に痙攣して、強く抱き合った。
「杏里ちゃん、可愛いよ」
「ヤチカさんだって…」
しばらくの間、余韻を楽しみながら長いキスを交わした。
お互いの唾液を呑み合い、舌を絡め、吸い合った。
そうするうちに、杏里はまた昂ぶってきた。
「ふたり一緒に、もっと気持ちよくなろうか」
杏里の耳をかみながら、ヤチカがささやいた。
「は、はい」
頬を赤らめる杏里。
由羅が相手の時と違い、ヤチカと一緒だと、どこまでも素直になれる。
そこがヤチカの最大の魅力だった。
自分の性向を隠す必要がないのだ。
杏里を再びベッドに横たえると、ヤチカが体の向きを逆にして上に覆いかぶさってきた。
杏里の顔の真ん前に、和毛に覆われたヤチカの股間が来た。
「お互いに舐めっこするの。どっちが先に相手をイかせるか、競争だよ」
シックスナイン…?
考えてみると、初めてだった。
杏里は歳の割に、性経験が豊富である。
だが、タナトスは主に受け身専門だ。
よほどのことがない限り、自分から仕掛けていくことはない。
だから杏里にとって、お互いを攻め合うこの体位は初めてなのだ。
膣にヤチカの舌が触れたのが合図だった。
和毛を指でかき分け、杏里はその下の湿った割れ目に唇をくっつけた。
陰唇を唇でなぞりながら、スリットを舌で上下になぞっていく。
「ああん」
ヤチカがうめき、腰をひくつかせた。
同時に杏里の膣に熱い舌が突き刺さってきた。
快感が背筋を駆け抜け、
「やんっ」
杏里はヤチカのしなやかな身体にしがみついた。
あとは夢中だった。
舐めて吸い、指で弄り回す。
ヤチカの中がどろどろに溶けてきた。
が、杏里のほうはそれ以上だった。
身体中がオイルを塗りたくったように濡れ、てらてらと光り始めていた。
ヤチカの指と舌が速度を増した。
すごい速さで指を出し入れされ、陰核を舌で転がされているうちに、頭の中が真っ白になり、なにがなんだかわからなくなった。
「あ、また」
甘やかな悲鳴を上げ、杏里は果てた。
「ほうら、私の勝ち」
上体を起こして、ヤチカが笑った。
「でも、危なかったけどね。杏里ちゃん、すっごくうまくなってる。さすが天性の娼婦だわ」
「そんなの、ぜんぜん、誉め言葉に、なってないんですけど」
息も絶え絶えに杏里が抗議しかけた時である。
ドアのほうに向かって、ヤチカが声をかけた。
「さ、そろそろ出番よ。正一、入ってきて」
音もなくドアが開き、全裸の青年が姿を現した。
長髪のイケメン人形師、正一だった。
その股間にそそり立つものをひと目見るなり、杏里はつぶやいた。
「やだ、大きい…」
無意識のうちに杏里も腰を突き出し、ヤチカにリズムを合わせていた。
激しい貝合わせに、次第にふたりの呼吸が荒くなる。
くちゅくちゅという粘液のこすれる音が、部屋中に響き渡る。
「あん、い、いくう」
「わたしも」
ふたり同時に痙攣して、強く抱き合った。
「杏里ちゃん、可愛いよ」
「ヤチカさんだって…」
しばらくの間、余韻を楽しみながら長いキスを交わした。
お互いの唾液を呑み合い、舌を絡め、吸い合った。
そうするうちに、杏里はまた昂ぶってきた。
「ふたり一緒に、もっと気持ちよくなろうか」
杏里の耳をかみながら、ヤチカがささやいた。
「は、はい」
頬を赤らめる杏里。
由羅が相手の時と違い、ヤチカと一緒だと、どこまでも素直になれる。
そこがヤチカの最大の魅力だった。
自分の性向を隠す必要がないのだ。
杏里を再びベッドに横たえると、ヤチカが体の向きを逆にして上に覆いかぶさってきた。
杏里の顔の真ん前に、和毛に覆われたヤチカの股間が来た。
「お互いに舐めっこするの。どっちが先に相手をイかせるか、競争だよ」
シックスナイン…?
考えてみると、初めてだった。
杏里は歳の割に、性経験が豊富である。
だが、タナトスは主に受け身専門だ。
よほどのことがない限り、自分から仕掛けていくことはない。
だから杏里にとって、お互いを攻め合うこの体位は初めてなのだ。
膣にヤチカの舌が触れたのが合図だった。
和毛を指でかき分け、杏里はその下の湿った割れ目に唇をくっつけた。
陰唇を唇でなぞりながら、スリットを舌で上下になぞっていく。
「ああん」
ヤチカがうめき、腰をひくつかせた。
同時に杏里の膣に熱い舌が突き刺さってきた。
快感が背筋を駆け抜け、
「やんっ」
杏里はヤチカのしなやかな身体にしがみついた。
あとは夢中だった。
舐めて吸い、指で弄り回す。
ヤチカの中がどろどろに溶けてきた。
が、杏里のほうはそれ以上だった。
身体中がオイルを塗りたくったように濡れ、てらてらと光り始めていた。
ヤチカの指と舌が速度を増した。
すごい速さで指を出し入れされ、陰核を舌で転がされているうちに、頭の中が真っ白になり、なにがなんだかわからなくなった。
「あ、また」
甘やかな悲鳴を上げ、杏里は果てた。
「ほうら、私の勝ち」
上体を起こして、ヤチカが笑った。
「でも、危なかったけどね。杏里ちゃん、すっごくうまくなってる。さすが天性の娼婦だわ」
「そんなの、ぜんぜん、誉め言葉に、なってないんですけど」
息も絶え絶えに杏里が抗議しかけた時である。
ドアのほうに向かって、ヤチカが声をかけた。
「さ、そろそろ出番よ。正一、入ってきて」
音もなくドアが開き、全裸の青年が姿を現した。
長髪のイケメン人形師、正一だった。
その股間にそそり立つものをひと目見るなり、杏里はつぶやいた。
「やだ、大きい…」
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