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第2章 謝肉祭
#12 痴漢凌辱バス③
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「杏里!」
私は腰を浮かせた。
満員だったので、杏里の席まで確保できていない。
だからとっさに席を譲ろうと思ったのだ。
「どうしたの?」
料金ボックスに小銭を入れた杏里が、私を振り向いて怪訝そうに眉根を寄せた。
「いいから、来て!」
私は中腰のまま、杏里のほうに右手を伸ばした。
私の席はちょうど真ん中あたり。
昇降口からここまでの間は比較的すいていて、吊革につかまって立っている人もいない。
通路を歩いてきた杏里に、手が届きそうになった時だった。
「こっちに来な」
ふいに横から別の手が伸びて、杏里の左腕をつかんだ。
「え?」
驚きに目を見張る杏里。
「だめ!」
叫んだ時にはすでに手遅れだった。
バスの後ろ半分は女子高生たちでいっぱいで、立錐の余地もない。
そこから先は、まるでバリケードのように白い夏服が壁を作っている。
手はその間から伸びていた。
「何するの?」
杏里がよろめいた。
もう一本手が伸び、その右腕をつかんだ。
あおむけに倒れこむようにして、杏里が女子高生たちの中に飲み込まれていく。
「やめて! ちょっと! やめてってば!」
バスの中に杏里の悲鳴が響き渡った。
なのに大人たちはうつむいたまま、微動だにしない。
「うわあ、やわらけー」
「なんか、もちもちしてるーう」
「おら、動くんじゃないよ」
「あんた、抵抗すると、痛い目に遭っても知らないよ」
女子高生たちの間から、淫靡なクスクス笑いが起こる。
許せない。
私は立ち上がると、バリケードに分け入ろうとした。
部活で登校する途中なのか、女子高生たちはみんなスポーツバッグを肩にかけるか、足元に置いている。
それが邪魔になって、思うように前に進めない。
バッグにつまづきながら、女臭い集団の中に何とか首を突っ込んだ。
顔を上げると、人混みの隙間から杏里が見えた。
後ろから羽交い絞めにされ、タンクトップの上から胸を揉まれている。
両足を両側から別々の少女に抱え上げられ、まるで胴上げされる直前みたいな格好にさせられてしまっていた。
足が180度近く開いているせいで、薄いパンティに包まれた大事な部分が丸見えだ。
ぴったり股間に貼りついた布地を通して、ぷっくり盛り上がった地球が浮き出ている。
その間の筋の部分を、指がなぞっていた。
「どう? 気持ちいい? 気持ちいいなら、ちゃんとそう言いな」
「やめて…」
その向こうに見える杏里の顔は、恐怖にひきつっているようだ。
私は怒りで身体中が熱くなるのを感じた。
無理やり前へ出ようとして、女子高生のひとりに気づかれた。
「なんだ? おまえ? 邪魔する気か?」
腹を膝で蹴られ、首筋を肘で流られた。
「うざいんだよ!」
うつぶせに床に倒れこんだところを、脇腹に蹴りを入れられた。
うう。
激痛に私はうめいた。
立ち上がるとまた標的にされるので、張って進むことにする。
「うは、こいつ、感じてるって! パンツ湿ってきたもん!」
「最近の中学生は進んでるねえ。なんならお姉さんたちが、もっと気持ちよくしてあげようか?」
「すっごーい! この子、乳首も勃ってきてるよ!」
大騒ぎする女子高生たち。
「や、やめて…そんなこと、しないで」
その間から、途切れ途切れに杏里の抗議の声が聞こえてくる。
くそ。
私は床を這いながら、マスクをむしり取った。
杏里が感じてる?
そんなこと、あるはずがない。
集団レイプされて感じる女なんて、現実には居やしないのだ。
何度も踏みつけられながら、なんとか後部座席の近くにたどり着いた。
少女たちに抱えあげられた杏里の姿が視界に飛び込んできた。
タンクトップもブラジャーもたくし上げられ、胸乳をさらけ出した杏里の裸の上半身に、無数の手がつかみかかっている。
杏里はかろうじてスカートは穿いているものの、パンティは脱がされ、左足の足首に丸まって絡みついてしまっている。
私の目を釘づけにしたのは、その丸裸の下半身だった。
めいっぱい開かされた太腿の間のそこは、人形の局部のようにつるりとしている。
その中央に走る肉の亀裂が左右に大きく口を開き、今やサーモンピンクの中身が見えてしまっているのだが、そこになぜだか透明なしずくが光っているのだ。
そのしずくの意味することに気づき、私は愕然とした。
そんな…まさか…。
嫉妬で目の前が暗くなる思いだった。
「指、入れてみようよ」
誰かが言うのが聞こえてくる。
「いいね。やっちゃいなよ」
またしても起こる笑い声。
やめて。
私が心の中でつぶやいた時、
「あ、ぁん…」
杏里の甘い声が、私の耳を打った。
私は腰を浮かせた。
満員だったので、杏里の席まで確保できていない。
だからとっさに席を譲ろうと思ったのだ。
「どうしたの?」
料金ボックスに小銭を入れた杏里が、私を振り向いて怪訝そうに眉根を寄せた。
「いいから、来て!」
私は中腰のまま、杏里のほうに右手を伸ばした。
私の席はちょうど真ん中あたり。
昇降口からここまでの間は比較的すいていて、吊革につかまって立っている人もいない。
通路を歩いてきた杏里に、手が届きそうになった時だった。
「こっちに来な」
ふいに横から別の手が伸びて、杏里の左腕をつかんだ。
「え?」
驚きに目を見張る杏里。
「だめ!」
叫んだ時にはすでに手遅れだった。
バスの後ろ半分は女子高生たちでいっぱいで、立錐の余地もない。
そこから先は、まるでバリケードのように白い夏服が壁を作っている。
手はその間から伸びていた。
「何するの?」
杏里がよろめいた。
もう一本手が伸び、その右腕をつかんだ。
あおむけに倒れこむようにして、杏里が女子高生たちの中に飲み込まれていく。
「やめて! ちょっと! やめてってば!」
バスの中に杏里の悲鳴が響き渡った。
なのに大人たちはうつむいたまま、微動だにしない。
「うわあ、やわらけー」
「なんか、もちもちしてるーう」
「おら、動くんじゃないよ」
「あんた、抵抗すると、痛い目に遭っても知らないよ」
女子高生たちの間から、淫靡なクスクス笑いが起こる。
許せない。
私は立ち上がると、バリケードに分け入ろうとした。
部活で登校する途中なのか、女子高生たちはみんなスポーツバッグを肩にかけるか、足元に置いている。
それが邪魔になって、思うように前に進めない。
バッグにつまづきながら、女臭い集団の中に何とか首を突っ込んだ。
顔を上げると、人混みの隙間から杏里が見えた。
後ろから羽交い絞めにされ、タンクトップの上から胸を揉まれている。
両足を両側から別々の少女に抱え上げられ、まるで胴上げされる直前みたいな格好にさせられてしまっていた。
足が180度近く開いているせいで、薄いパンティに包まれた大事な部分が丸見えだ。
ぴったり股間に貼りついた布地を通して、ぷっくり盛り上がった地球が浮き出ている。
その間の筋の部分を、指がなぞっていた。
「どう? 気持ちいい? 気持ちいいなら、ちゃんとそう言いな」
「やめて…」
その向こうに見える杏里の顔は、恐怖にひきつっているようだ。
私は怒りで身体中が熱くなるのを感じた。
無理やり前へ出ようとして、女子高生のひとりに気づかれた。
「なんだ? おまえ? 邪魔する気か?」
腹を膝で蹴られ、首筋を肘で流られた。
「うざいんだよ!」
うつぶせに床に倒れこんだところを、脇腹に蹴りを入れられた。
うう。
激痛に私はうめいた。
立ち上がるとまた標的にされるので、張って進むことにする。
「うは、こいつ、感じてるって! パンツ湿ってきたもん!」
「最近の中学生は進んでるねえ。なんならお姉さんたちが、もっと気持ちよくしてあげようか?」
「すっごーい! この子、乳首も勃ってきてるよ!」
大騒ぎする女子高生たち。
「や、やめて…そんなこと、しないで」
その間から、途切れ途切れに杏里の抗議の声が聞こえてくる。
くそ。
私は床を這いながら、マスクをむしり取った。
杏里が感じてる?
そんなこと、あるはずがない。
集団レイプされて感じる女なんて、現実には居やしないのだ。
何度も踏みつけられながら、なんとか後部座席の近くにたどり着いた。
少女たちに抱えあげられた杏里の姿が視界に飛び込んできた。
タンクトップもブラジャーもたくし上げられ、胸乳をさらけ出した杏里の裸の上半身に、無数の手がつかみかかっている。
杏里はかろうじてスカートは穿いているものの、パンティは脱がされ、左足の足首に丸まって絡みついてしまっている。
私の目を釘づけにしたのは、その丸裸の下半身だった。
めいっぱい開かされた太腿の間のそこは、人形の局部のようにつるりとしている。
その中央に走る肉の亀裂が左右に大きく口を開き、今やサーモンピンクの中身が見えてしまっているのだが、そこになぜだか透明なしずくが光っているのだ。
そのしずくの意味することに気づき、私は愕然とした。
そんな…まさか…。
嫉妬で目の前が暗くなる思いだった。
「指、入れてみようよ」
誰かが言うのが聞こえてくる。
「いいね。やっちゃいなよ」
またしても起こる笑い声。
やめて。
私が心の中でつぶやいた時、
「あ、ぁん…」
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