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第2章 謝肉祭

#10 痴漢凌辱バス①

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 翌日。
 連休明け最初の土曜日は、まだ5月だというのに朝から汗ばむほどの陽気だった。
 6時に起きると、私はまず太郎の散歩に出かけた。
 夜型の生活を送っている母は、どうせ昼近くにならないと起きてこない。
 だから、食事の準備はゆっくりでいい。
 町内の廃品回収置き場を回ることにして、万が一めぼしいものが見つかった時のために、リヤカーを引いていくことにした。
 リヤカーの取っ手に太郎の引き綱を結わえつけておけば私の手も痛くならないし、いわば一石二鳥といっていいからだ。
 バスの中で杏里と合流するには、10時の便に乗ればよかった。
 時間的にはかなり余裕がある。
 鏡台を拾った大ごみ置き場は、ごみの回収が終わった直後なのか、何も残っていなかった。
 仕方なく次の目的地、市営グラウンドのある川沿いの公園へと向かう。
 その公園は周囲を大きな公団住宅に囲まれているので、ごみ置き場も広く、近づくにつれ、私の期待は高まった。
 ジョギング中の若い女性や散歩中の若い女性とすれ違ったけれど、誰も特に私のほうに注意を向ける者はいなかった。
 リヤカーを押しながらドーベルマンを散歩させる、マスクとジャージ姿の女子高生。
 妙な取り合わせといえばそうだが、特に騒ぎ立てるほどのことでもないのだろう。
 廃品回収置き場に着くと、案の定、そこは宝の山だった。
 まず私は、手頃なマットレスを見つけて有頂天になった。
 サイズはセミダブルのベッドくらい。
 どこも破れていないし、比較的まだ新しい。
 シーツをかぶせれば、ベッドとして十分に使えそうである。
 それから座るのにちょうどいい丸いクッションがふたつ。
 誰かが引っ越す時に一式出していったのか、折り畳み式の丸テーブルやカラーボックスもある。
 変わり種の掘り出し物は、肩こり用のハンディタイプのマッサージ器。
 先端に回転する円盤がついたタイプである。
 バイブやローターと併用すれば、杏里をたやすく昇天させられること間違いない。
 戦利品が多いので、2回に分けて運ぶことにした。
 使えそうなものはすべて納屋の中に運び込み、適当に並べてみた。
 なかなかいい感じである。
 必要な家具はほぼそろっていた。
 薬品や性具の類いはすでにネットで注文してあるから、来週早々にでも届くはずだった。
 あとは細かい飾りつけを済ませれば、いつでも杏里を迎えられるようになる。
 私はきのう目にしたばかりの杏里の裸身を思い出し、ひとり興奮した。
 この部屋の中で杏里は一糸まとわぬ姿になり、私の責めを一身に受けるのだ。
 特に乳首が感じるということであれば、洗濯ばさみや電極は必須だろう、
 胸に取りつける最新式の吸盤ローターも追加注文しておこう。
 
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