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第1章 黄泉の国から来た少女
#21 杏里、チアになる
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「なんだおまえ、その格好は?」
先に抗議の声を上げたのは、韮崎だった。
「見りゃわかるでしょ? チアですよ、チア」
ツインテールの目のくりくりした少女が、韮崎の横柄な態度に頬を膨らませた。
「葵、ドラゴンズの応援団で、チアガールやってるんです」
少女が身に着けているのは、白地に青の縦縞の入ったタンクトップ。
下は下着が見えそうなほどショートな、青いフレアスカートである。
頭には、きのうヤチカがかぶっていたのと同じ、野球帽をかぶっている。
杏里は韮崎と顔を見合わせた。
「ニラさん、まさか今度は、私にこれを着ろと…?」
「まあ、そういうことになるかな」
韮崎がこほんと咳払いした。
「個人的には、似合うと思うが」
「そういう問題じゃないですよね」
恨めしげに睨みつける杏里。
そこへ相馬葵が口を挟んだ。
「あのう、それで、葵に用って、何なんですか? この刑事さん、なかなかかっこいいから、つい、ノコノコついてきちゃったんですけど、用がないなら、葵、もう帰っちゃいますよぉ」
この刑事さん、のところで葵が流し目を送ったのは、当然のことながら、高山ではなく、三上のほうだった。
「まあ、待てよ。探すのけっこう大変だったんだから」
その三上が、そわそわと足を踏み鳴らしている葵に言った。
「しかし、よく見つけたな。あんな広い球場で」
ねぎらいの言葉をかける韮崎。
「いえ、それがですね。受付でいろんな名簿見せてもらって、手あたり次第調べているところに、偶然チアの応援が始まりまして。もしかしたらと思ってチア部の名簿にあたってみたら、相馬葵の名前があるじゃありませんか。そしたらバックスクリーンのモニター画面見てた受付嬢が、あの子じゃありませんかって教えてくれまして。なんせニラさんの教えてくれた人相にぴったりだったもので、それから先は簡単でした」
「まさか、三浦文代の母親の受け売りが役に立つとはな。俺は『目の大きな派手な顔立ちの娘』と言っただけだが」
「彼女以外のメンバーは、20代半ばから後半の女性がほとんどなんですよ。だからひと目でわかりました」
「なるほどな」
韮崎はうなずくと、今度は葵に向き直り、
「それじゃ早速用件に入ろうか、ちょっと込み入った話なんで、向こうの応接室で話すとしよう」
と、フロアの奥を顎でしゃくってみせた。
「込み入った話って?」
不安そうな表情になる葵に、杏里はそっと寄り添った。
「そう。あなたの命にかかわる、大事な話なの」
フロアの隅の、そこだけ衝立で囲まれた臨時の応接室。
夜9時近くなって、人気の少なくなってきた刑事課に、少女の号泣が響き渡っている。
杏里と韮崎から事情を聴かされた相馬葵がまずやったこと。
それが、机に突っ伏して泣き出すことだったのだ。
見も世もなく泣き叫ぶその姿を目の当たりにしながら、杏里は内心ほっとしていた。
近頃の若者はドライだという。
もし葵が己の身だけを案じて怯える一方だったなら、きっと腹立ちを抑えきれなかっただろう。
そう思ったからだった。
「今でも、会ってたのね、3人で」
葵の号泣がすすり泣きに変わる頃を見計らって、杏里は優しい口調でたずねた。
しゃくりあげながら、うなずく葵。
「年に2、3回、会ってお食事して、近況報告したり…。だって、葵たち、小学生の頃は親友同士だったんだよ。ドジっ子でいじめられっ子だった葵に、いつも文代は優しかった。千佳は千佳で、葵の後をついて回って、妹みたいに可愛かったんだ。なのに、あの日、あんなことがあって…。あれのせいで、きっと運命の歯車が狂い出したんだと思う。千佳のパパとママが交通事故で死んじゃうし、うちはうちでパパが仕事変わって那古野に引越しでしょ? そのうちパパが外に女つくって離婚ってことになって、でまたママの再婚相手ってやつが、葵にまで手出してくる最低な奴だったりして…」
相馬葵は他のふたり同様、東区のドーム球場近くのマンションで独り暮らしをしている。
その裏はこんな事情があったのだ。
両親がそろっている文代はまだしも、千佳と葵の境遇は、聞くこと自体が辛かった。
日本の相対的貧困率が高いわけである。
「あれのせいって、神隠しのことか?」
横から韮崎が口を挟んだ。
さすがに葵に配慮して、今は煙草は控えている。
「うん。小6の夏休みだった」
うなずく葵。
「その時、何があったのか、ほんとに覚えてないの?」
チャンスとばかりに、杏里は訊いた。
今度の殺人のきっかけが、その神隠しである可能性は極めて高い。
少なくとも杏里はそう考えている。
3人の少女が消えていた空白の24時間に、あの妖怪につながる何かが生じたに違いないのだ。
「ぜんぜん」
かぶりを振る葵。
「気がつくと、また河原に立ってた。なんだか、長い夢か、麻酔から覚めたみたいな感じだった」
「麻酔?」
「そう。ちょっと、体中が痺れてたもの」
杏里は眉をひそめた。
何だろう、この嫌な感じは。
零だったら、何かわかるのだろうか。
「そんなことより、誰が文代と千佳を殺したの? ねえ、誰なの? どうしてそんなひどいことができるわけ?」
目を赤く腫らして、葵がまた叫んだ。
生活に余裕のない葵は、当然テレビなど持っていない。
もちろん新聞もとっていない。
だから、きのうおとといのふたつの事件についてはぼんやり知っている程度で、被害者が誰かというような細かいことまでは、今の今まで知らなかったらしいのである。
葵が外界とつながる唯一のツールはスマホだが、葵は芸能ニュース以外、検索しないのだった。
「だからこそ、協力してほしいの」
テーブルの上で葵の手を握り、杏里は言った。
「犯人の目星はついてるの。やつは次に、きっとあなたを狙ってくる。それを逆手にとって、やつを罠にかけたいの。それには、葵さん、あなたの協力が、どうしても必要なの」
「文代と千佳の仇を取るためなら、葵、何でもするよ。何でも言って。どうすればいいの?」
強い意志のこもったまなざしが、正面から杏里を見つめてきた。
「私があなたに成り代わって、あなたの部屋で犯人を待ち伏せる。そこで手始めに、あなたのマンションの部屋の鍵と、その衣装を貸してほしいんです」
「え? 刑事さんがこれ着るの?」
瞬間、葵の眼が点になった。
「まあね。私、こう見えても囮捜査専門の捜査官だから。コスプレはお手のものなのよ」
杏里は、苦笑した。
顔が引きつるのが分かる。
葵は明らかに杏里よりスリムな体型をしている。
やれやれ。
今度はいったい、どんな悲惨な格好になることやら…。
「すっごーい! なんかぱつんぱつんって感じだね! 刑事さん、おっぱいでかすぎるし、お尻も大きいから、むちゃセクシー! だってパンツ半分見えてるよ」
更衣室から着替え終わった杏里が登場するなり、葵が歓声を上げた。
葵自身は、杏里がさっきまで身に着けていたスーツの上下を着込んでいる。
「うーん、これは…」
高山が顔を赤らめ、正視に耐えぬというふうに、あらぬ方向に視線を逸らす。
「杏里先輩。もうそこまでくると、ガチで歩く猥褻物って感じだね。おいら、惚れ直しましたよ」
にやにや笑って野崎がからかってくる。
「それでバスに乗ったら、男の乗客は全員痴漢に早変わりだろうな」
三上が難しい表情でつぶやいた。
「パトカーで送ってくださいよ。もう、立ってるだけで辛いんですから」
野球帽の下でツインテールに結んだ髪を振り立てて、杏里は思わず声を荒げた。
ユニフォームがきつすぎて、胸が苦しい。
お尻もスースーするし、何もいいことがない。
零が見たら、どう思うだろう。
ふとそう考えたら、頬が熱くなった。
セクシーって、言ってくれるだろうか。
あるいは呆れて口もきいてくれないかも。
「よし、わかった。俺がパトで家まで送る。マンションの鍵は持ったな。明日は現場に直行でいい。昼までには、俺たちも配置についておく。本部に協力を要請してスナイパーでも頼みたいところだが、なんせ神隠し事件と犯人の接点がない。現実志向のお偉方たちに信じてもらえる可能性は低いだろう。まずは俺たち6人でやってみよう」
「でも、もし、杏里ちゃんの身に何かあったら、大問題になりますよ」
淡々と説明する韮崎に、心配そうな口調で高山が声をかけた。
その高山に、何でもないというふうに、韮崎が言い返す。
「笹原が不死身だってことを忘れたのか。こいつは子宮を取られたくらいでは、死なないんだよ」
「そ、そんな…」
韮崎のあまりの暴言に、杏里は言葉を失った。
先に抗議の声を上げたのは、韮崎だった。
「見りゃわかるでしょ? チアですよ、チア」
ツインテールの目のくりくりした少女が、韮崎の横柄な態度に頬を膨らませた。
「葵、ドラゴンズの応援団で、チアガールやってるんです」
少女が身に着けているのは、白地に青の縦縞の入ったタンクトップ。
下は下着が見えそうなほどショートな、青いフレアスカートである。
頭には、きのうヤチカがかぶっていたのと同じ、野球帽をかぶっている。
杏里は韮崎と顔を見合わせた。
「ニラさん、まさか今度は、私にこれを着ろと…?」
「まあ、そういうことになるかな」
韮崎がこほんと咳払いした。
「個人的には、似合うと思うが」
「そういう問題じゃないですよね」
恨めしげに睨みつける杏里。
そこへ相馬葵が口を挟んだ。
「あのう、それで、葵に用って、何なんですか? この刑事さん、なかなかかっこいいから、つい、ノコノコついてきちゃったんですけど、用がないなら、葵、もう帰っちゃいますよぉ」
この刑事さん、のところで葵が流し目を送ったのは、当然のことながら、高山ではなく、三上のほうだった。
「まあ、待てよ。探すのけっこう大変だったんだから」
その三上が、そわそわと足を踏み鳴らしている葵に言った。
「しかし、よく見つけたな。あんな広い球場で」
ねぎらいの言葉をかける韮崎。
「いえ、それがですね。受付でいろんな名簿見せてもらって、手あたり次第調べているところに、偶然チアの応援が始まりまして。もしかしたらと思ってチア部の名簿にあたってみたら、相馬葵の名前があるじゃありませんか。そしたらバックスクリーンのモニター画面見てた受付嬢が、あの子じゃありませんかって教えてくれまして。なんせニラさんの教えてくれた人相にぴったりだったもので、それから先は簡単でした」
「まさか、三浦文代の母親の受け売りが役に立つとはな。俺は『目の大きな派手な顔立ちの娘』と言っただけだが」
「彼女以外のメンバーは、20代半ばから後半の女性がほとんどなんですよ。だからひと目でわかりました」
「なるほどな」
韮崎はうなずくと、今度は葵に向き直り、
「それじゃ早速用件に入ろうか、ちょっと込み入った話なんで、向こうの応接室で話すとしよう」
と、フロアの奥を顎でしゃくってみせた。
「込み入った話って?」
不安そうな表情になる葵に、杏里はそっと寄り添った。
「そう。あなたの命にかかわる、大事な話なの」
フロアの隅の、そこだけ衝立で囲まれた臨時の応接室。
夜9時近くなって、人気の少なくなってきた刑事課に、少女の号泣が響き渡っている。
杏里と韮崎から事情を聴かされた相馬葵がまずやったこと。
それが、机に突っ伏して泣き出すことだったのだ。
見も世もなく泣き叫ぶその姿を目の当たりにしながら、杏里は内心ほっとしていた。
近頃の若者はドライだという。
もし葵が己の身だけを案じて怯える一方だったなら、きっと腹立ちを抑えきれなかっただろう。
そう思ったからだった。
「今でも、会ってたのね、3人で」
葵の号泣がすすり泣きに変わる頃を見計らって、杏里は優しい口調でたずねた。
しゃくりあげながら、うなずく葵。
「年に2、3回、会ってお食事して、近況報告したり…。だって、葵たち、小学生の頃は親友同士だったんだよ。ドジっ子でいじめられっ子だった葵に、いつも文代は優しかった。千佳は千佳で、葵の後をついて回って、妹みたいに可愛かったんだ。なのに、あの日、あんなことがあって…。あれのせいで、きっと運命の歯車が狂い出したんだと思う。千佳のパパとママが交通事故で死んじゃうし、うちはうちでパパが仕事変わって那古野に引越しでしょ? そのうちパパが外に女つくって離婚ってことになって、でまたママの再婚相手ってやつが、葵にまで手出してくる最低な奴だったりして…」
相馬葵は他のふたり同様、東区のドーム球場近くのマンションで独り暮らしをしている。
その裏はこんな事情があったのだ。
両親がそろっている文代はまだしも、千佳と葵の境遇は、聞くこと自体が辛かった。
日本の相対的貧困率が高いわけである。
「あれのせいって、神隠しのことか?」
横から韮崎が口を挟んだ。
さすがに葵に配慮して、今は煙草は控えている。
「うん。小6の夏休みだった」
うなずく葵。
「その時、何があったのか、ほんとに覚えてないの?」
チャンスとばかりに、杏里は訊いた。
今度の殺人のきっかけが、その神隠しである可能性は極めて高い。
少なくとも杏里はそう考えている。
3人の少女が消えていた空白の24時間に、あの妖怪につながる何かが生じたに違いないのだ。
「ぜんぜん」
かぶりを振る葵。
「気がつくと、また河原に立ってた。なんだか、長い夢か、麻酔から覚めたみたいな感じだった」
「麻酔?」
「そう。ちょっと、体中が痺れてたもの」
杏里は眉をひそめた。
何だろう、この嫌な感じは。
零だったら、何かわかるのだろうか。
「そんなことより、誰が文代と千佳を殺したの? ねえ、誰なの? どうしてそんなひどいことができるわけ?」
目を赤く腫らして、葵がまた叫んだ。
生活に余裕のない葵は、当然テレビなど持っていない。
もちろん新聞もとっていない。
だから、きのうおとといのふたつの事件についてはぼんやり知っている程度で、被害者が誰かというような細かいことまでは、今の今まで知らなかったらしいのである。
葵が外界とつながる唯一のツールはスマホだが、葵は芸能ニュース以外、検索しないのだった。
「だからこそ、協力してほしいの」
テーブルの上で葵の手を握り、杏里は言った。
「犯人の目星はついてるの。やつは次に、きっとあなたを狙ってくる。それを逆手にとって、やつを罠にかけたいの。それには、葵さん、あなたの協力が、どうしても必要なの」
「文代と千佳の仇を取るためなら、葵、何でもするよ。何でも言って。どうすればいいの?」
強い意志のこもったまなざしが、正面から杏里を見つめてきた。
「私があなたに成り代わって、あなたの部屋で犯人を待ち伏せる。そこで手始めに、あなたのマンションの部屋の鍵と、その衣装を貸してほしいんです」
「え? 刑事さんがこれ着るの?」
瞬間、葵の眼が点になった。
「まあね。私、こう見えても囮捜査専門の捜査官だから。コスプレはお手のものなのよ」
杏里は、苦笑した。
顔が引きつるのが分かる。
葵は明らかに杏里よりスリムな体型をしている。
やれやれ。
今度はいったい、どんな悲惨な格好になることやら…。
「すっごーい! なんかぱつんぱつんって感じだね! 刑事さん、おっぱいでかすぎるし、お尻も大きいから、むちゃセクシー! だってパンツ半分見えてるよ」
更衣室から着替え終わった杏里が登場するなり、葵が歓声を上げた。
葵自身は、杏里がさっきまで身に着けていたスーツの上下を着込んでいる。
「うーん、これは…」
高山が顔を赤らめ、正視に耐えぬというふうに、あらぬ方向に視線を逸らす。
「杏里先輩。もうそこまでくると、ガチで歩く猥褻物って感じだね。おいら、惚れ直しましたよ」
にやにや笑って野崎がからかってくる。
「それでバスに乗ったら、男の乗客は全員痴漢に早変わりだろうな」
三上が難しい表情でつぶやいた。
「パトカーで送ってくださいよ。もう、立ってるだけで辛いんですから」
野球帽の下でツインテールに結んだ髪を振り立てて、杏里は思わず声を荒げた。
ユニフォームがきつすぎて、胸が苦しい。
お尻もスースーするし、何もいいことがない。
零が見たら、どう思うだろう。
ふとそう考えたら、頬が熱くなった。
セクシーって、言ってくれるだろうか。
あるいは呆れて口もきいてくれないかも。
「よし、わかった。俺がパトで家まで送る。マンションの鍵は持ったな。明日は現場に直行でいい。昼までには、俺たちも配置についておく。本部に協力を要請してスナイパーでも頼みたいところだが、なんせ神隠し事件と犯人の接点がない。現実志向のお偉方たちに信じてもらえる可能性は低いだろう。まずは俺たち6人でやってみよう」
「でも、もし、杏里ちゃんの身に何かあったら、大問題になりますよ」
淡々と説明する韮崎に、心配そうな口調で高山が声をかけた。
その高山に、何でもないというふうに、韮崎が言い返す。
「笹原が不死身だってことを忘れたのか。こいつは子宮を取られたくらいでは、死なないんだよ」
「そ、そんな…」
韮崎のあまりの暴言に、杏里は言葉を失った。
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